千四百三十五(モリカケ疑獄百九十四の七) 自公連立を逆から批判すると
庚子(仏歴2563/64年、西暦2020、ヒジュラ歴1441/42年)
六月十七日(水)
これまで自公連立を批判するときは、安倍政権の延命に力を貸す公明党はけしからぬ、と云ふ趣旨で批判をしてきた(1234)。
今回は逆に、昭和45年以降性格の悪くなった公明党と連立を組む自民党はけしからぬと云ふことで、逆側から批判してみたい。決して個々の公明党議員の性格が悪いとは思はない。しかし組織の命令で行動する全体を見ると、良い性格とは云へなくなる。
これは、公明党以外でも、(2)非常識な布教をして逮捕者まで出す組織や、(3)豊島区が公園に「勧誘禁止」の立て札を設置せざるを得なくなった組織、(4)その他X宗が含まれる。

六月十八日(木)
今回の検察庁騒ぎは、日本中が呆れ果てた。それなのに公明党は、六ヵ月延長の閣議決定に賛成し、改正法案にも賛成した。牧口さんと戸田さんが逮捕され、牧口さんが獄死したことを思へば、考へられない対応だった。
安倍が、モリカケ桜IR検事定年アベマスク河井夫妻で、悪政を繰り返したことは判ってゐる。安倍の出身派閥が、小泉人気で癌細胞みたいに膨張したことも、国民は判ってゐる。しかし、初代会長、二代会長に敵対してまで安倍に取り入る公明党と連立を組む、その非道徳性には気付かない。
山を登り大きな声で叫ぶと、やまびこが返ってくるやうなものだ。

六月十九日(金)
昨日河井夫妻が逮捕された。河井妻の選挙戦で安倍が候補者の隣で手を振る映像が、放映された。
その背後に選挙カーの看板が映り、「公明党推薦」と書いてある。NHKホームページによると
農協や医師会など、県内に200近くあるとされる自民党の支持団体の多くは、「溝手支持」をすでに決めていたが、河井本人や総理秘書らが、1団体1団体、総理名の推薦依頼書をたずさえて回り、翻るよう求めた。(中略)溝手陣営は(中略)まだ焦りの色は薄かった。
ある陣営幹部はこう語った。
「団体票のある程度の目減りは仕方ないが、大きく切り崩されている実感はない」
一方、河井陣営は「まだまだ、議席は遠い」と、さらに引き締めを強めた。

ここまで、河井妻に勝算はなかった。ところが
勝敗のカギを握ったのが連立与党の公明党だ。
公明党は、溝手、河井の双方を推薦していたが内実は違った。
取材のなかで「公明党は、河井を支援する」との1報が飛び込んできた。
確認を進めると“全国規模のバーター”の情報が伝わってきた。
「苦戦が見込まれる兵庫の選挙区の公明党の候補を自民党本部が全面支援。かわりに広島選挙区で、公明党は、河井支持に舵を切る」
河井に多く票を向ける動きが加速していった。溝手陣営に、はっきりとした焦りが見え始めた。


六月二十日(土)
昨日の記事をまとめると、公明党が河井支持に舵を切らなければ、河井妻の当選はなかった。さうなれば反安倍論客の溝手を潰した功績で、河井夫が法務大臣に就任することもなかった。黒川の定年問題騒ぎもなかった。
連立第二党は、第一党の暴走を抑へることが期待される。ところが公明党は、第一党の暴走を促進するやうになった。長期の連立が原因だ。自民党は、公明党と連立することで自身がどんどん悪くなることに気付くべきだ。
国会議員が夫婦そろって逮捕されるのは、前代未聞だ。前法務大臣が逮捕されるのも、前代未聞だ。宗教団体の初代会長が獄死したのに、検事への政治介入を認める閣議決定や法案に会員が賛成することも、前代未聞だ。

六月二十一日(日)
僧X信仰で有名なのは、作家Xと石原莞爾だ。しかし二人とも健康ではなかった。作家Xは結核で亡くなり、石原は慢性中耳炎、不整脈、膀胱腫瘍に苦しみ、満州事変のときは臥したまま業務を行なった。
この事実を指摘すると、四つの宗教団体は「国柱会だからだ」と答へることだらう。昭和三十五(1960)年にX宗が中心になって僧X聖人門下連合会を結成し国柱会も加盟したから、X宗は「罰が当たった」とまでは云はないが、結成前までは云ったことだらう。
しかし国柱会は、本門宗北山本門寺と関係が深かった。X寺は本門宗だったし、本門宗は戦時中に政府の宗教政策で、X宗と合同した。つまり国柱会だからご利益がないと短絡させることは、四つの団体にとり、天に唾するに等しい。
昭和四十五年以降僧Xを信仰すると性格が悪くなると、最近主張を始めた理由は、あまりにも他への悪口がひどいからだ。自民党は、そんな団体と連立を組んでよいのか。

