二千五百八十六(うた)突発性難聴、動物園と権現と谷中銀座、日暮里
甲辰(西洋発狂人歴2024)年
十二月十一日(水)
本日は仕事が無かったので、歩いて上野動物園へ行く計画を立てた。途中、根津権現で鴎外荘の進捗を見る。ところが午前中は寒い上に、ステロイド剤服用中を思ひ出した。突発性難聴の治療である。ステロイドは免疫が落ちるため、外出は得策ではない。そのため中止した。
十二月十三日(金)
昨日は耳鼻咽喉科へ通院し、ステロイド剤は終了したが、眼が暗黒下で静止せず、聴覚神経が原因かも知れないさうだ。脳のMRIを取ることになり、本日検査する医院へ出向いた。
仕事終了後、通院までに時間があるので、一昨日の計画を本日実行した。歩いて上野動物園へ行き、途中で根津権現にて鴎外荘の進捗を見ることにした。ところが谷中小学校の横を曲がらず、手前を試しに曲がったために、道に迷った。普段から谷中は隣町だと云っておきながらとんだ失態だが、七面山の前を歩く時はまだよく知った道だった。次の角を右折したあと、道が縦横のほか斜めのため、方角が狂った。
おかげて愛染かつらのお寺を観ることができた。小学生低学年の時に母が、これが愛染かつらの場所だと云った。それは覚えてゐるが、実際に観たのは初めてだった。昭和四十(1965)年に愛染かつらがテレビで放送された。
これで道を回復した筈なのに再度間違へ、京成の寛永寺坂駅跡横で回復した。ところがまた道を間違へ吹楽堂をぐるっと遠回りして上野動物園へ入場した。度々間違へる理由は、ステロイド剤を昨日で終了したからだと思ふ。飲み始めたときに、精神状態が普通と少し違ふと感じた。四日目に服用を減量し、その一週間後に服用を終了した。
上野動物園で、サル山の公開を一時中止したことは知ってゐたが、それ以外も一時中止が多かった。役所は予算の関係で年末に工事が多いのかな。サル山の代替として期待した、世界の猿まで中止には驚いた。
そのまま西園へ行った。ペンギンは移動し、しかし図にあるやうに行っても展示してない。カバ舎室内は、午後二時かららしい。小獣館も中止だった。不忍池は蓮が冬で枯れ、カワウの島二つの周りは枯れた茎さへなかった。蓮が青々とした時季は、カワウが着地する水面が無いのではと心配したが、蓮で見えないだけだった。雛の鳴き声がたくさん聞こえた。不忍池を観ただけでも、来園の価値はあった。
動物園不忍池は蓮が枯れ カワウの島は周辺に着水場所があることを観る
反歌
動物園不忍池を観るのみも今日は満足動物を観ず
両生類爬虫類館へ入ったが、白内障でよく見えなかった。仕事や日常生活にはまったく影響がないが、ちいさな動物と説明文字が見えない。年間パスポートを購入した時は既に白内障だったが、それから進んだことに驚いた。もうすぐ手術までの辛抱だ。
池之端門から退出し、地下鉄根津駅出入口1の一本裏を、昭和の時代に郵便局があった道から歩いた。かう云ふ歩き方は普通はしないから、懐かしかった。山の湯跡の一階通路(昔は二階が建物で、一階部分が幅50cmのトンネルだった)から、根津権現へ行った。鴎外荘は、まだ工事中だった。権現裏門から、根津千駄木境界の小道から不忍通り一本東の小道を歩いた。これも珍しい歩き方である。よみせ通りを北端迄行って戻り、谷中銀座から日暮里へ出た。
予約は午後四時だが書類を書くので三十分前に着くやう云はれた。それまで四十五分ある。三つのビルを見て回ったが、これは寒かった。そもそも上野動物園迄往復は、かなりの速度だったのに体が温かくならなかった。三つのビル巡りは、歩く速さが遅いから、芯から冷えた。薬を飲み始めた日に、体がいやに暖まった。本日は冷えたから、これもステロイドの影響だらう。
MRIの検査機関へ行って驚いた。十六時かと思ったら、午後六時だ。これもステロイドが原因だらう。一旦は帰宅し出向くことにしたが、家での時間は三十分だ。それならここで二時間待つことにした。キャンセルが出たのか、他の人たちが速く進んだのか、十六時十五分に問診へ進めた。医療関係者の皆さんに深く感謝。
終了後に帰宅し、波乱に満ちた一日を終へた。
ステロイド 飲み始めには精神が少し違ふを感じのち 終了時には間違ひを連続させて無事日は暮れる
反歌
ステロイド飲み始めには暖かく飲み終はりには体冷たし(終)
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