千五百四十七(和歌) 共産党志位さんの「毛沢東を一番礼賛したのは公明」発言を論評
辛丑(2021)
四月二日(金)
産経新聞のホームページに
共産・志位氏「毛沢東を一番礼賛したのは公明」 人権議連めぐり皮肉

と云ふ記事が載った。
人権尊重推進などを目的として6日に発足する超党派議員連盟の発起人会に公明党が参加しなかったこと

について
志位氏は、不参加の理由を「私は知らない」と断りつつ、「公明党で思い出すのは、文化大革命のときだ。一番、毛沢東を礼賛したのは公明党だったというのを今、思い出した。それとこれが関係あるかどうか知りませんけど」と付け加えるように語った。

XX会が毛沢東を礼賛した理由について、私は二つあると見てきた。
(1)XX会は布教のための団体だったが、昭和四十五年に布教を停止した。すると布教隊長Xさんへの個人崇拝が目立つ。当時の日本共産党は、公明党の議員は布教隊長Xさんが指名する、と批判するくらいだった。だから個人崇拝の毛沢東を好んだ。
(2)戸田城聖さんは三国志を青年たちに講義した。昭和二十年代から亡くなる三十三年までのことだから、それは米ソに次ぐ第三の道だった。当時の中国は、ソ連とも対立し第三の道だった。
経済格差はあるが普通選挙があるか、経済格差がなく普通選挙もない。そのどちらかならよい。日本やアメリカは前者である。前者と後者の悪いところを合はせたのが、今までの中国だった。
中国は 米ソ冷戦 終結後
特長がなく 魅力ない
国になったが 経済で
追ひつくうちに 対峙再開

(反歌) 資本主義 環境破壊 することで 未来人から 労働搾取
(反歌) 資本主義 野生生物 棲む場所を 破壊するのは 種間の搾取
中国は経済力を付けるとともに、アメリカと対立するやうになった。これはよいことだ。かつて米ソ冷戦のときに、日本では社会主義を掲げる政党が野党第一党だったし、東京、大阪、京都、神奈川、埼玉など多くの都市部で、社共推薦の知事や市長が誕生した。
米中が 戦争をせず
平和裏に 対立すれば
日本(にっぽん)と 世界にとって 楽園となる
中国が 一時の魅力  捨ててまで
経済発展 続けたは
このためだった 気付け志位さん


四月三日(土)
ベトナム戦争にアメリカが負けたため、昭和五十ニ(1977)年辺りまで欧米はアジアに頭が上がらなかった。トインビーがXX会会長布教隊長Xさんに対し「光はアジアからですね」と語ったのは、そんなときだった。
カンボジアでポルポトによる虐殺、中国で文化大革命の失敗が明らかになり、この流れは長く続かなかったが、この当時、XX会が毛沢東を礼賛したことを、我々は後出しじゃんけんで批判することはできない。トインビーまで批判しなくてはならなくなる。
日本共産党が中国共産党と不仲になったのは、文化大革命で赤旗記者が紅衛兵に暴行されたためであり、それは共産主義者間の問題だ。
欧米の 文明により 温暖化
地球は滅亡 寸前で
野生生物 魁となる

(反歌) マルクスは 資本主義の 矛盾点 解決のため 世に現れた
(反歌) アジアにて 文明破壊 するために 進歩の思想 悪用するな
(反歌) 資本主義 地球と文明 破壊する その阻止のため マルクス思想

四月四日(日)
ところが、XX会はトインビーの期待とは逆を始めてしまった。世界情勢がさうだった事情もある。アジア優位が崩れた事情は昨日書いた。そしてソ連崩壊で、米ソ冷戦が崩れた。
しかし、世界情勢がさうでも、それに追従するだけでは素人だ。そもそも戸田さんが布教隊長Xさんを指名したのは布教のための行動隊長だ。布教を停止したのに、世界の指導者のふりをしてはいけなかった。
事情は、日本共産党も同じだ。ソ連が崩壊し、イラク戦争でアメリカが圧倒的に勝利し、日本に新たな拝米が現れた。今の日本共産党は、この状態で固定されてゐる。経済成長を遂げ、アメリカと対抗できる中国を見てゐない。

四月五日(月)
人類史上最悪の思想は、単純唯物論である。単純唯物論は、資本主義を生み、原子爆弾を生み、今また地球を滅亡させようとしてゐる。(資本主義が悪いのか、資本主義の堕落したものが悪いのかは、議論の余地がある)
資本主義が、最悪の状態を迎へたことが二回ある。一回目は帝国主義だ。これは、ベトナム戦争の終了で一旦は収まったかに見へた。二回目は、地球温暖化である。
単純唯物論を批判するはずの共産主義は、ボルシェビキの弾圧や、スターリンの粛清や、毛沢東の文化大革命、ポルポトの大虐殺など、単純唯物論に逆戻りしてしまった。
単純唯物論に克つ方法として、当ホームページは文化の重要性を挙げた。日本共産党のすべきは、単純唯物論(=資本主義的民主主義)の立場で中国共産党や公明党を批判するのではなく、弁証法的唯物論に文化を含む方法を考へることで、単純唯物論に克つことだ。(終)

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