六月二十二日(月)
法華信仰に現世利益がないことは、僧Xも認めてゐる。神々は謗法(X経を信仰しないこと)の国を捨て、神札には代はりに悪鬼が棲む。だからご利益はないといふ。そればかりか、神札があれば燃やしてしまふ。
安倍政権は、神道政治連盟と関係が深い。神札に悪鬼が棲むと主張し燃やしてしまふ人たちと、連立を続けるべきか。

六月二十三日(火)
XX会公明党は、布教のための組織だ。だから布教完成の暁には、解散するはずだった。その前に言論出版妨害事件が起きて、布教を停止した。それまでのXX会は、戸田城聖さんの流れを受け継ぐ組織だった。昭和四十五年以降は、異質の組織になった。
だからといって、もはや布教を再開するべきではない。布教完成の当てはまったくなくなった。戸田さんは布教の行動隊長として布教隊長Xさんに期待した。だから昭和四十五年以降の布教隊長Xさんの発言は、将来破棄すべきだ。戸田さんは、資本主義勢力、共産主義勢力が世界を二分する当時の情勢で、第三の勢力を目指した。
それなのに公明党は、自民党と連立を組む。自民党は早く、公明党と手を切ったほうがいい。

六月二十七日(土)
布教隊長Xさんが会長に就任したのは三十二歳。広宣流布(布教完成)の実現を一刻も早くと、多くの会員が願った結果だった。布教隊長Xさんも六十六世妻帯準僧侶Xさんの時代に完成させると発言した。この時代の布教完成は、すべての国民が信仰をすることだったが、後に妻帯準僧侶Xさんの承認を得て1/3にまで下げた。
ここまでは問題ない。これなら実現できない話ではない。問題なのは、布教隊長Xさんは会長就任の後に、国を興す者は高杉晋作など青年たちだった、と云ふやうな話をさかんにした。また、布教隊長Xさんが青年の気持ちでゐられなくなったら次の人に譲りたい、とまで言った。
実際には、昭和四十五年以降も会長を続けたため、正信会事件や、XX会破門事件になった。布教を停止し、任務がなくなり既得権だけが残った結果だった。
だからといって、XX会だけが悪いとは思はない。六十六世妻帯準僧侶Xさんは「布教隊長X先生(歴代会長のことは僧侶も、戸田先生など、先生を付けた)とも話すのだが、既に広宣流布は達成してゐる」と何回か話したからだ。
自民党は、青年の気持ちでゐられなくなったら引退するとまで言ったのに、前言を翻した人が作った公明党と、連立を組んでよいのか。

六月二十八日(日)
XX会とX宗が昭和三十一(1956)年に、小樽公会堂で公開問答を行なった。XX会側は、弁士が教学部長小平芳平(後に公明党参議院議員)さんと青年部長辻武寿(後に公明党委員長で参議院議員)さん、司会が青年部参謀室長の布教隊長X(後に会長、名誉会長兼SGI会長)さんだった。
審判はゐないが、XX会側は観客動員と司会布教隊長Xさんの指示による観客拍手などで勝ったと主張し、X宗は後に双方の発言内容を精査しX宗が勝ったと主張した。
ここまでは双方が勝ちを主張する罪のない話だ。しかし弁士による講演の後の質問の順番について、双方の司会がくじを引き、布教隊長Xさんがすきを見て入れ替へてXX会を後にした話が、XX会側の小樽問答誌に書いてあった。今は載ってゐないと思ふ。
質問は後が有利だから、くじの入れ替へはインチキではある。しかし当時のXX会は、病人や貧乏人を救ふことを目標にしてゐたから、大目に見たい。
良くないのは、布教を停止した昭和四十五(1970)年以降も謀略体質が残ったことだ。詳しくは元XX会顧問弁護士山崎正友さんや、公明党元委員長竹入さん、矢野さんの発言にある。自民党は、公明党と連立を続けてよいのか。単独で過半数を維持できない訳ではないのに連立を続けることは、国民のための政治を願ふ国民への謀略となる。(終)

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