三千五(うた)短編物語風文章「日本が天国だった時代」
乙巳(西洋地球破壊人歴2025)年
十一月二十日(木)
第一章 世界で一番成功した社会主義
かつて、日本は世界で最も成功した社会主義、と云はれたことがあった。これは二つの理由がある。一つ目は、敗戦直後の経済壊滅状態から、経済成長を駆け上がる時代だった。二つ目は、人件費が安かった。
二つは、同時に終了した。それは、プラザ合意が原因だ。これ以降、日本は失はれた四十年に入った。
日本にはプラザ合意の前までは 企業勤めか商店主 失業率は低くしてほぼ全員に仕事が亙る
反歌
海外へ渡航は高く行けずとも国内の旅楽しき月日
反歌
石炭や石油電気は無駄にせず質素ながらも楽しき我が家
第二章 主因ではないが、三番目の理由
ベトナム戦争は、ベトナムが善人、アメリカが悪人、の構図だった。ホーチミンの功績は大きい。アメリカと韓国を除く世界中が、さう思った。韓国は、ベトナムに参戦した。それ以外にも軍隊を派兵した国はあるが、韓国ほど大規模ではなかった。朝鮮戦争の悪夢があるので、一概に批判してはいけない。
そしてベトナムが勝利した。このときは、日本で二番目に革新勢力が元気だった。一番目は、社会党が左右に分裂し、左派が躍進した時代である。
しかし世界でも、ベトナム戦争が終はったときが共産主義の頂点だった。これ以降、東欧のソ連圏離脱に続いて、ソ連まで崩壊した。
日本では、労働運動で「昔陸軍、今総評」と云はれた総評が、解散した。社会党も消滅した。これら二つが消滅すると、拝米が酷くなった。「昔総評、今米軍」(一、二、三)と揶揄したのは、此の頃であった。
総評と社会党こそ国民の希望となりて三十五年
第三章 資本主義
ソ連崩壊の後は、アメリカ一極支配が続いた。これも経済成長を駆け上がれたことが大きい。とは云へ、地球温暖化でこれ以上の経済成長は無理だ。そして人類は贅沢になり過ぎたため、精神が崩壊した。リベラルは、精神崩壊の典型である。
今後人類は、何かをきっかけに急激に経済が混乱するのではないか。その後は、大恐慌のときと同じで戦争が起きて人類が滅びるか、或いは生き延びた人たちが二百五十年前の経済状態で細々と暮らすか。
人類は自業自得で滅亡も野生生物巻き添へとなる
第四章 短編物語風文章
今回は、短編物語ではなく、短編物語風文章とした。その理由は、物語(世間で云ふ小説)とするには、あまりにも現実的だ。(終)
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