二千九百三十四(朗詠のうた)最新の歌論(聴いて分かる、括弧を使はない、歌会始の選歌に提案)
乙巳(西洋地球破壊人歴2025)年
十月五日(日)
「風流な言葉選びのための類語辞典」を読んで、ここに載る膨大な漢語が使へないのは、和歌は本来、聴く文なので同音異義語が多いと分からないためではないか、と気付いた。
さう考へると、枕詞を使ふ理由も明らかになる。聴いて分かるためだ。電気式SLと、新型客車の連結器に作った「機関車を西の洋(うみ)なる欧州のやうに後ろで推し進めぬか」の赤字部分は、今回初めてその理由で付けた。
最近気を付けるもう一つは、( )を使はない。その代はり、平仮名を使用する。工芸と娯楽の「一つ年春なつ秋冬変はるあり人が生きるに落ちるを止める」はその例だ。以前は「春(はる)夏(なつ)秋(あき)冬(ふゆ)」と書いた。
これも歌は聴く文の一環だ。良寛和尚、伊藤左千夫、若山牧水までは、歌を詠み推敲をした。今は廃れた。この復活は急務である。
十月六日(月)
歌会始の選歌に提案がある。聴くだけで選歌したらどうか。或いは、平仮名にしたものだけを読んで選歌する。とは云へ、會津八一みたいに分かち書きにはしない。応募するときは、平仮名も添付するやうにする。
聴くだけ選歌は、手間が大変だ。応募者が読んでテープを送るかインターネットに上げる。または、宮内庁側で読んでテープにする。宮内庁は、日本で一番忙しい役所になってしまふ。それを避ける為に、平仮名添付がよい。句読点、空白、記号、改行は不可。選歌の後は、半紙筆書きも念のために調べるとよい。変な字や記号を避ける為だ。
これにより、枕詞が復活するとともに、和語の使用頻度が高くなる。
むかし人やまと言葉をほぼ使ひ枕詞を時々に 分かり易さとねを柔らかに
反歌
歌を詠むまづ挿し柳根柔らかあしたづの音も硬きことなし
長歌の「ね」は、「音(ね)」の( )を避ける為だが、音と根の意味を重ねる効果が生まれた。在原業平の
唐衣着つつなれにしつましあればはるばるきぬる旅をしぞ思ふ
の「褄(つま)」「張る」「着ぬる」が「妻」「はるばる」「来ぬる」と重なるのと同じで、縁語かな。縁語の解説は、歌の中にある語に対してで、業平の歌では「唐衣」に縁がある。小生は「やまと言葉をほぼ使ひ枕詞を時々に」と長い。(終)
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