千九百三(うた) 次回はジパング倶楽部、次々回は大人の休日倶楽部パス
壬寅(西洋野蛮歴2022)年
十二月二十三日(金)
JR西日本「大阪発サイコロきっぷ」のニュースを見た。大阪発で五千円で、同時に三人まで購入でき、おすすめ三駅「加賀温泉(福井)」「出雲市(米子)」「湯田温泉(新山口)」のどれかで、括弧内も下車できる。稀に博多が当ることもある。
その翌日、JR東日本の駅で「どこかにビューン」のパンフレットも見た。こちらは六千ポイントで東日本管内の新幹線駅四十七から候補四つが表示される。東北新幹線だと新青森ならいいが那須塩原だと退屈だ、北陸新幹線だと長野ならいいが安中榛名は退屈だ、と考へるうちに次々回の旅行計画は大人の休日倶楽部パスを使はうと思ひ立った。
次回は既に、ジパング倶楽部機能で熱海まで行くことを決めた。また、一月に発売される大人の休日倶楽部パスの利用期間は、既に日曜を除き仕事がすべて入ってしまった。と云ふことで次々回になった。尤も来年度の大人の休日倶楽部パス販売予定が発表されてゐない。今年度と同じだらうと予想した。行き先は
(1)越後線の分水
(2)山形新幹線の天童、かみのやま温泉、赤湯
(3)秋田新幹線の田沢湖
(4)山形新幹線赤湯の予備日と、米沢
最初の案は(4)糸魚川、だった。
----------------------------ここから「良寛の出家、漢詩、その他の人たちを含む和歌論」(百二十五)--------------------------
良寛の歌に
栗の落つ日にしも君は来ますなりさこそ我(わ)は思(も)へけだしいかがあらむ

阿部定珍が
草の庵(いほ)に独り住みぬる君がもとはさこそ静けき今日と思へば

と詠んだ歌への返歌で、どちらも句の初めの字で「くひきさけ」になる。頸城酒は新潟県頸城地方の酒だが、ここでは糸魚川産の酒だと云ふ。
ところが糸魚川はJR西日本だ。これは国鉄時代に金沢鉄道管理局だったためだが、国鉄時代は一つの企業体だからこれでもよかった。別会社に分れるのに、新潟県の一部をJR西に組み込むから、大糸線の北側が廃止の危機に陥った。
北陸新幹線が糸魚川までJR東なら、首都圏からの観光客を大糸線の糸魚川から勧誘することができた。
雲を越す秘峰を西に木崎など三湖(こ)水(すい)見て県境越す
下り坂姫川に沿ひ北走る幸ある海へ景色広がる

二首とも「くひきさけ」を句の先頭に入れた。

十二月二十五日(日)
JR東の新幹線の中で、東北新幹線と北陸新幹線は本流だ。上越新幹線と山形新幹線、秋田新幹線は支流だ。大人の休日倶楽部パスが、四回とも支流なのは性格が出た。
混む道や大きな道より路地小(こ)道空(す)いた道こそ趣きがあれ

文末の「あれ」は、口語でも係り結びにしたのか、それとも希望か、それとも文語か。実は三つすべてだ。(終)

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