九百二十九 NHKが劣化した証拠番組(「プラネットアース」「比叡山 千日回峰~“一日一生”いまを生きる~」)
平成二十九丁酉年
一月九日(月)
昨年の十二月二十五日に途中からだったがNHKの「プラネットアース」といふテレビ放送を観た。大自然の厳しさの中で生きる動物たちをBBCと共同で撮影したもので、良質な番組だった。ところが終った後に六人くらいが「すごいですねえ」などと当たり前の感想を次々に発言するので呆れてスヰッチを切った。
昨日NHKアーカイブ「比叡山 千日回峰~“一日一生”いまを生きる~」と云ふテレビ放送を観た。ところがこれも終はった後に、脳科学者、俳優、キャスターと称する三人組が雑談を始めたのでスヰッチを切った。
テレビが出現したころ、一億総白痴と云ふ言葉が流行したが、どうやらNHKは視聴者のことを白痴だと思ってゐるらしい。テレビは見れば誰もが感想を持つ。ところがNHKはいちいち感想を教へないと視聴者は判らないと思ってゐる。あるいはNHK自体が白痴化したのかも知れない。
「比叡山 千日回峰~“一日一生”いまを生きる~」が制作されたのは昭和五十四(1979)年。三十七年間にNHKはかなり劣化した。
一月十一日(水)
千日回峰は途中で止めることが出来ない。止めるときは自殺するしかないのが不文律ださうだ。しかしそれは仏教ではない。さう云ふ決意で始めろと云ふのなら賛成だ。病気で止めざるを得なくなったときは救済措置がある。さう信じたい。
救済措置がないのならそれは比叡山の堕落を示す。長い歴史で仏教とは無縁の思想になった。一方で千日回峰のやうな厳しさも必要だ。僧X宗が全体で緊張感を高めることができるのは荒行があるからだ。修法師以外の僧侶にも良い影響を与へる。同じやうに十年に一回ではあっても千日回峰を行ふ修行者が出ることは天台宗に好影響を与へる。
一月十六日(月)
人間も組織も時間の経過とともに堕落する。民間企業では業績悪化と云ふ緊張感がそれを克服する。新聞社とNHKにはそれがない。そしてつひに落ちるところまで落ちた。無駄な出演者が多すぎる。技能職であるべきアナウンサーが知識人ぶったり芸能人の真似をする。新聞は購読しなければよい。NHKは受信料を払はない訳に行かない。NHKは廃局にするのが一番良い。(完)
「マスコミの横暴を許すな70」へ
「マスコミの横暴を許すな72」へ
メニューへ戻る
前へ
次へ