七百二十二、X宗平成二十年度月例金曜講話から「小田晋精神科医の名講演」(1.X宗とXX宗)(2.朝日新聞批判、その四)
平成二十七乙未
七月八日(水)
悪魔憑(つ)き
故小田晋氏は精神科医で筑波大学教授、国際医療福祉大学教授を歴任し、講演されたときは帝塚山学院大学教授。まづ悪魔憑きの話から始まり要点は
日本では昭和三十四年から三十八年にかけてXX宗の信徒(XX会員)に悪魔付きの患者が多数出た。西洋ではそのため宗教裁判や魔女狩りが行はれた。日本には魔女狩りはなかつた。それは正邪を分ける概念がなかつたためだつた。XX会の折伏教典に三障四魔と書かれてゐる。周りと関係が悪くなると悪魔に見える。布教隊長Xは俗物で折伏教典を人間革命に替へた。三障四魔を云はなくなつたから患者はゐなくなつた。春日一幸が国会で取り上げ小田氏の名前が新聞に載つた。塚本三郎に質問したら秘書が了解を取つたといふ。しかし本当は秘書が小田氏の自宅に向かつたが場所が判らず了解を取つたと嘘をついた。幸福の科学の会長は悪魔付きと書いたら幹部が怒鳴り込んできた。オウム真理教はマインドコントロール。治すには脱洗脳をするが人権問題になることがある。
小田氏の講演に賛成である。布教隊長X氏を俗物なぞといふとXX会が反発するかも知れない。しかし戸田前会長が広宣流布のレールを敷き、あとは驀進するだけといふことで行動隊長の布教隊長X氏が次期会長になつた。若くても宗門の法主(貫首)が指導するから大丈夫と考へてのことだらう。ところが会長就任の直前に六十五世堀米日淳が急死し、死の二日前に宗務総監で大僧都細井精道に血脈相承したところから変になつた。この宗派の宗規では権僧正(名前に日が付く)以上に血脈相承しなくてはいけない。緊急のときは大僧都といふ規定は後から追加されたのかこのとき存在したのかは判らない。私は後からだと思ふ。しかも宗規で前法主は血脈断絶に備へなくてはいけない。ところが前法主が不在のまま法主を十九年間続け急死し血脈が断絶した。それ以降、正信会やXX会の破門騒ぎが起きたが、これは妻帯準僧侶X(大僧都から四階級上がつて大僧正になり精道を妻帯準僧侶Xに改名)が貫首を独裁職にしたことに原因がある。
以上の経緯があるから、行動隊長として優秀な布教隊長X氏を俗物にした責任は宗門にあるといふのが私の正直な意見である。この線で小田氏の講演とXX会は折り合ひを付けてほしい。
七月九日(木)
小田氏の講演に疑問の部分
小田氏の講演に不同意の部分がある。それは布教隊長X氏が会長に就任すると悪魔憑きが収まつたとする部分である。前会長の戸田城聖氏が亡くなつたのは昭和三十三年。布教隊長X氏はその後、総務としてXX会を実質指揮し昭和三十五年に会長になつた。だから布教隊長X氏が指揮を執つた最初の五年間に悪魔憑きが多発したことになる。小田氏は会員に三障四魔(信心を続けるとそれを妨害する現象が次々と起こる)を教へたことが原因だとするが、私は広宣流布が目前に見えたと勘違ひし出世競争になつたことが原因だと考へる。布教隊長X氏は妻帯準僧侶X法主の時代に広宣流布を達成すると宣言し、妻帯準僧侶Xはそれを否定しなかつた。X寺には広宣流布の暁には第三祖日目が再現するといふ言ひ伝へがあり、妻帯準僧侶Xは自分が日目だと思つてしまつたのかも知れない。
XX会ではそれまでの地方議会、参議院に加へ昭和三十六年衆議院に進出するため公明政治連盟を結成。またこのころ組織の多層化、役職のインフレが加速した。今まで本部事務所、支部、地区と三段階だつた組織が、本部事務所、総合本部、本部、総支部、支部、地区と多層構造になりそれぞれに役職者を置いた。青年部参謀は五十人近くに増え、これだと本来の役割を果たせない。更に支部長以上は地方議員が続出する。出世競争である。そのため組織の下部に無理が生じて悪魔憑きが多発したのではないか。
