六百六十、安倍首相の「社会党は事実上消滅」発言は正しい

平成二十七乙未
一月九日(金) 若い人たちには信じられない事実
若い人たちには信じられないであらう。私が四十歳くらいまでは野党第一党は日本社会党といふ社会主義を目指す政党だつた。そればかりではない。東京、大阪、京都、神奈川、埼玉などの知事や、横浜、仙台などの市長は社会党と共産党が推薦する所謂革新候補が当選した。
そればかりではない。公明党は新社会主義、民社党は民主社会主義。つまりすべての政党が反資本主義だつた。それなのに社会党は消滅してしまつた。安倍首相が「社会党は事実上消滅」と発言したがこれは正しい。強いて間違ひを探せば社会党は事実上消滅したのではない。本当に消滅したのである。

一月十日(土) 社民党は偽善政党だ
社民党といふ政党がある。よくない政党である。社会党を消滅させたのは村山富市である。それなのに村山をホームページの一ページ目に載せる。村山は社会党を消滅させただけではない。嘘を付くことしかとりえのない菅と野田の消費税増税騒ぎのときに、消費税を5%に上げたのは正しかつたと発言した。これから消費税を8%、更には10%に上げるかどうかの攻防戦が始まるといふときに5%に上げたのは正しかつたといふ。呆れた男である。それでゐて社民党は消費税増税に反対である。それなら村山を除名にすべきだつた。
まだある。消費税増税が決まつた直後に、当時党首だつた福島瑞穂が労組の全国交流会に来て、護憲護憲と叫んだ。当時は橋下氏が憲法改正を主張してゐてこれに反対しての発言だつた。このバカ女は国民のことをまつたく考へてゐない。これが社民党といふ偽善政党の実態である。こんな政党が社会党の後継である訳がない。

一月十一日(日) 社会党代替機能としての共産党と革新系無所属
社会党は駄目な政党だつた。だから私は成人してから社会党が解党するまでの二十年間に、社会党に投票したことは二回くらいしかない。その代はり共産党に投票した。
今から三十五年くらい前にある中小企業経営者が、国民は社会党に投票したいのに社会党が公務員組合の言ひなりだから共産党に投票する。この意見は一理ある。私は公務員組合の言ひなりといふよりは社会党内部のみにくい争ひが嫌いだつたから共産党に投票した。あと建前と本音の乖離が嫌ひだつた。乖離の原因は大労組の圧力である。社会党が土井たか子委員長の時代に大躍進した。その直後に富士通労組では職場委員以上に土井さんの大きな写真の載つたテレホンカードが配られた。多額の寄付をしたお礼である。あのとき土井さんがその路線を更に進めれば政権も取れた(かも知れない)。しかし大企業労組は寄付などで圧力を掛ける。社会党を駄目にしたのは公務員組合ではなく大企業労組だつた。

市会議員に地元の農家出身で革新系無所属といふ人がゐて、この人にもよく投票した。地元の農家なら農地改革で地主になつたからどこもみな金持ちで、ほとんどが自民党公認だつた。それなのに革新系無所属とは偉かつた。

一月十二日(月) 共産党の衰退と復興の方法
共産党は社会党の代替だから社会党が消滅すると共産党も振るわなくなる。共産党のすべきはアジアの共産党国際連帯組織を作り、北朝鮮には世襲をやめさせ、中国には国民が共産党を歓迎するよう政策を行わせ、資本主義は地球を滅ぼす悪魔の思想であることを宣伝すべきだ。
アジアの共産党はアジアの隣国同士として連帯すべきだ。自由だの民主主義だのは西洋野蛮人が西洋のやり方を押し付ける口実だと主張すべきだ。だからといつて独裁や言論の弾圧には反対である。自由や民主主義を主張しなくてもそれ以上の政治を実現する。これができないようだと共産党の躍進はあり得ない。
資本主義国に対して化石燃料の使用停止を主張すべきだ。そして化石燃料を使用停止すれば共産主義経済のほうが優れることを主張すべきだ。これらはマルクスの言つたこととは異なる。マルクスは科学が急速に進歩し、道徳が急激に破壊され、労働者の生活がどんどん悪化する中で理論を考へた。今、共産主義を復興させるにはこの程度の変更を行はなければ駄目である。

一月十六日(金) 左翼と左翼崩れ
左翼は今の世はひどいからよりよい社会を造らうといふものだ。左翼崩れは社会を破壊して更にひどい世の中にしようといふものだ。こんなものを国民が支持するはずが無い。しかし社民党より更に悪いのがシロアリ民主党である。拝米新自由主義といつしよになつて何とも思はない。
社会党の左右合同に刺激されて自民党も誕生した。社会党が消滅した以上、自民党も二つに分けるべきだ。そのとき新自由主義と拝米リベラルに分けては駄目である。国民伝統派と経済拡大派に分けるべきだ。(完)


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