千五百三十八(和歌) 1.お友だち不公平は組織を破壊する(兼、モリカケ桜疑獄二百ニの一)
辛丑(2021)
三月十一日(木)全取締役の解任騒動
お友だち不公平は組織を破壊する。それが首相なら官僚組織を破壊するし、社長なら会社を破壊する。それを明らかにしませう。
ソフトウェアのA社がある。A社は二十五年くらい前に銀行から、社長の大学時代のお友だちを押し付けられた。受け入れなければ貸した金を返せと云ふ次第だ。銀行と云っても四流である。正しくは三流信託銀行だ。
A社は、株の店頭公開(今のJasdac)を目指してきた。しかしこの男が来たあと失敗した。

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二十年近く前なので、時間の前後に記憶が曖昧なところもある。だから架空のA社とした。それまでA社は社長の他に、取締役が五人ゐた。そのうち一人は中途で退職し(退職させられ?)、しかし育て上げた大阪事業所がめちゃくちゃになったため数年後に復職し、翌年あたりに再び退職した。六十歳より前だが、子供がゐなかったので生活できたのだらう。
別の一人は定年後の嘱託も終了したときに、退職金が払はれないため労働基準監督署に駆け込んだ。この男は、お友だち受け入れを強硬に反対したため社長と不仲になった。この男とお友だちは、仕事内容が競合するからだ。
残った取締役三人が、部長に格下げされた。当時は法律で取締役が三人必要だから、自宅近くの知人など二名を非常勤取締役にした。この時点で、ほとんどの従業員が白けた気持ちになった。
部長に降格された三名のうち一名が、自宅の風呂場で急死した。心臓麻痺か脳内出血か。降格と無関係ではないと思ふ。
中堅や 若い社員は
先輩の 待遇及び
働きに 自己の未来を
重ね見て 勤労意欲を 向上させる


三月十ニ日(金)社長のお友だち取締役になる
その翌年あたりに社長のお友だちが、取締役になった。或る元取締役は「あの男が社長に、取締役にしろと言ったさうだ」「本社ビルはニ部屋購入したが、あの男に云はれて銀行から借金した。バブルのときだから、大損害だ」と怒った。
取締役は本来、責任職だから社内の序列とは無縁だ。しかし日本のほとんどの企業は異なる。このあと大変なことが起きた。

週二回コンサルタントに行くだけで派遣ではないと言ひながら、行ったところ派遣だった。本来は騒動になるところだったが、円満に収めたので週二回になった。半年後派遣にしようとしたので抗議したところ、終業後にこの男と担当営業が来て、喫茶店で激論になった。
担当営業が辞めたあと、その次は顧問なる男が来て、私を派遣に出さうとしてまた騒ぎになった。この顧問もまもなく辞めた。これだけ騒ぎに巻き込まれたのだから、迷惑料として500万円くらいは出すべきだ。しかし六十五歳まで雇用するなら迷惑料は水に流しませうと、主張はしなかったが六十五歳まで雇用されたので、何事もなく終った。
派遣法 一旦受け入れ
その後に ストライキでの 争議もあるが

(旋頭歌) 法律に 従ふ拒否が 最穏健だ
(旋頭歌) 迷惑料 口には出さず 水に流した

三月十三日(土)懲戒処分と労働争議
社長の後輩が大学関係者の紹介で来た。私より五歳くらい年上の女性で、安田善次郎が財閥維持のため、本家と分家を定めたその分家の当主の娘だった。
最初の数年間は平社員だったが、人事採用センターのセンター長になり、私がそこに所属した。数ヶ月間うまく機能したが、四流銀行から来た男が自分をセンター長にしろと言ひ出したのか別の筋がさう決めたのか、一週間ほどして女性は心臓まひで亡くなった。
亡くなったのはテニス教室だったが、センター長の交代が原因だ。私はさう強く主張したため、減給10%三ヶ月の懲戒処分となり、それ以降労働運動に突入した。
この事件は、四流銀行男が来なければ、起きなかった。団体交渉を二回ほど行ひ、そのあと団交を担当した社長の弟で取締役が病気で退職した。社長秘書の女と対立が原因だと専らの噂だった。
そのあと、会社側が団体交渉を拒否するやうになった。労組の書記長は都労委に申し立てようと云ったが、私は辛抱強く三回くらい団交申し入れ書を送った。ここでも騒ぎにしないやう努力した。
団交を 三回待って 努力続けた

都労委に団交拒否だけを申し立てればよかったが、賃金不利益も入れた。この場合、労組の書記長が「余計なものを入れると、勝利したのに引き分けみたいになるから、入れないほうがいい」と教へなくてはいけない。この男はこの当時、連合に行ってしまったばかりか、マスコミに目立つことしか頭になかった。

三月十四日(日)団体交渉は会社側の為でもある
都労委、中労委で団体交渉命令は勝ち取った。早速再開したが、会社側の人事総務部長の女性が、私のことを厚遇してゐると云ふ。この女性は私が人事採用センターにゐたときに採用したから、好意的に見てきた。それなのにこんなことを云ふ。いったいどこが厚遇なのか。
元社長の時代に仕事を与へられないことがあった。効果がないので一年間で中止された。今の社長になって、また一年間仕事がないときがあった。前に駄目だったのだから、またやっても駄目だ。
妻から「若く見える」と云はれたので「二歳若い」と答へたことがある。だからと云って、こちらから望んだことではないから、厚遇ではない。それより会社側も、私を有効利用するための交渉をしたらどうか。お互ひに譲歩できることを引き出すのが交渉だ。団体交渉は、会社側の為でもある。だからこれ以降、組合からは団交を申し入れないことにした。(終)

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