千五百三十八(和歌) 6.大量の退職(勧奨)は労働側にも責任がある、7.西洋猿真似が一番悪い
辛丑(2021)
三月二十四日(水)
大量の退職(勧奨)は、労働側にも責任がある。きちんと労働側が対処しないから、経営側がますます増大させることになる。
退職勧奨されても、最初の人が跳ね返し、二番目の人も跳ね返せば、それ以降繰り返されることはなかった。私は807番目に入社したが、そのとき残ってゐたのは二百名くらいだった。定年(これはほとんどゐない)や自己都合で退職した人もゐるので、仮に1/3が退職勧奨だとすると、202番目で跳ね返したことになる。
今までの人事慣行背に負ひて労働運動始めれば 過去に溜まるの膨大なガスが爆発その後安定

(反歌) 五年前岳下さんが解雇され労働争議で金銭解決
(反歌) 金銭の解決法は不賛成しかし当事者勝利ならよし
(反歌) 当事者が勝利と喜ぶ最善に周り口出ししてはいけない
(反歌) 解雇への争議を始めた功績はその後解雇は再び起きず
過去に解雇事件もあり、これは岳下さん(仮名)が労働争議を起こして解決した。これ以降、解雇事件は無くなった。私の労働争議で、退職勧奨も無くなったと信じたい。
今はキャリアコンサルタントが週に一回来るが、これは本人が納得して転職するので、まあ許容範囲だ。

三月二十五日(木)
社長と口論になった人はまもなく退職した。あのまま残れば、互ひに気まずい雰囲気になったかも知れない。しかし残ってほしかった。口論した相手が退職する前例が出来れば、その後はわがままのやりたい放題になってしまふ。
----------------------------ここから固定思想(兼、二百六十三の一)-----------------------------------------
政治、会社、在家宗教(妻帯僧を含む)の頂点に立つ人が、傲慢にならないことは至難の業だ。織田信長は、謀反に加はった柴田勝家を許し、妨害を繰り返した足利将軍を殺さず追放に留めた。その後の残酷さは、頂点に立つと傲慢になることを考へないと予想もつかない。豊臣秀吉は心配りの人だったが、権力を握ると急変した。毛沢東は新民主主義を掲げ柔軟だったが、後に大混乱を引き起こした。
固定思想(二百六十二)固定思想(二百六十三の二)
----------------------------ここまで固定思想(兼、二百六十三の一)-----------------------------------------
或る会社では、社長がもったいぶってゆっくりした口調で命令を出すので、驚いた。長く社長を続けるとああなるのかと思った。別の考へもある。毛沢東の晩年時代に、映像を見た日本人医師が、顔の表情から脳梗塞だと診断した記事を読んだことがある。或る会社の社長は、傲慢になったのか脳梗塞なのか、見分けがつかなかった。
会社には社長我儘防ぐため 株主総会役員会存在するが機能をしない

(反歌) 株式は資金活用する為に権力握る手段にあらず
(反歌) 権力を握るためにと株持てば資本主義とは別の思想に

三月二十六日(金)
上層部で不自然な退職をした人を、和歌(七十八の三)に挙げたが、うっかり一人抜けてしまった。本社事務部門の責任者(事務本部長など名称はその年によって異なる)で、安田さんが亡くなったときの私の抗議行動に、減給10%三ヶ月の懲戒処分を主張した人だ。
私はこの人を嫌ってはゐない。立場上、ああ云ふ主張をすることは理解できる。私は、上層部に取り入るため他人を犠牲にする人(例、派遣なのに派遣ではないと嘘をついた人)と、地位を守るためじゃまな人間を追ひ出さうとする人(例、元の職場に戻ることを妨害した人)と、能力不相応に高い役職に就く人(例、お友だち)は嫌ひだ。しかし、それ以外を嫌ったりはしない。
本社事務部門の責任者は、処分したあとの活用法についても考へ、四月から本部長付として人事採用教育部門に戻さうとした。ところがその直前に、事務本部長を交代した。
この人はもともと財務部長で、この当時は事務本部長が輪番制みたいだったから降格ではなく、三月中に私の所属を総務部とした。これも事務本部長として、妥当な決定だ。
私が総務部に移動し何ヶ月か経過の後に、秘密情報が洩れるおそれがあったとして財務部長は懲戒処分を受け、まもなく退職した。
この場合も退職しないでもらひたかった。事務本部長は私の懲戒処分を主張したが、その後の活用も考へた。それで懲戒処分なら、将来を考へるなと云ふことだ。事実、弟の取締役とこの人がゐなくなったあと、団体交渉の拒否を始めた。拒否すれば労働委員会に申し立てられるのは当然だ。将来をまったく考へなくなった。
将来を考へずして経営は務まらざるが世の常に それで破綻が来ざる訳退職勧奨数値合はせる

(反歌) 世の中に人事方法悪質な会社があるとそれが広まる
(反歌) 経済の競争続く世の中に悪き会社はあるを許さず
(反歌) 昔から諺にても云ひ伝ふ悪貨が良貨駆逐のことを

三月二十七日(土)
私の勤務する会社は、かつて日本DECとの取引が多かった。日本DECのミニコンを、元取締役で急死した営業が販売し、売上高は大きいが粗利は少ない(1.ハードウェア販売)。しかしミニコンを使用する会社に輸入したユーティリティを販売できる(2.ソフトウェア製品販売)。日本DECから、ソフトウェア開発を受注し、受注額は国内で常に1位から3位くらいだった(3.ソフトウェア開発)。
この三つの事業が、ビジネスモデルだったが、ミニコンの地盤沈下とともに、パソコンの(3.ソフトウェア開発)が95%を占めるやうになった。
日本DECと取引が多いことで、弊害が現れた。会社が日本DECのリストラを真似するやうになった。外資系は割増退職金制度を使って、簡単に人減らしをする。日本は陰湿な退職勧奨だから、外資系より悪いと云ふ記事を、二十五年くらい前に読んだ記憶がある。私の勤務した会社が真似をしたのは、陰湿な退職勧奨のほうだった。
これまで、アメリカ猿真似は駄目だと主張してきた。これは日本を心配してのことであり、地球破壊を防ぐ方法でもあった。そしてそれは、私の勤務する会社にも当てはまった。
アメリカ猿真似の悪いところは、都合のいいところだけを真似する。かつてのシロアリ民主党がさうだったし、一部偏向マスコミ記者や反日三流学者がさうだ。私の勤務した会社は、業績が悪いときは社長を交代させる鉄則が守られなかったし、割増退職金が守られなかった。
最近は、日本の会社も割増退職金の方法を使ふやうになった。しかし「厚遇するのは今回の募集だけだよ」と言ったり、上司が何回もしつこく面接するのは、陰湿な退職勧奨と変はらない。ここでも都合のいいところだけを真似した。(終)

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