千八百五十八(うた)唯物論は誤りだ(中国とインドに期待)
壬寅(西洋野蛮歴2022)年
十月二十七日(木)
Flashのホームページに
なぜ科学は「人間の意識」を説明できないのか…「要素還元主義」の限界

が載った。
人類の文明、数千年の歴史の中で、近代科学の歴史は、わずか数百年にすぎず、(中略) その一つの大きな限界は、現代の科学は、「意識」というものの本質を、まだ、明確に説明できないことである。そして、その理由は、現代の科学が「唯物論的科学」だからである。

具体的には
すべてを「物質」の性質で説明する「物質還元主義」の立場であるとも言える。
そして、その結果、この「唯物論的科学」は、「意識」というものも、すべて「物質」が生み出したものであるとする立場に立ち、(中略)しかし、現代の科学、すなわち、この「唯物論的科学」や「物質還元主義的科学」と呼ばれるものは、すでに何十年も前から、限界に直面している。

そこで
「要素還元主義」を超える科学的手法として、「複雑系科学」(中略)とは、現代の科学が立脚する「要素還元主義」への根本的批判として生まれてきたものであるが、分かりやすく言えば、「物事が複雑になっていくと、新たな性質を獲得するため、複雑な対象を要素還元主義的に分解し、分析し、その結果を総合しても、対象の性質を正しく理解することはできない」という立場に立った科学である。

小生は二年前に文化唯物論を提唱したが、これと同じだ。

十月二十八日(金)
「複雑系科学」について
この「複雑系科学」は、決して怪しげな「似非科学」ではない。それは、米国ニューメキシコ州のサンタフェにある「サンタフェ研究所」が、1980年代から、その研究を進めている真っ当な科学である。
この研究所は、3人のノーベル賞受賞者、物理学賞の(氏名略)と(氏名略)、経済学賞(中略)が中心となって1984年に設立したものであり、現在も、世界中の優れた若手研究者が集まって、学際的な研究を続けている。

小生は、ノーベル賞をああ云ふくだらない賞と表現した以上、受賞者は(氏名略)とした。経済学賞はそもそも正式のものではないとする意見があるため、文全体を(中略)とした。
世界中の若手研究者とあるが、場所が米国ニューメキシコ州なので西洋野蛮文明の欠陥を乗り越えることは無理だらう。日本を含むアジアアフリカ中南米に期待したい。その中でも、人口の多い中国とインドは、期待が実現できる可能性が高い。人口が多いと、モリカケ柳河桜藪黒トリー敗カル以上のことを起こす人(毛沢東?)が出る確率も高いが、優秀な学説が出る確率も高い。
中国とインドは人が膨大だ優秀劣悪どちらも多い


十月二十九日(土)
単純唯物論は悪魔の思想だ。マルクスも同じことを考へ、正反合の弁証法で解決しようとした。多くの人が間違へることだが、正.反.超反ではない。長年に亙り野党第一党だった社会党は、自民党と同じで派閥争ひがひどかったが、社会主義協会を最左派、佐々木派を左派と世間から呼ばれた。二つの派閥はマルクス主義だから、正反合の合で本来は中間派である。
どれほど優秀な思想家や学者でも、その時代とその人の周囲環境を超えたことは考へられない。マルクスも同じで、(1)西洋の(2)資本家が出て農民が没落した時代、と云ふ制約がある。何より一八八三年に亡くなった。百四十年前の学説だから、間違ひだらけだ。
以上の理由により、マルクスや唯物弁証法で、単純唯物論に勝つことは不可能だ。中国は百四十年分時間を進めれば、マルクスに従ひながら物質還元主義的科学を超えるだらう。
正反を超で超えるは悪魔の思想 正反を合で超えるは諸賢の思想


十月三十日(日)
インドも人口が多いから期待したい。インドは、英語の公用語を廃止すべきだ。次に、サンスクリット語の古文献を調べるよりは、その後の思想が形成される過程や、その思想が長続きする理由に、ヒントがあると思ふ。
そして、中国とインドの交流過程と、それが両国にどう云ふ影響を与へたかは、両国を含む世界にとり調べる価値がある。(終)

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