二千二百七十四(うた)NHK、駄目な番組とお薦め番組
甲辰(西洋未開人歴2024)年
三月十八日(月)
最近見たNHKテレビで、駄目な番組とお薦め番組を紹介したい。駄目な番組は本日見た大河ドラマ「光る君へ」である。本放送は日曜だが、いつもNHKプラスで月曜に見る。
道長とまひろの恋愛物は、幼い頃を除いてまったく面白くない。前回まで登場した散楽一座の直秀を、最後に怒りと曲がった心に描いたのも興が醒める。前回、道長がまひろといっしょに京を離れて住まうと云ったのに対し、まひろが、世のなかを良くできるのはあなただけだと云ったが、それは後に道長が貴族の頂点に立つ歴史を知る後世の人にしか云へない。
今回はまひろが、摂政になった兼家に父の任官について直訴に行くが、これはその前に倫子が「あなたの会へる人ではない」と云ったやうに、筋の通らないまったく余計な話だ。
これまでで面白かったのは、まひろとききょう(後の清少納言)の漢詩の解釈、道長とまひろの歌と漢詩のやりとりとその意味、そして今回の一条天皇即位前に高御座(たかみくら)に不吉な物が置かれた(テレビでは紙に覆はれて不明だったが、古文書には首とある)事件だ。番組では不気味なだけだが、古文書にあるものは描き方で興味ある内容にできる。
例へば五十年前の「新平家物語」で藤原信西は、地下に埋めた箱の中に入り、竹筒で呼吸をしたが追手に発見された。これだけだとそんな所に隠れる訳がないと誰もが思ふが、平家物語に書いてあるので、歴史の事実かどうかは別にして、多くの人が楽しむことができる。それと同じで、もっとこの事件を不気味ではないやうに描写すればよかった。
この事件で、道長が袖で血を拭いて隠蔽したのは余計なことだ。そもそも大河ドラマは余計な筋書きを入れ過ぎる。一年間に合はせるためだ。作品に合はせて放送するのがよい。一年の途中で終了し、次の作品が始まって構はない。一時さうしたこともあったのだが。
一年を繋げるために無駄話余計な話大河の流れ
(追記3.20)一条天皇が即位しても直ちに兼家が摂政になれる訳ではない。そこには貴族や皇族を含む駆け引きがあった筈だ。皇太子の選任も同じだ。そこを飛ばして、一昨日に指摘した無駄話が多いので、つまらなく感じた。
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三月十九日(火)
NHKプラスで「鉄分補給! 鉄道ファンの“推し路線”」を見た。本放送は一昨日の午前0時半だった。司会の瀧野由美子は、感じの良い女性だ。インターネットで調べると、元アイドルでSTU48だった。今は、テレビ、ラヂオ、イベントで活躍。趣味は鉄道。
鉄道ファン十名くらいが参加し、前景から路線名を当てる。第一問は、京成電鉄本線で、これは最初に手を挙げた人より小生が早かった。元京成沿線(日暮里、当時既に無かったが寛永寺坂)だし、仕事はときどき京成で行く(例へば一月十七日)から当然である。
これで自信を付けた。ところが二問目は、鶴見線なのにできなかった。鶴見は二十二年住んだのにこれではやはり駄目か。小生は鉄ヲタでは無いことを誇りとしてゐる。(例へば鉄ヲタは社会に有害だ。因みにこの中に前原さんのことを悪く書いたが、その後、野田と安倍と云ふ最悪の男が現れたため、今では前原さんに活躍してほしいと思ふ。この中に
十年ほど前に、乗客のほとんどゐない小さな駅のホームに鉄ヲタが5人ほどカメラを持ち立つてゐた。何が来るのか聞いてもニヤニヤするだけで答へない。
そのうち列車が来た。線路検査用の電車だつた。ところが駅の手前を曲がり別のホームに着いた。鉄ヲタたちは口々に「なんだよ」「ちくしょう」などと叫んでゐた。
この電車が来ることはどこから聞いたのかこの数人しか知らない。希少価値のある写真を撮らうとしたから私には教へない。別のホームに行つて停車してゐる車両を撮ればいいではないかと思ふのだが、電車自体の写真は多数あるから撮つてもつまらない。駅に進入するところに希少価値があるのであらう。
鉄ヲタといふのは家族連れで楽しむわけでもなく、鉄道の調査や研究をするでもなく、社会とは隔離して自分たちだけいい写真を撮りたいといふ連中である。新自由主義者たちと似てゐる。
この出来事は、鶴見線沿線だった)
せっかく一問目で鉄ヲタかと思ったのに、二問目で駄目だった。この後も、すべての問題が分からなかった。しかし誰かが回答すれば、なるほどと分かり話の内容もすべて理解したから、一般の人たちとは異なる。
消えるもの 多くの人が気付かぬを記録にしようそれだけで 普通のファンと異なる位置に
反歌
草枕旅と地域振興も鉄路記録と併せ大切(終)
追記三月二十日(水)
「鉄分補給! 鉄道ファンの“推し路線”」は、明るく話も上手な鉄道ファンをこれだけ集めたものだと感心した。或いは、リハーサルを十分に行った成果か。
オーストラリア人の女性は、日本語で話したのがよかった。日本語を話す外国人は大歓迎だし、現地でインドネシア語を話す人に字幕を入れたのもよいことだ。
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