百二十九、誰が鳩山政権を崩壊させたか(アメリカを日本旧軍部にするな)

平成二十二年
六月二日(水)「巧妙なアメリカ」
鳩山氏が首相を退くことになった。犯人はアメリカである。日本国民が今後すべきことは、アメリカに逆らうと内閣が崩壊するという慣習を作らせないことである。そうなっては戦前の日本の旧軍部と同じである。陸軍大臣を辞任させることで内閣を崩壊させてきた。陸軍大臣を出さないことで新内閣を流産させてきた。アメリカは同じことを狙っている。
鳩山氏を常時放水四方回転ロボットに例えると分かりやすい。アメリカという無責任に大火事をすぐ発生させる邸宅用に設計された。しかし巧妙なアメリカはこれを隣家に移動させた。膨大な敷地を昔の居住者たちから騙し取ったアメリカと異なり、隣家は敷地が狭い。水が飛んで来て窓ガラスが割れて室内が水浸しになる。隣家はやむを得ずロボットを壊した。隣家とは沖縄県民と良識ある日本国民である。すべての原因はアメリカにある。

六月三日(木)「無能な政治家は不要だ」
アメリカと官僚の言いなりになる政治家がいたとしよう。いたどころか自民党の歴代首相は、ある時点以降アメリカと官僚のいいなりである。まずは鈴木善幸である。あんな男でも首相が務まるのか、とその後無能な連中が大挙して首相を狙うようになった。無能でも官僚とアメリカの言いなりになれば首相が務まる。自民党と日本の崩壊はこのとき始まった。
鈴木善幸の次の中曽根は腹黒い男である。消費税は当時売上税と呼ばれていたが、中曽根は「いわゆる売上税を導入するつもりはまったくありません」と明言していた。ところが選挙が終るや導入しようとして国民の批判を受けた。そして後継に指名した竹下によって導入された。
消費税がその後の日本を二十年間低迷させた。そこに鳩山政権の登場である。

六月四日(金)「平成の国賊」
多くの新聞は、鳩山氏が出来もしないことを約束したのが原因という書き方をしている。しかし本当に悪いのはアメリカである。譲歩をしなければ鳩山政権が潰れることを知っているから一切譲歩をしなかった。報道によれば、官僚と称する連中も首相に協力をしなかった。だとすれば彼らは国賊である。少なくとも彼らに国民の税金から給料を払う必要はない。
なぜ新聞はこの二つを書かないのか。

六月五日(土)「反社会勢力との取引き」
或る会社の社長が反社会勢力と取引きをして、解任されたとしよう。富士通の場合はでっち上げだったとして訴訟騒ぎになっているが、今は富士通とは別の話である。もし後任の社長も反社会勢力と取引を続けたらやはり解任される。前任者が解任されたからといって免罪符にはならない。
辺野古案も同じである。菅直人氏は辺野古案を引き継いではならない。そもそも辺野古案は実現不可能である。鳩山氏は辞任に当り「日本の平和、日本人自身で作り上げていくときをいつかは求めなければならないと思っている。アメリカに依存し続ける安全保障、これから50年、100年続けて良いとは思いません。」と語った。まったく同感である。
アメリカ軍の日本駐留は本来の目的を超えて、戦後六十五年に亘って文化破壊を進め人心を荒廃させた。日本がアメリカから独立することはアメリカのためでもある。なぜなら文化破壊に対抗する最善の方法は、アメリカが先住民から奪った広大な領土を保有していることへの是非を世界に主張することだからである。

六月六日(日)「アメリカ合州国解体論(一)」
二酸化炭素の削減に世界でもっとも反対しているのはアメリカである。一人当たりの二酸化炭素の排出量が世界でもっとも多いのもアメリカである。先進国で唯一人口増加率が高いのもアメリカである。これは広大な土地を奪い取ったアメリカ自身の構造に原因がある。アメリカはもっと狭い土地に住むべきだ。独立時の十三州を居住地区とし、残りは先住民と野生生物の保護区とすべきだ。そうしないと地球は滅びる。

