千三百三十七 紛争に、なるかどうかの、瀬戸際だ、三紙の一つ、毎日新聞
己亥、西暦2019、ヒジュラ歴1440/41年、紀元2679年、仏歴2562/63年
七月二十六日(金)
我が家は三年前から、新聞を購読しなくなった。朝日新聞の女記者が労働組合に介入した事件が二つあったためでもあるが、単に引っ越した時に契約しなかったためでもあった。
昨年八月に母と同居をするやうになった。母は毎日新聞を購読してゐた。母はその前に産経新聞を購読してゐたが、モリカケ事件で安倍を支持する記事ばかり書くため、実家に家族で泊まりに行ったとき母に云ったところ、毎日新聞に変更したのだった。
配達と集金は、今までと同じ産経新聞の配達店が行ふ。領収書が「産経新聞」になってゐる。一回質問したが、これで大丈夫ですと云ふので、気に止めなくなった。毎日新聞は朝刊のみの料金が無いのでさうしたのだらう。
土曜か日曜で私が家にゐるときに、産経新聞が集金に来た。私がお金を払ひ母に領収書を渡した。夜になって母が、嫌な感じがするので新聞購読を止めると云ふ。毎日新聞も集金に来たと云ふのだ。
母は、さういふところは几帳面だ。翌日になって、過去に受け取った領収書を並べて、これだけ重複してゐると云ふ。すぐに毎日新聞の配達店に電話を掛けたが、お客様へのサービス精神に欠けるのか、何がですか、と云ふだけで埒が明かない。家まで来るやうに言って、来ないなら警察に行くと言ったが約束の時間に来なかった。だから交番に行った。
これは証拠作りでもある。交番に相談しておけば、後で領収書強奪事件など何かあっても記録に残る。念のため領収書はデジカメに記録しておいた。
その後、毎日新聞ではなく産経新聞の配達店が来て、毎日新聞を配達し切れないので別の店に引き継いだが、こちら側の削除を忘れたと言って、領収書と引き換へにお金を受け取った。金額は、こちらで調査したものと同じだったので納得した。
「気が付かなければ誤魔化すつもりだったんだね」と母と話したりはした。こんな事件があったので、母は購読を止めると云ふ。しかし三十一日で慌ただしいので、あと一か月は購読しよう。さう母を説得した。そして本日、新聞を今月で中止するやう貼り紙を出した。
七月二十七日(土)
本日になって、昨夜貼っておいた紙を持って、毎日新聞の配達店が来た。来年七月まで契約があると云ふのだ。私は母に訊いたがそんな契約はしてないと云ふ。配達店は契約書を持って来ると言って戻った。
暫くして来た。その契約書のコピーなるものに母の名前と住所が書いてあるが、誰が書いたか不明だ。あと、新聞の契約は半年か一年が普通だ。契約書の日付は二年前だ。二年前に三年先までの契約をするはずがない、高齢をいいことに騙したのなら詐欺だ、契約をすると洗剤だとかを貰ふが、うちは何も貰ってゐない。
以上を話して、あとは産経の販売店と話し合ってくれと云ふと、私が産経の販売店と話し合へと云ふ。あなたが引き継いだのだから、あなたが話し合ふべきだと言って、追ひ返した。産経新聞の販売店から毎日新聞の販売店に引き継いだのは、販売店どほしの都合だ。なぜ私が産経新聞の販売店と交渉しなくてはいけないのか。筋違ひも甚だしい。
七月二十八日(日)
新聞は一紙しか購読しないのに、毎日新聞と産経新聞が六ヵ月近く二重取りした。配達店は、まづこの件を陳謝すべきだ。もう一方の配達店が悪いなら「実は向かうの店が間違へまして」でもよい。ところがあの事件には何の言及もなく、最初から喧嘩腰で契約があると云ふ。
さう云へば、先月に電話を掛けたときも、変な対応だった。販売店どほし裏で密約があるのか、と疑ひたくなる。老人を食ひ物にしてはいけない。私は母に、契約をしてゐないか何回も確認した。店にこの件は毎日新聞本社に対応してもらったほうがいいか訊くと、構はないと云ふ。だからここに書いたのだが、毎日新聞は、販売店にどう云ふ教育をしてゐるのか。
私は先月の二重取りを含めて穏便に済ますつもりだが、どうなるか判らなくなった。
七月二十九日(月)
毎日新聞で、昔から嫌な欄がある。「仲畑流万能川柳」だ。30年くらい前に「借金が、ないのは誰も、貸さぬから」が載った。こんな駄作を載せるやうでは、この新聞社の質が判る。あのとき私も一句作った。「いつ見ても、駄作ばかりの、仲畑流」
川柳は小さい欄だから、見なければ済む。編集委員などが似顔絵とともにつまらない主張をする欄がある。まづ記者は裏方に徹しなくてはいけない。名物記者の内藤国夫さんみたいに有名な人ならよい。何回似顔絵を出しても、ほとんどの読者は名前を覚へない。そんな人は、社説みたいに名前も出さずに書くのが一番よい。
万能川柳は読まなければよい。似顔絵は、読まなくても目に入る。あの似顔絵は読者を不愉快にする。
七月三十一日(水)
母はぼけてゐるが、ご飯が冷蔵庫にたくさんあるのにまた炊いたり、病院の診察券をどこに置いたか忘れるくらいで、契約をしたかどうかを間違へるはずはない。母も数か月前に変だと気付いて、引き落としから現金払ひに代へた。しかし銀行に、引き落とし廃止の手続きをした訳ではないから、私が母の代理で銀行に行った。
数か月前に母の口座は現金払ひに変へたから引き落としを廃止してほしいと云ふと、通帳を見て数ヶ月引き落としがないから大丈夫ですと云ふ。銀行の受付の女は頭が悪いのか。ここの店は受付が感じのいい場合とさうではない場合がある。店に入る時「いらっしゃいませ」と云ふか云はないかで判る。今回はさうではない場合に当ったのだらう。何か月空いても新聞店が銀行に金額を云ふと今後も引き落としされることを云ふと、納得した。
暫くして、本人以外の場合は親子を証明できる戸籍か住民票が必要だと云ふ。家に帰り母と相談し、預金残高を3000円以下にすることにした。これなら引き落としされない。
八月二日(金)
昨日と本日の朝に、郵便受けを見ると新聞は入ってゐなかった。よかった。これで穏便に解決した。場合によっては、週刊ダイヤモンドのDiamondオンラインの
毎日新聞が200人規模の早期退職、役員の呆れた「仕事削減策」に怒る現場
などを引用して、大批判を展開する手筈だったが、中止した。
かつて毎日新聞は、朝日新聞と読売新聞の中間より少し朝日新聞に近い立場だった。米ソ冷戦時は、三紙それぞれに一理があり、冷戦終結後も毎日新聞はそれほどひどい記事はなかった。しかし最近になって幾つかあり、そろそろ潮時だと思った。
アジアでポピュリズムと言った場合、西洋崇拝であり、それは社会破壊に発展する。毎日新聞を含むすべてのマスコミに欠けてゐるのは、ポピュリズムが欧米とアジアで異なることに気付かないことだ。(終)
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