二千七百十九(うた)NHK「心を伝える 車内アナウンス」
乙巳(西洋発狂人歴2025)年
四月十二日(土)
NHKプラスで「心を伝える 車内アナウンス」を観た。井の頭線の車掌歴三十二年の方で、神田川の桜が咲き始めたときは、それをひと言付け加へる。夜に終点に到着したときは「今日も、一日のお勤めお疲れ様でした。この先もお気をつけてお帰りください。」を付け加へる。始めたのは、コロナ禍で世の中が暗くなったときだと云ふ。
似た例に、十条駅の放送で「この先、気を付けて行ってらっしゃい」があった。古くは、都電の車掌でも似た人がゐた。今から三十年くらい前だらうか、南浦和駅の駅長で週刊誌に載った人がゐた。或るとき、夜間に電車を降りると、酔っ払ひで立ったまま嘔吐しさうな人に、その駅長さんが嘔吐袋を前に広げて嘔吐物を中に入れてゐた。週刊誌が誉めるだけの方だと、関心した。
今から十年くらい前に、東横線で帰宅するときに、自由が丘で抜くはずの急行が遅れた。するとダイヤを変更して日吉で抜いた。これにより、各駅停車の遅れを防ぐことができた。熟練の運転指令がゐるのだと思った。
職業に誇りを持つは大切だ世に役立ちて広がる笑顔
それに比べて昨今のJR東日本は、中途半端に自動化した弊害らしく、高崎線や東北線の北側で起きた事故でも、全線が止まる。新幹線も、全線が止まる。
最近心配なのが、車内や駅の放送で「でーす」「まーす」と、最後から二音目を引き延ばす人が多い。これはよくない。電話の話し方で「ですー」「ますー」と最後を伸ばす方法があり、語尾を柔らかくする効果がある。これならまだよいが、最後から二音目はよくない。
さてNHKプラス「心を伝える 車内アナウンス」は、出演者の、新年度が始まり、の雑談で始まったが、まったくの無駄だ。車掌さんの放送の後、「アナウンサーとして聴きたいことがあるのですが」とインタビューが始まったので切った。さんざん「キックバック」「ローンオフェンダー」を使ふ言語障害集団NHKの、発声異常目立ちたがり屋集団であるアナウンサーの質問なぞ、聴きたくもないのが普通だ。
そもそも、なぜフジテレビ中居事件が起きたか。直接は、安倍のお友だち日枝が悪い。しかしその根源は、テレビのアナウンサーが、ラヂオ時代のアナウンサーが持つ技能職の性質を忘れ、目立ちたがり屋になったからだ。前に「アナウンサーは黒子を被るか副調整室の隅でマイクに向かふべきだ」と主張した根拠は、ここにある。だから、インタビューが始まるところで切った。
同じくNHKの出演者に、物知り屋なる者もゐる。車掌さんが登場する前の雑談を聞き流したのは、発声異常目立ちたがり屋と、物知り屋の雑談だった。
昭和の世テレビ放送始まりて 一億すべて総白痴云はれて今に現実となる
反歌
職業に貴賤は無きもテレビ局出演上層賤きとなる(終)
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