千四百十(兼、モリカケ疑獄百九十一の六) 病院と自民党の治しかた(1.ドクター有原の挑戦、2.安倍の出身派閥をぶっ壊す)
庚子(仏歴2563/64年、西暦2020、ヒジュラ歴1441/42年)
一月十五日(水)
最近観るテレビドラマは、刑事ドラマが多い。かつて時代劇だったものが、若者の嗜好に合はせて刑事ものになったのだらう。さう考へてきた。ところが最近、それと異なる記事を読んだ。時代劇は制作費が掛かる。不景気で刑事ものが多くなった。
今年の1月は医療ドラマが6つも誕生した。医療ものと刑事ものは、視聴率を稼げる。しかも医療ものは病院内で完結するから、外ロケが少ない。病院内の撮影は、休日に可能だ。刑事ものは外ロケが多く、繁華街は早朝か深夜になるさうだ。
今回注目するのは「病院の治しかた~ドクター有原の挑戦~」だ。松本の相澤病院がモデルだ。私の祖父は元院長と仲が良かったさうだ。相澤病院が経営不振で松本電鉄に買収されさうになったこともあった。私の母は相澤病院が経営不振になる何十年も前だが、松本電鉄に勤務した。この番組は見逃すことができない。
相澤病院について調べると、1908(明治41)年に医院を開設。私の大伯父(祖父の兄)が養子に行った商店のすぐ近くだ。祖父もその店に勤務したから、院長とは仲がよかった。1952年、同地に相澤病院を開設。1968年現在地に相澤中央病院開設、1975年市が施行した土地区画整理事業で相澤病院を相澤中央病院敷地内に移転し両院を統合。
主演は小泉幸太郎さんだ。幸太郎さんのお父さんは「自民党をぶっ壊す」で一躍有名になった。その自民党では幸太郎さんのお父さんが所属した派閥が癌細胞みたいに肥大化し、今では「自民党の治しかた」が重要だ。「安倍の出身派閥をぶっ壊す」でもよい。
一月十七日(金)
今年1月の医療もの新作6つは
「病院の治しかた~ドクター有原の挑戦~」(テレビ東京放送網、月曜22時)
「恋はつづくよどこまでも」(TBS放送網、火曜22時)
「アライブ がん専門委のカルテ」(フジテレビ放送網、木曜22時)
「病院で念仏を唱えないでください」(TBS放送網、金曜22時)
「心の傷を癒すということ」(NHK、土曜21時)
「トップナイフ―天才脳外科医の条件―」(日本テレビ放送網、土曜22時)
日曜と水曜を除く毎日なんて、まるで医院の診療日だ。しかもNHKまで「いだてん」に凝りて視聴率稼ぎに参入した。6つもあるのに、放送日時が重ならないのは不思議だ。さては談合か。
一月十八日(土)
本日16時半から『「病院の治しかた」小平奈緒緊急出演&「駐在刑事2」』と云ふ本放送を紹介する企画があり、前半を母と観た。小泉幸太郎さんが松本の相澤病院を訪問し理事長と対談、次に長野市を訪問し理事長、小平選手と対談。
松本盆地の東端から山間部を美ヶ原へ半分登ったところに、かつて浅間温泉国際スケートセンターがあった。日本新記録はほとんどがここで生まれたが、老朽化と、長野オリンピックで長野市内に屋内スケートリンクが出来たため、廃止になった。だから病院訪問は松本市内、小平さんとの三者会談は長野市内と場所が分散した。
一月二十一日(火)
昨日は「病院の治しかた~ドクター有原の挑戦~」の一回目があった。場所が甲府に移された。納入業者がたくさん出てくるので、松本のままだとまづいのだらう。
三日前に「放送日時が重ならないのは不思議だ。さては談合か」と書いたが、放送内容は談合の話なので苦笑した。今回はスペシャル版で九時に始まった。母は十時まで、私は最後まで見た。視聴率は8.1%で、2018年4月から始まったBiz枠で、初回最高かつ歴代最高ださうだ。
一月二十八日(火)
昨日の二回目は、Biz枠らしい内容だった。これは面白くなる。しかも相澤病院の成功が判ってゐるから、安心して観ることができる。
人間関係の描写も優れる。主人公と叔父、主人公と看護師長、看護師長と一般看護師。
事務長と行動を共にする職員が一人ゐるのも重要だ。NHKの大河ドラマ「花神」で、中村雅俊が演じる高杉晋作に対する、西田敏行が演じる山県狂介みたいな役だ。或いは山県狂介に対する、松平健が演じる時山直八みたいな役だ。
大河ドラマの場合は後に、脇役がその場面での主役以上に目立つ演出があり、大河の堕落を感じた。Biz枠は、まだできて一年九か月。しかもこれまで視聴率が低かった。堕落の入る余地がない。
中村雅俊さんが出演したドラマと云へば、私は今でも「花神」を思ひ出す。今回は銀行の副頭取。あれから四十三年が経った。
二月九日(日)
「花神」では、越後の朝日山攻防戦で時山直八は戦死する。その直前に山県狂介が「ここまで来たら生き延びないと損だ(維新後に出世しないと損だ)」とつぶやく。長州軍上層部に堕落の萌芽を暗示する名脚本である。
時山直八は、原作にはほとんど登場しないが、大河ドラマでは重要な脇役に変はった。このころの大河ドラマはまだ堕落ではなかったが、その後何十作と重ねた結果、今では主役や重要な脇役の人選に不公平が目立つやうになった。
そして長州では、不公平な男が重要な政治屋になった。度重なる資金提供や側近を落選中に教授にしたのだから、人数制限機能のある学科を認可してもらはないと損だ、と考へるお友だちの重用である。
小泉幸太郎さんのお父さんは「自民党をぶっ壊す」で人気が出た。それなのにその派閥が癌細胞みたいに肥大化した。今や自民党の治しかたが必要だ。相澤病院で陽子線を当てたもらふ治療法がよい。(終)
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