七百、衰弱した運動には怪しげな連中が入り込む(護憲運動を批判)

平成二十七乙未
五月七日(木) 横浜の護憲集会
貧すれば鈍するといふことわざがある。政治運動も同じで貧した運動には変な連中が入り込む。今年の護憲集会は呼びかけ人に、社会を破壊しようとする連中、社会を西洋化しようとする連中が多数含まれた。そのようになつてしまつた理由は運動が衰弱したからである。旧社会党は停滞してゐたとはいへ野党第一党だつた。それを村山富市が壊した。そして護憲運動は奇妙なものになつた。そもそも護憲運動は日米安保条約破棄と同時に行ふから筋が通る。米軍が国内に存在する。それでゐて平和を叫ぶ。こんなでたらめな運動は無い。

五月九日(土) 健保組合に見る貧した状態
今から二十三年前に技術製品、特にソフトウェアを輸入販売する会社に勤めたことがある。本当は長く努める予定だつたが社長と営業部長の仲が悪く一年で今の会社に転職した。従業員が10名程度の小さな会社だつたがその間に、政府管掌健保(現、協会健保)から大型コンピュータの健保に加入した。大型コンピュータの健保は従業員が100名以上の会社を対象とし、それより小さな会社を対象とした小型コンピュータ健保組合もあつたのだが、この当時はソフトウェア不況で組合員数が激減したため、10名でも加入することができた。本来は事務局の人減らしをすべきだが、既得権維持のためそれは避けたい。そして健保組合結成当時の方針を曲げた。
政治運動も同じだ。村山富市の変節以後、社会党は議席を激減させた。しかし運動を廃止させることなく怪しげな連中が入り込んだ。

五月十日(日) 護憲集会が駄目な理由
護憲集会が駄目な理由は既に書いたが、彼らは「これ以上日本の属領化を許さない、日本独立、平和で非同盟でアジアの一員として」とは絶対に言へない。なぜなら内部に拝米拝西洋派が入り込んだためだ。それにしても日本国内に米軍基地が存在するのに平和を叫ぶ。偽善である。つまり米軍の存在により九条は死文と化してゐる。
だからといつてこれだけ長く米軍が存在した以上、急に出て行つてもらふことはできない。一方で日本国内で属領根性が蔓延し精神が腐敗する。だからまづ同盟は軍事面に限ることを当ページは再三主張してきた。

五月十三日(水) 国の独立こそ第一
かつて日本社会党左派の綱領を決めるとき、独立と社会主義を同時に進める中執案と、独立を先に進める総評選出中執の清水慎三案があり、違ひがよく判らないため清水慎三氏に説明してもらつた。前者の案でも独立は行ふからである。つまりどちらも独立は必須のものだつた。ベトナムのホーチミンは「独立ほど尊いものはない」と語つた。左派こそ独立を主張すべきだ。
一方の右派も後に民社党として独立したが、自民党以上にタカ派と言はれた。その後、大企業組合の支援を受けたため駄目になつたが、この当時の同盟は総評に対して少数派なのに信念を貫くといふことで魅力はあつた。

社会党が衰退するとともに左派から左派崩れになる議員が多くなつた。自分の議席を守るだけが目的である。そして村山富市が社会党を解体して以降、運動に国民から嫌はれる連中が多くなつてしまつた。このような連中を出さないためにも、そして国の独立のために、憲法は改正したほうがよい。(完)


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