私の仮説にも欠点がある。XX会が折伏大行進を停止したのは昭和四十五年である。私の意見が正しいなら昭和四十五年までは悪魔憑きが多発しなくてはいけないのに昭和三十九年以降少なくなつた。その理由をぜひ日本の精神医学会は解明してほしいものである。私は悪魔憑きを見たことがない。しかし話は聞いたことがある。登山(X寺に参拝することをXX会は登山と呼んだ)したところ、ある会員が突然ヘビにとり憑かれ柱にくねくね巻き付いてしまつた、今まで邪宗を信じたから登山して御本尊様の力でその害毒が現れた。そんな話だつた。
ここから「朝日新聞批判」
七月十日(金)
弁護士連合会と朝日新聞
精神科への強制入院には知事の命令による措置入院と、家族の申請による医療保護入院がある。
ところが弁護士連合会と朝日新聞が「人権」「人権」「人権」「人権」「人権」「人権」「人権」「人権」といふものだから保健所が委縮して入院させず、とんでもない事件を起こすようになつた。X経と朝日新聞のどちらを信じるかと云へばX経。バリ島のシステムで社会に戻して行く。
この指摘は全面賛成である。私は労働弁護団なら支持する。市井の弁護士にも賛成である。しかし弁護士連合会には反対である。朝日新聞にも反対である。それにしても朝日新聞は社会を破壊することばかりをする。社会を破壊すればアメリカみたいな国になれると信じ込んでしまつた。
七月十一日(土)
西洋かぶれが生活を不安定にする
古代インドの医学にアユルベータといふものがあり、ヒンズー経から出た。ヒンズーから引き継いで仏教にも金光明最勝王経がある。枕元で読む。WHOは健康の定義「単に疾病や虚弱がないことではなく、身体的、精神的、社会的に完全に満足のいく状態」に霊的といふ言葉を入れようとして委員会まで通つたが総会で西欧が反対して否決された。明治維新まで精神病や大病は社会から隔離されコロニーを作つて寺院がお金を出した。廃仏毀釈はひどい政策。
その結果
明治は西洋文明が入り競争社会で神経衰弱の若者が多かつた。夏目漱石、新渡戸稲造、樋口一葉、田中正造など。皆、自分で脳病といつた。樋口一葉は「私、このごろ脳病で」といつた。夏目漱石は水に入つて溺れず空にとんかつが飛んでゐるから取りに行くといつた。座禅で思考を止めると悪化することがある。天台小止観に、牛乳を煮詰めた今日のバターの卵大のものを頭に載せ、体温で溶けて首、喉から胸と暖かくなる感じ(イメージ)。
明治時代の知識人が座禅をしたのは流行ではなく神経衰弱だつた。西洋文明で社会が不安定になるのは今も同じである。ところがより一層西洋化を進めるのが朝日新聞などの拝西洋新自由主義勢力である。実に悪質である。
朝日新聞批判、その三(マスコミの横暴を許すな32)へ
朝日新聞批判、その五(マスコミの横暴を許すな34)へ
ここまで朝日新聞批判
七月十一日(土)その二
仏教を現代に生かす
ここからは座禅ではなく精神科の治療法だが
コップや花瓶など物を見る。壁に思ひ浮かべる。数を数へる。空気の動きを感じながら息を吸い、そして息を吐く。これを二十から三十回繰り返す。
これは上座部仏教の瞑想法である。私は道元禅師の非思量方式が合ふが、数を数へたり、呼吸に集中したり、お腹に推賞があると瞑想することは意味があつた。
癌患者を二つに分ける。A班は軽く目をつぶり胃がんだつたら意に癌ができてゐる状態をイメージさせる。苦しいが我慢させる。次に白血球が周りを囲み癌を食ひ潰すイメージ。A班B班に同じ治療をするとA班の延命率が高い。大曼荼羅は宇宙の象徴。自分のことをいろいろ考へずに南無妙法蓮華経。生命力を高める僧X大聖人の新発見。加持できる僧とできない僧はお経の読み方が違ふ。
以上の内容だつた。X宗の僧は他宗と比べて優秀な人が多いように思ふ。それはXX会の布教攻撃を受けたことと祈祷師が理由だと思つて来たが、XX会は大折伏を停止して四十五年。専ら加持が理由であらう。旧本門宗のように宗内でも加持をやらない派は、X宗を離脱するか宗内に残り少数派としてどちらの場合も清貧を貫くべきだ。両方の中間で多数派に雷同するのに祈祷師にもならないといふのでは優秀さを保てない。(完)
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