千五百四十(和歌) テレビの連続番組は劣化する
辛丑(2021)
三月十日(水)
テレビの連続番組は劣化する。その一方で、悪かったものが改善されることもある。そのことを幾つかの番組で痛感した。まづは西村京太郎トラベルミステリー64「仙台・青葉の殺意」だ。白人の若いカップルが無銭宿泊し逃げる。追ひかける途中で刑事たちに遭遇し捕まる。それなのに女将が、お金のあるときでいいのですよ、と寛大に処遇する。こんな出鱈目な筋書きはない。その前の、フロントが英語で対応するのは普通のことなのに、さもすごさうに描くところと云ひ、醜い筋書きだった。
白人で 英語を話せば
寛大に こんな出鱈目
俗悪な 人種差別で 亡国ドラマ

(反歌) 無銭にて 日本人客 宿泊し 逃げるとすれば 許すわけない
(反歌) 黒人で 英語以外を 話す人 無銭宿泊 許すわけない
この番組は、64回目が原因だ。

三月十四日(日)
山岳刑事道原伝吉4「列車ジャック!護送中の女を拉致!!」は、開始二十分でスヰッチを切った。犯人が大声でわめいて不愉快だ。二月二十一日の信州山岳刑事道原伝吉3がでたらめな筋書きだったので、最初から期待はしなかった。原作の梓林太郎は六十作近くの道原伝吉シリーズがあるが、今回は演出が悪い。梓林太郎の膨大な作品数に安心したか。
犯人を 描くときは
必死さや 不安感や
共鳴を 含めることが 必要になる

(反歌) 憎しみが 十割占める 演出は 単に不愉快 得るものがない

三月十五日(月)
西村京太郎サスペンス17「しなの鉄道「ろくもん」3号車の罠 人気観光列車から消えた美女の謎」は、よい演出だ。前にこの番組は、主人公の部下たちがチャラチャラしてよくないと書いたことがあった。しかし今回は改善された。課長もいい役を演じた。演出がよいと、ここまでよくなる。 沢口靖子が出演する別の番組「科捜研の女」も、たまたま観たときに、沢口靖子だけが賢く振る舞ひ、よくない演出だったが、その後は改善された。
ドラマでは 脚本または
演出の 一つ悪いと つまらなくなる

同じ日の、相棒11#6「幽霊屋敷」も面白かった。相棒はSeason13の最終話からつまらなくなった。連続番組が劣化する典型だ。

三月二十日(土)
連続番組で最悪なのが、NHKの大河ドラマだ。日曜の貴重な時間を無駄にしたくはないので、土曜の再放送を見る。ところが土曜は、気にせず予定を入れてしまふ。本日も用事があり、見なかった。深層心理では、見たくないのだらう。表面心理では、受信料を払ひたくない。見ないのだから。(終)

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