六月七日(月)「アメリカ合州国解体論(ニ)」
アメリカ合州国解体論とはひどいことをいうと思う人もいよう。しかし地球は滅びる寸前である。静かに滅びるならまだいい。水不足や食料不足で戦争や内乱は起きるし、病気が蔓延しよう。いずれにせよ野生生物は大量に滅びる。
世界の人口の五%以下のアメリカが地球を滅ぼす。それよりは独立時の十三州で他の国と同じようにつつましく暮らしてもらうべきだ。

六月八日(火)「生物的居住地域と文化的居住地域」
野生生物では遺伝子の保護が近年重視されている。種が同じでも棲む地域が異なれば遺伝子も異なる。
人間も同じで地域が異なると遺伝子は異なる。しかし人間については遺伝子の相違を言うべきではない。人種差別の原因となるし、何より人間は文化的生物だからである。
人間は遺伝子の代わりに文化的相違を守るべきである。例えば日本語を話す人は外国出身であっても日本人として扱うべきである。
アメリカ大陸は本来はアジア系文化地域である。だから先住民の言語を話す人以外は退出するのが一番よい。しかしそれは不可能だから世界はまず、伝統国と移民国を区別する必要がある。アメリカは十三州に居住したとしても移民国として特定の言語を優遇せずに全ての人々は出身国別の言語を使わせるべきである。世界は移民国にこの程度の要求はすべきだ。
そして地球温暖化の現代にあっては、新規の移民受け入れは禁止させるべきだ。

六月九日(水)「消費税を絶対に上げさせるな(一)」
日本経済はここ二十年間低迷している。その原因は三つある。一つ目はプラザ合意の円高、二つ目は総評の解体に伴う政財労の緊張感の喪失、三つ目は消費税の導入である。
このうち消費税の影響は大きい。しかし日本の経済学者は欧米の猿真似だからそのことに気が付かない。
それまでは、ぜいたく品には物品税がかかり生活必需品にはかからなかった。所得税も高額所得者は高かった。つまり社会が生きていた。企業も国民も社会の一員として働いていた。ところが消費税の導入により社会が崩壊した。働くことは自分のためだけになってしまった。根底にそのようなことがあると、経済はうまくいかない。
欧米には欧米の歴史があり消費税を導入してきた。日本には日本の歴史がある。このようなものを導入してはならなかった。政府は当時、消費税以外の方法で増税案を立てた。しかし経団連の会長が、「失望した。税は広く薄くがいいんだ」と言い、この一言でひっくり返った。
菅政権の誕生とともに、さっそく消費税増税の話が出てきた。7%以上だともはや薄いとは言えない。それでは経団連より悪い。

六月十日(木)「消費税を絶対に上げさせるな(二)」
官僚の悪いところは自分たちに有利なように中の上(または上の下)を優遇することである。そのため日本では経営者が育たないし、労働層も育たない。日本では労働条件の相違は終身にわたって固定化し失業者も長期化する。これらは統計には表れない。
そのようななかで海外の猿真似で消費税を導入したために、日本社会は崩壊した。今また外国との統計比較で消費税を上げろという議論が出てきたが、絶対に上げさせてはならない。国民負担額は同じにしたままで、生活必需品を無税にし、残りを上げるのならかまわない。
まず消費税は中曽根の公約違反なのだからそれ以前を基準にすべきだ。

六月十一日(金)「アメリカと官僚のいいなりになる首相の誕生」
六月三日に書いた「ある時点」は二つある。一つは田中角栄の退陣である。田中はロッキード事件で逮捕され釈放された後「アメリカにやられた」と呟いた。これ以降、日本の歴代首相はアメリカの顔色を伺うようになった。
二つは鈴木善幸である。これ以降日本の首相は官僚の言いなりになった。そして日本の官僚はアメリカ留学やアメリカとの会議を通じて拝米になるようにできている。
田中角栄の退陣以降アメリカは日本を支配してきた。今回の鳩山退陣は田中角栄逮捕に次ぐ露骨な支配である。今こそアメリカの支配を脱する時である。そうしないと子孫の代に禍根を残すし、子孫の代に地球は滅びる。


(國の獨立と社會主義と民主主義、その十二)へ
(國の獨立と社會主義と民主主義、その十四)へ

メニューへ戻る 前へ 次へ