六百四十八、新興宗教は宗教に非ず(新興宗教政党に見る非平衡)

平成二十六甲午
十二月十四日(日) 或る新興宗教政党
或る新興宗教が今回の選挙でも多数の立候補者を擁立した。第一番目に消費減税を掲げ消費税を5%に戻すといふ。これは 大賛成である。しかし演説がよくなかつた。私は池袋駅で聞いたが、外国と比べて消費税が低いといはれるが日本は何々税、 何々税、何々税と多数あるから実際の負担は変らない。こんな演説では駄目である。外国と比べて消費税が低いといふ部分 だけが印象に残る。逆効果である。この党のホームページを見ると、消費税を上げると不景気になり税収が下がるとある。 これなら正解である。この人は真に党の方針に賛成して演説してゐない。私の第一印象である。

十二月十九日(金) 傲慢な表現
私がこの新興宗教政党を批判しようと思つたのは受け取つたビラに「日本がアジアの自由化・民主化を促します」と書いてあつた ためだ。まづ自由とは相対的なものである。自由が強まれば規制するし規制が強ければ緩める。西洋人、特にアメリカ人が自由を いふ場合は西洋のやり方を非西洋地域に押し付け伝統を破壊する意図がある。これは絶対に阻止しなくてはいけない。民主主義 も同じである。完全な平等がよい場合と上層部に任せたほうがよい場合がある。企業を考へればよく判る。倒産寸前の時に民主 主義を叫ぶ人はゐない。社長の独裁でよいから企業を立て直してくれ。これが従業員の本音である。尤も最近は人員削減で立て 直さうとする悪質な再建屋が多いため、これは例外である。あくまで雇用を守りながら再建する。それなら民主主義を叫ぶ人はゐ ない。
それにしても「日本がアジアの自由化・民主化を促します」は傲慢な表現である。まるで戦前の大東亜共栄圏である。

十二月二十一日(日) 新興宗教は宗教に非ず
この新興宗教政党のビラを読んで改めて新興宗教は宗教ではないといふ思ひを強くした。かつて新しい宗教は弾圧された。それでも 存続したものが宗教である。ところが戦後は信教の自由が独り歩きし、怪しげな宗教が乱立した。勿論これらにも信仰の自由はある。 なぜなら江戸時代までも弾圧を受けながらも信仰を続けて宗教になつたものが多数ある。といふか今ある宗教はほとんどがそのような 経緯を経て宗教になつた。
今は弾圧はない。しかし新興宗教を信じる人たちは、自分たちが信じるものは宗教ではないことを自覚する必要がある。弾圧がないだけ に宗教には発達しないと私は思ふ。

十二月二十二日(月) 創価学会ではなく日蓮正宗が新興宗教だ
新興宗教といふと、ほとんどの人は創価学会を連想する。創価学会が会員数第一位、立正佼成会が第二位、以下はそれほど多くは ないからである。しかし創価学会が所属(現在は破門中)する日蓮正宗こそ新興宗教である。正しくは昭和三十四年細井日達が管長に 就任し、池田大作が昭和三十五年その信徒団体である創価学会会長に就任し、しかも広宣流布(国民全体が信者になること)を目的 としたにも関はらずそれが不可能となつた昭和四十年あたりから新興宗教になつた。具体的には管長の権限を極めて高めた猊下(管長 の尊称)教といふ新興宗教である。

十二月二十六日(金) 公明党
公明党は今回の選挙で「いまこそ、軽減税率、実現へ」といふポスターを大々的に掲示した。党のポスターはこれだけで、あとは候補者 個人のポスターだつた。といふことは増税時ではなく、今の税率のときに軽減税率実現が公約と国民のほとんどは解釈したことになる。 その公約なら私は大賛成である。法人減税などは取りやめて生活必需品の軽減税率を実現する。これなら前回の野田による嘘つき 増税による逆累進制を緩和できる。生活必需品といつてもシロアリ(ニセ政治屋、サラリーマン社長ニセ経営者団体連合会、シロアリ 民主党、ニセ労組シロアリ連合)どもが圧力を掛けるからここは食料品の無税に限定すべきだ。これは私が出張でアメリカに一年弱、 滞在したときのカリフォルニア州の税制である。
だからそれ以外は駄目である。特に新聞への軽減税率は絶対に駄目である。出版物への軽減は認めてもよい。その理由は新聞社は テレビ局も子会社に持ちしかも日露戦争以降の戦争の度に新聞社が合併したため極めて悪質な集団と化したからだ。出版社は中小も あり軽減に値する。公明党が現税率での軽減を実現するかどうか、軽減は食料品のみ、或いは食料品と出版のみに限るかに注目しよう。

十二月二十七日(土) 上座部仏教と大石寺
偶々スマナサーラ長老の「日本人が知らないブッダの話」といふ書籍を読み終へるところだが、この本は最後に転輪聖王の話が出てくる。 日蓮正宗総本山大石寺の御影堂には輪宝の紋所が入つてゐる。御影堂だけではない。在家の仏壇の紋所には輪宝か或いは鶴の丸を 入れるのが大石寺門流の古来の伝統である。或いは上座部仏教では天上の話がよく出てくる。創価学会の発行した折伏経典にも三界 は欲界、色界、無色界で、このうち欲界は五界と六欲天から成り、色界は十八天、無色界は四天で、全体で六道といふ上座部仏教と同じ 解説がある。ただし日本の仏教は大乗仏教だから六道と仏の間に菩薩と二乗がある。ここだけ違ふがこの時点では日蓮正宗は仏教であつた。
新興宗教が宗教になるには二世代は掛かる。日蓮正宗は堀米日淳の時代に戻れば新興宗教から脱することができるし、創価学会は 大石寺以外の七本山を平等に参拝することで新興宗教を脱することができる。池袋で偶々演説に出会つた新興宗教を論じるなら、もつと 日本の伝統を尊重することだ。さうしないと永久に新興宗教のままである。(完)


大乗仏教(日蓮系)その十五
大乗仏教(日蓮系)その十七

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