三千二百九十九(うた)短編物語(性格が悪い理由と、布教に失敗した理由)
丙午(西洋地球破壊人歴2026)年
八月三十日(日)
はじめに
鎌倉時代の教祖から分かれた多くの分流のうち、二つの宗派は性格が悪いことを前に書いた。詳細に云へば、xx宗は寺族(住職の家族)が悪く、XXせい宗は坊主と連合会役員が悪い。
良寛和尚、永禅和尚、石原莞爾、の興味は仏法全体であり、あの教祖自身ではない。石原があの教祖を信仰したのは戦前であり、田中智学の講演を聴いてからだった。田中智学が亡くなり、組織は分裂し、戦争が終はり、鎌倉時代とは大きく異なった。良寛和尚が法華経を重視したのは、唐土へ渡航してからであり、だからあの教祖とは、接点が一つもない。
とは云へ、日本の神仏学を発展させるために、もう一度考察しよう。三人の意見が一致した。

第一章 非常時は折伏、平時は説得
あの教祖が、他宗を批判しながら布教をしたのは、飢饉疫病戦災元寇の非常時だったからだ。明治維新以降は、西洋列強から植民地にされる危険があったから、外寇は合ってゐる。だからあの教祖は、人気があった。
とは云へ、飢饉疫病戦災は大正時代まで無かったから、他宗の悪口を云ってはいけない。田中智学先生は、このやり方を守った。
三人の一致した意見だった。尤も最後の一行は、石原莞爾が付け加へたものだが。

第二章 日本は昭和三十九年、平時に返った
東京オリンピックのあった昭和三十九年に、日本は世界の仲間入りを再び果たせた、と多くの国民が思った。そして、この年から、破竹の勢ひで布教を続けた団体が、頭打ちになった。
敗戦後は、戦前戦中と同じで、異常時だった。よく考へれば、日本史上最悪の年代だった。昭和三十一年には経済白書に、もはや戦後ではない、と記された。これは昭和二十六年に、一人当たり実質国民所得、鉱工業生産指数、実質個人消費ともに、戦前の最高水準を超えたことによる。統計値では産業別の格差があるが、それから五年を経過すれば、国民に行き渡る。とは云へ、精神的に戦後が終はったのは、東京オリンピックだった。

第三章 正法とは平時、末法とは異常時
あの教祖が生きた時代は、異常時だった。このままでは、釈尊は嘘つきになってしまふ、と末法を持ち出した。その行為は尊い。
昭和三十九年に、日本は平時に戻った。だから、他宗の悪口を云ってはいけない。折伏をしてはいけない。考へてみれば、釈尊在世時は、性格が良くなることが目標だった。実際は、仙人のやうな修行を目指す時代は、心が病んだ人が多かったのかも知れない。だからその先の、喜や楽を捨てる、がある。なを喜や楽を捨てるのは、禅宗でも同じだ。
異常時に、性格を良くしても駄目だ。だから末法になった。正常時に折伏をしては駄目だ。正法に戻ったのだから。

第四章 曼荼羅に書かれた神々
曼荼羅に書かれた神々は、法華経を栄養として働くと云ふ。ところが昭和四十年辺りから、曼荼羅の中央に書かれた七文字だけを尊重する雰囲気になった。神々だけではなく、声聞と縁覚や菩薩も軽視するやうになった。
これは性格と極めて厳格に関係する。声聞、縁覚、菩薩は複雑になるのでここでは触れないが、神々は神通力をもたらす。中央の七文字を唱へても、性格が悪い人を助けてくれる筈かない。

第五章 性格が悪いのは、Nせい宗とS学会の、どちらが原因か
Nせい宗とS学会が分かれたきっかけは、実に些細な事だった。S学会の名誉会長が、海外出張の後、総本山へ報告に参拝した。その前から、S学会は二百ヶ寺建立寄進を進めてゐた。管長が、大都市の寺院建立が遅いと云ったため名誉会長が、さう云ふ話は事務局会議で、と云ったところ管長が、法主の発言を遮った、と激怒し退場した(詳細は、資料集へ)。
これだと、悪いのは管長だ。信徒は、俗世間に揉まれ乍ら生活をしてゐる。幾ら信仰をしても、俗的な発言が混じることを大目に見るのが、坊主の役割だ。実態は非僧非俗なのに僧を自称するのだから、この程度は努力すべきだ。それなのに、自ら俗的発言をして激怒する。

第六章 三学で三毒を克服、末法にはできない
管長自ら貪瞋痴に陥った理由は、あの教祖の宗派は、三学を守らないからだ。その根底に、非常時に末法になったあと、平常時に正法へ戻らないからだ。
それでは、正法と像法の違ひが無いではないか、と疑問を持つ方もゐることでせう。そもそも正法、像法、末法は、極めて一部の大乗経典に書かれたものを組み合はせて、作られた。そして、異常時に作られ、異常時に引用された。
あの教祖も異常時なので、末法を云ひ始めた。そして昭和三十九年に、異常時は終はった。石原が生前に、あの教祖を信仰したのは、異常時だったからだ。
良寛和尚が、温暖化で地球滅亡へ向かふ今こそ、異常時では、と訊いた。石原が、そのとほりだが、この異常は法華経を信じないことから発生したのではなく、西洋でキリスト教が崩壊したことで発生した、と説明した。そして石原は、寂しく付け加へた。最終戦争に、アメリカが勝ってしまった。
人以外多く生き物亡びるも 誰も気にせず浪費する 地上の寿命間もなく終はる

反歌  西洋の文明更に癌化したアメリカ思想地球滅ぼす(終)

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