九百五 元大阪府知事大阪市長橋下徹さんと、軍事ジャーナリスト田岡俊次さんに賛成

平成二十八年丙申
十一月十七日(木)
最近二つのマスコミに、二人の方の正論が載ったので紹介したい。まづ産経ニュースによると、元大阪府知事大阪市長橋下徹さんは自身の短文投稿サイト「ツイッター」に次のように投稿した。
・いよいよ日本が本気で自立を考える時だ。トランプ氏は、日本に自立を促す。過保護の親より子供に自立を促す親の方が子供にとってはいい
・負担増を求められたら、全額負担すると返せばいい。残り二、三千億円の話だ。たったこれだけのお金で日本は交渉の主導権を握ることができる
以上は全面賛成だ。賛成ではないのは次の
・アメリカ、ロシア、中国の協調による世界コントロールの時代に突入する可能性大。これは朝日新聞、毎日新聞的な世界平和だが、日本にとっては苦しい状況。世界平和が単純に日本にとってプラスになるわけではない。世界平和の中身を考えなければならない
EUを忘れてはいけない。ASEANなど非先進国を忘れてもいけない。国連の存在も無視してはいけない。橋下氏の主張するやうに三国の協調になるにせよ、私の主張するやうに三国に二つの地域連合が加はり、更に国連を加へるにせよ、これは朝日新聞、毎日新聞的な世界平和ではない。二つの偏向マスコミは欧米式のやり方だけを猿真似するからだ。世界平和は良いことだ。今までのやうにアメリカだけ、或いは欧米だけの世界秩序から進化する。

十一月十八日(金)
ダイアモンドオンラインに軍事ジャーナリスト田岡俊次さんの「トランプが米軍を撤退させても日本の防衛に穴は開かない」と云ふ記事がある。それによると
韓国やかつての西独と異なり、実は直接日本の防衛に当たっている米軍は皆無だ。米第7艦隊の空母1隻、巡洋艦3隻、駆逐艦8隻などは横須賀を母港とし、揚陸艦4隻、掃海艦4隻が佐世保を母港としているが、第7艦隊は西大平洋とインド洋を担当海域とし、アラビア海など各地に出勤する。日本も裨益しているとしても、他の多くの諸国も同様だ。
 沖縄の海兵隊の戦闘部隊である第31海兵遠征隊約2000人は第7艦隊の陸戦隊(第79機動部隊)として揚陸艦に乗って巡航し、騒乱の際の在留米国人の救出や災害派遣に当たり、有事には上陸部隊の先鋒となる。沖縄を防衛しているわけではなく、そこを待機場としている。
 米空軍は嘉手納に40余機、三沢に約20機の戦闘機を配備しているが、日本の防空は1959年以来、全面的に航空自衛隊が担当しており、米空軍機は中東などに交代で派遣されることも多い。米議会では「米本土の基地に戻し、そこから出せばよい」との論も出るが、国防省当局者は「日本が基地の維持費を出しているから、戻せばかえって高くつく」と答弁している。


十一月十九日(土)
次に
米国はすでに冷戦終了後、欧州、韓国の駐留部隊を大幅に削減しており、財政状況や「アメリカ・ファースト」の国民感情からも、海外関与は減る方向だろう。だがその海軍は他のすべての国の海軍が束になっても勝負にならない程の絶対的優勢だ。米国は将来も世界的制海権を保持し、戦略的には島国である米本国の安全と国際的発言力を確保しようとするだろう。
そのため
 もしトランプ氏が「米軍を日本から撤退させるぞ」と脅すなら反対せず、「結構なお話ですな」と応じればよい。やがて相手は「なんとか海軍だけでも置かせてほしい」と下手に出て、日本は「守ってもらっている」のではなく、タダで置いてやり、光熱費まで出している気前の良い家主の立場に立てるだろう。
これも同感だ。

十一月二十日(日)
引用はここまでで終了させる予定だったがMSNに産経新聞を引用した有益な記事があったので紹介したい。
橋下徹前大阪市長は、自身の公式メールマガジンで「NY現地報告」と題し、トランプ氏が勝利した米大統領選について論評した。開票当日、ニューヨークにいたことを明かし、「一番の敗北者はクリントン氏ではない。自称インテリだ」と、有権者の動向を見誤ったメディアや評論家をばっさり。選挙前からメディアの批判を浴びたトランプ氏を、自身の政治経験に重ね合わせるような記述も見られた。
(中略)
 論評を掲載したのは、プレジデント社が配信する有料メルマガ「橋下徹の『問題解決の授業』」の今月15日配信分。(中略)開票作業後1時間ほどたった頃から米メディアの雰囲気がおかしくなり始め、選挙特番のコメンテーターの顔色がどんどん変わったという。「『信じられない、アメリカは終わった』とかね。それでも自分たちこそが正義だという認識を捨てきれない。(中略)いかにコメンテーターをはじめとする自称インテリがいい加減か、そして見通しを誤ってばかりか。僕は政治家時代にいやというほど見せつけられた」 (中略)「僕の政治経験によれば、共和党はこれから強くなっていくね。トランプ氏にいちゃもんを付けていた主流派は目が覚めただろう」(中略)批判を恐れず、お構いなしにわが道を突き進む-。これまでのトランプ氏の姿は、政治家時代の橋下氏とどこか重なり合う部分もある。橋下氏の“予言”通りに事が運ぶのか否か。今後の動きから目が離せない。
橋下氏に同感だ。私はコメンテータと称する人の講演を一回だけ聴いたことがある。コメンテータと称する職業があるのだと初めて知った。と同時にコメンテータは大した人ではないと確信した。それは話の中身が、自分の記念館を作ったときに中曽根元首相から揮毫をもらっただとかの自慢話だけだった。この人はテレビに出演するものだから自身を有名人だと勘違ひした。主要政治家がきちんと対応してくれるのはこの人の背後にあるテレビ網に対してであってこの人に対してではない。そのことが判らないらしい。
アメリカも日本も、偏向マスコミのせいで政治家が丸くなった。人格円満で丸いならよいが既得権勢力に対して丸くなった。既得権勢力に甘いニセ政治屋どもが急速に解体しつつある。(完)


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