八百三十二 国際大学を批判

平成二十八年丙申
四月二十四日(日) 昨年のミャンマー祭り
昨年、増上寺でミャンマー祭りが行はれた。一昨年と同じく安倍首相夫人が出演された。一昨年のミャンマー祭りまで、私は安倍首相のことを菅野田亜流の亜倍と呼んでゐたが、これ以降、きちんと安倍首相とお呼びするようになつた。
それほどミャンマー祭りは重要だ。そのミャンマー祭りに昨年は国際大学といふ甲信越地方の大学が出展した。パンフレットを頂いて読んで見ると、問題点のあることに気付いた。しかしミャンマー祭りで頂いたパンフレットなので、国際大学を批判することなく、五ヶ月を経過した。
とは云へ、問題点を指摘しないことは世の中のためにならず、ここに泣いて馬謖を斬る思ひで批判することにした。三国志の馬謖は斬られ死んでしまつたが、国際大学は批判をするだけなので、今後幾らでも改善できる。

四月二十四日(日)その二 英語帝国主義に反対
国際大学は日本の大学だ。だつたら日本語で授業をするのが当然だ。パンフレットを見ると外国人留学生を対象とした「日本語」科目を除いて、すべての科目を英語で開講しています。これは設立時に(中略)「国際的受容度の高い有為の人材を育成する観点から、国際大学の講義は原則として国際用語である英語で行う」ことを定めているからです。また、学業に必要なすべての情報を英語で周知しており、学内の公用語になっています。

まづ国際的受容度の高い有為の人材とは、自分の専門分野が得意な人間のことだ。英文学科は別としてそれ以外の学科が英語ばかりやると頭が悪くなる。頭の悪い人間を育成してどうする。
公用語といふ用語を用ゐる人にろくなのはゐない。「国際用語である英語」「学内の公用語」。国際大学もその例外ではないらしい。

四月二十六日(火) 欧米の雑誌の順位は無意味
パンフレットは次に英国の経済誌「The Economist」による2014年のビジネススクールランキングで、国際経営学研究科のMBAプログラムは世界96位、アジア7位の評価を得ました。とある。まづ世界96位で自慢できるのか。しかしそれ以上に重要なことは、英国の経済誌が英国の基準で順位を付けたからと云つて、その数値を喜んで受け容れてはいけない。
英国には英国の、日本には日本の評価項目がある。

四月三十日(土) 日本で学ぶことが有利な学科、日本語で学ぶことが有利な学科
日本で学ぶことが有利な学科は英語で教へてもよい。それ以外は日本語で教へなくては意味がない。国際大学が日本で学ぶことが有利な学科を教へてゐるようには思へない。
更に衝撃的な話がある。日本で学ぶことが有利な学科を英語で教へてもよいが、その目的を国際大学は答へられるか。そこには国益が無ければいけない。親日者を増やす、日本から輸出を増やすなどだ。例へば日本式経営や日本史を教へることで親日家を増やすだとか、茶道を教へることで日本茶の輸出を増やすなどだ。
だから一般の学科を日本語で教へることは最も国益に叶ふ。日本語を世界に普及することこそ、最大の国益なのだから。ところが国際大学は、欧米流の政治、経済、国際学を英語で教へる。これほど国益に反する話はない。そればかりではない。国際大学は文部科学省が公募したスーパーグローバル大学創成支援に選ばれてゐる。これほど納税者を馬鹿にした話はない。(完)


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