二千五百六十五(うた)報道を読んで(青春十八切符)
甲辰(西洋発狂人歴2024)年
十一月二十五日(月)
青春十八切符が改悪された。と云っても、小生は使はなくなり五年くらい経つ。しかし世間で評論される内容は、見当違ひのものもある。まづ、青春十八切符を使ふ人は中高年が多いので、廃止して新幹線や特急に誘導したほうがいい、と云ふものだ。
青春十八切符を使ふ中高年は、さう云ふ旅行が好きな人もゐるが、多くは安いから旅行を計画したり、安くないと予算が無い人たちだ。中高年だから金がある訳ではない。子供の教育費が大変だ。誘導にはならず、旅行そのものを取りやめるだらう。
今回の利点は、自動改札が通れるやうになった。自動改札は連続した日付けしか使へないなら、かつて青春十八切符は五枚つづりだったので、この形式に戻せば使へる。それだと転売屋に流れると云ふなら、同一人しか使へない、駅の防犯カメラでチェックすることもあると云ってみたらどうか。全員は無理だが、千人に一人くらいは調べる事が出来るだらう。
そもそも五日連続の悪い点は、五日も普通列車に乗り続けたら、飽きるし、疲れるし、宿泊代が嵩む。そのため、三日版が新発売になった。しかし値段が高い。適正価格は八千五百円。九千円だと少し高い。一万円だとJRの暴利だ。
我が旅は 一般周遊その次に 指定席またはグリーン車往復割引 その次に青春十八 その次に大人の休日倶楽部にて東日本のパス使ひ 今はジパング使ひて旅へ
反歌
青春の十八切符教育費掛かるときのみ子は独立へ
小生が青春十八切符を使ったのは、子供が中学生から大学生までだ。中学は市立だが塾の費用が掛かった。(過去の切符についてはその一、その二、その三。これらにも書いたが、指定席往復割引切符とグリーン車往復割引切符は指定席やグリーン車やB寝台車に乗れる乗車券兼、特急券兼、指定席券グリーン券B寝台券だった)
青春十八切符に話を戻すと、新幹線の開通で在来線が第三セクター化したため、既にかなり不便だった。今回の改悪で、いよいよ青春十八切符は駄目だな、と思ふ。
国鉄時代は、ローカル線救世主だった。ローカル線の終着駅で青春十八切符を見せたら、駅長か助役が「ありがとうございます」と頭を下げたことがあった。JR化され、延長キロから運転本数を掛け、更には連結両数も掛けるやうになったのだと想像してゐる。
今となっては、青春十八切符で損害を受けるのは、高速バス会社と私鉄だ。これらの中小会社を救ふために、青春十八切符の廃止はよいことだ。
とは云へ、高速バス会社に春夏冬の輸送量があるのか。迷惑するのは、一般利用者だ。そして利用者の代替手段は、旅行を取りやめることだ。
以上をまとめると、青春十八切符は便利な姿(第三セクターも乗車できる)で残してほしいが、不便なら廃止したほうがいい。その場合に高速バスの輸送能力を考へる必要がある。(終)
(追記11.27)青春十八切符改悪の原因は、自動改札機の普及。この一言に尽きる。併せて、新型コロナの減収が完全には復帰しないので、少しでも増収しようと、三日用を高額にした。
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