七百二十三、洗濯日誌

平成二十七乙未
七月九日(木) 居間に室内干し
子供が高校二年になつたときだらうか。塾に通ふようになつてお金がかかるので妻も週に二回か三回働きに出るようになつた。このときから家事を分担して夕食前の食器洗ひと、洗濯物干しは私の担当になつた。雨の日は室内に干す。夜に帰宅して片付けるとき半分くらいは乾かないので夜中に廊下に干す。すると翌朝は乾く。これを毎日繰り返した。ところが先週から雨が続き乾き方が悪くなつた。日曜に初の試みとして居間の空調をドライにしてここに干すようにした。ところが夕方見ると乾き方が悪い。一その後は廊下に干したが翌朝も乾かない。居間とダイニングキッチンは一続きなので台所の湿気が入るのかも知れない。
それより居間とダイニングキツチンが一続きならリビングキッチンだと思ふ人も多いだらう。詳しく説明すると、元は別の部屋だつた。前の所有者が壁だか扉を撤去して一部屋に改造した。我が家は中古住宅である。といふことで一つ目の試みは失敗に終つた。

七月十日(金) 乾燥機
次の日は普通に廊下に干した。夜帰宅し乾かない物は一晩乾かし続ける。ここまではいつもと同じである。朝見るとほとんど乾いてゐない。つまり日曜は居間に干したことが原因ではなく、雨が続いたため家の壁や天井が水分をこれ以上吸収できなくなつた。天気予報でいふところの実効湿度である。
前日の乾き残しがあり干しきれないので、前日のものを乾燥機に掛けた。我が家の洗濯機は全自動の上に乾燥機能も付いてゐる。子供が塾に行く前の家計に余裕のあるときに買つたものである。洗つてすぐのものを感想させると時間がかかるし、物によつては縮んでしまふ。買つてから数回しか使はなかつた。これの活用である。この日はヒーターを弱にして三十分間おそるおそる使ひ、しかも洗つたばかりのものと乾燥しそうなものを同時に入れたのであまり効果がなかつた。といふことで二つ目の試みも失敗した。

七月十二日(日) 続乾燥機
次の日は、丸一日干して乾かないものを三十分掛けた。途中の十五分で一時停止を押して、乾いたものを取り出し、残りを十五分掛けた。これですべて乾燥できた。このとき夜の間に乾いたもののうちタオルなど湿気つぽいものを一緒に掛けて、これもうまくいつた。濡れた状態と乾いた状態は明らかに異なるが、乾いたなかで湿気つぽいものは更に一晩乾かしても変化しない。定常状態に達するといくら室温で乾かしても駄目のようだ。といふことで前日までの洗濯物を一掃することができた。

七月十三日(月) 久しぶりの晴れ
その次の日は乾燥機が楽しみだつた。前日うまく行つたためである。ところがこの日は久しぶりの晴だつた。やはり晴のほうがよい。家の中も乾燥させることができる。それから晴が数日続き今に至る。昨日は真夏並みに暑かつた。本日も暑くなる予報である。(完)


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