四百三十二、シロアリ民主党の菅、野田と、維新の会橋下の共通点


平成25年
六月十四日(金)「アメリカに媚びへつらふ」
菅と橋下には共通点がある。政権の可能性が見え出した途端、拝米になつたことだ。菅の場合は鳩山氏が辞任の後に突然前原派、野田派といふ拝米新自由主義と組んだ。橋下も政権の光がかすかに見えた途端アメリカ軍の司令官と会談し風俗業の活用を提案して媚びたつもりが大変なことになつた。
更に大阪の八尾空港でのオスプレイ訓練まで提案した。そこまでアメリカに媚びる必要はない。だいたい維新の会は長期的には安保の解消をごく一時だが主張したことがある。短期の解消は無理だが長期には解消すべきだ。もし長期でも解消しないなら日本は独立国ではない。
かつては「昔陸軍、今総評」といはれるくらいの安保反対勢力があつた。今は「昔総評、今米軍」になつてしまつた。米国の顔色を伺ふ売国奴が目立つ。

六月十五日(土)「マスコミに目立つ」
野田グループと前原グループは議員の重複参加が多く、かつては前原・野田グループと呼ばれた。野田はともかく前原・野田グループの特徴はマスコミへの露出度が高いことだつた。しかし議員でマスコミに登場したくない人はゐない。前原・野田グループの露出度が高いのではなく、マスコミが持ち上げたのである。
日本のマスコミのうち朝日と矮小朝日(毎日、中日)の特徴は現状を変へたくないくせに進歩派のふりをすることだ。だから西洋かぶれに陥る。前原・野田グループも同じである。だからマスコミもさかんに取り上げた。
橋下も同じである。マスコミに取り上げられることでここまで伸びた。大阪を都にしなければならない理由は何もない。逆に東京都を東京府と二十三市に分割してもよいくらいだ。強いて大阪都の理由を挙げれば大阪を東京に匹敵する都市にすることで、これは私も賛成である。しかしそれは大阪を伸ばすのではなく首都圏に人口が集まらないようにすることで達成すべきだ。そして東京弁を共通語から一地方語に格下げさせるため、まづ関西弁を第二共通語にさせるべきだ。橋下氏の大阪都構想は内容が表層的である。

六月十八日(火)「石原前都知事、その一」
石原前都知事は都知事選で人気が高かつた。その理由は反米と反官僚、つまり云ふべきことをはつきり云へることにある。他の政治屋は怖がつてなかなかできない。しかし石原氏は反米とともに反中、反韓がある。私はアジア重視だからその点は石原氏に反対である。
石原氏は最近反米が影を潜め反中ばかりが目立つようになつた。第二次世界大戦は植民地を持つ国と持たざる国の醜い植民地争奪戦である。英米仏蘭が力を付け過ぎると、先の戦争は民主主義国と独裁国の争ひであつたと間違つた解釈を流布されてしまふ。さうならないためにも共産主義国、反植民地主義国(インド、イラン、パキスタン、ミヤンマー等)との親善は重要である。日本のためである。

六月二十日(木)「石原前都知事、その二」
J-CASTによると石原前都知事は、橋下氏が先の戦争を侵略戦争だと述べたことについて「そういう歴史観持ってる人間だと(首相は)ダメだね」と話した。
先の戦争は侵略戦争の部分と侵略戦争ではない部分がある。米英蘭との戦争は植民地の奪ひ合ひだから侵略戦争ではない。一方で戦争の起点は日華事変でありこれは侵略戦争である。日華事変は蒋介石の停戦協定違反が原因との見方もあらう。しかし二十一か条で日本は帝国主義の道を歩んでしまつた。

だから私は橋下氏の主張に近い。しかし両氏の知事、市長としての実績を見ると、石原氏には賛成できる部分が多く橋下氏にはほとんどない。石原氏の場合はヂーゼル車排ガス規制や、裁判で敗訴したとはいへ外形課税を導入した。都民のためを考へてゐる。そこが橋下氏との違ひである。

六月二十三日(日)「国民のためといふ大目的が欠落」
菅、野田、橋下氏の共通点は国民のためといふ大目的が欠落してゐる。煙みたいに上に上がることだけを考へてゐる。そのため次の欠陥が露呈する。
一、マスコミに目立つことばかり考へる。そのためマスコミに誘導されやすい。
二、アメリカの猿真似になる。しかも圧力団体の都合のよい部分だけを真似をする。
三、目新しいことを導入する。そして最後は新自由主義に至る。(完)


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