千五百三十八(和歌) 4.六十二歳まで労働運動が続いた、5.有期雇用の延長は無期限転換を義務付けるべきだ
辛丑(2021)
三月二十日(土)
六十歳になる前に、再雇用を希望するかしないかを会社側が聴取する。技術職の人は長年の過労で、転職または充電を希望する人がほとんどだ。私は二年間の充電期間(単に嫌がらせで仕事が無かっただけだが)があったので、十分に充電してある。だから申し込んだ。
すると突然、人事総務部長の女性が退職した。再雇用を会社側が拒否できなかったことを、どこかから叱責されたのかも知れない。
その後、手渡された再雇用契約書を見ると、再雇用規則とまったく異なる。そのことを云ふと、今まで使ったものに戻された。一年契約なので、次の年にまたその契約書を手渡されたので、同じことを繰り返した。なぜ一度失敗したものをまた出すのか。
その次の年は、再雇用規則が突然大きく変更された。今の法律は65歳までを義務付けるが、62歳以降(S31.4生まれ以降は63歳、64歳と順次上がる)について既に労使協定がある場合は、それが優先される。新しい再雇用規則は(1)過去に懲戒処分を受けた者は、62歳以降雇用しない、(2)会社が指定した職種と労働時間による、に変更した。

三月二十一日(日)
この件で、上層部宛にメールを出した。最後の団体交渉から後はずっと労使円満にやってきた。再び労働争議が始まると、今回は会社の経営に影響するから、多数の従業員のために避けたい。だからメールに予め戦術を書いた。争議が始まった後で、こんなことをするとは思はなかったと云はれても遅いからだ。
そして会社側から、新しい再雇用規則は今後六十歳を迎へる人にのみ適用されると回答があり、社内掲示板もそのやうに変更された。
今まで私の労働運動は、ささやかながら会社全体の労働条件向上に役立って来た。今回初めて、労働条件を悪化させてしまった。とは云へ、自分と無関係の労働運動は無理だ。ここは、残った人たちが自力で獲得することに期待したい。
先月に 六十五歳を
迎へたが ここに来るまで
幾度の 難関を越え 無事に終了

(反歌) 被雇用者 労働運動 抜きにして 雇用を守る ことはできない 特に中小
(反歌) 大企業 公務員の 組合は 野党の堕落 加担するな 管野田のとき
(反歌) 必要な ところになくて 恵まれた ところにあると 既得権生む

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三月二十ニ日(月)
世間では、有期雇用の更新がはびこってしまった。例へば一年ごとに延長するものだ。もし労働運動をやったら、来年は更新されないだらう。高年齢法の再雇用も一年契約だが、これは六十五歳まで更新することが義務付けられてゐる。
有期雇用は一回でも更新したら、無期限に転換することを義務付けるべきだ。労働運動が骨抜きになる。

三月二十三日(火)
若手、中堅、上層を問はず、異常に退職者が多い二十八年間だった。まづ総務部長は突然、第x営業部長(営業は若手を除き、一人づつ番号の異なる部長だった)になり、誰もが退職勧奨だと思ひ、事実数ヶ月後に退職した。
人事部長は定年のときに、嘱託(高年法が出来る前は、再雇用制度が無く、嘱託だった)を辞退するやう極めて低額賃金を提案したが「それでいいです」と受託し、その後、別の騒動で労基署に駆け込んだ(取締役で駆け込んだ人とは別)。社長が怒って「あいつは悪魔だ」と或る取締役に出したメールが社内に広まり、私も都労委に申し立てるときに資料として添付した。
大阪事業所長は取締役のまま東京へ転勤になったが一年後に退職し、後継の事業所長はかつて東京を含めた事業部長を兼任したが数年後に退職した。
千葉事業所長に社長のお友だちが就任し、今までの人は所長代理に降格されたため、怒って退職した。一時、東京事業所長だった人は社長と口論になり退職した。横浜事業所長は第x営業部長になり、うつ病で退職した。その次の横浜事業所長は見切りをつけて、個人タクシー運転手になる準備のため退職した。名古屋事業所長は大阪事業所長も兼任したが、名古屋が閉鎖され退職した。

そんな中で私が再雇用終了まで生き延びたのは、労働運動のおかげだ。だから、有期雇用更新は労働運動が実質不可能だから、禁止すべきだ。
退職者が異常に多くても会社が倒産しなかったのは、世間では失業者が異常に多かった。辞めても幾らでも補充できる。私も一回職安に顔を出した。失業者で溢れ返り一時間から二時間待ちですと云はれた。
失業者が多いときは、景気向上策を取るのが労働側政党の常だ。ところが管と野田は逆をやった。大企業労組と公務員組合出身の議員が多いためだ。
だから国民は自民党に期待し、安倍みたいなお友だち不公平男が出現した。労働組合は会社と対決するためにある。その機能を失った労組や公務員組合は、解散するか、せめて労働側政党の圧力団体になることを止めるべきだ。(終)

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