六百四十七、1.シロアリ政党とシロアリ大労組を撲滅しないと日本は滅びる(池袋駅東口の演説)、2.山崎元氏「民主党、失敗の研究」

平成二十六甲午
十二月十四日(日) 池袋駅東口の演説
昨日池袋駅東口のサンシャイン通りへの五差路にシロアリ民主党のマイクロバス型の演説車が二台駐車し、演説をしてゐた。国の借金が 何兆円です、私はそんなお金、見たこともありません、子孫に借金を残してよいのか、とわめき続けてゐた。勿論、こんなつまらない話は聞く 価値がないからそのまま通行を続けた。
呆れた男である。野田が首相のときに厚労相の小宮山は消費税を上げて保育園幼稚園一体施設の給料を 上げるなどインセンテイブにすると記者会見で述べた。この発言と矛盾するからだ。もしこの男のいふことが正しいなら小宮山を厚労相時代に 遡つて党から除名すべきだ。
消費税増税の問題点はどさくさにまぎれて直間比率を変へることにある。もしこの男のいふように子孫に借金を残さないことが目的なら、直間 比率は現状のままで全体の負担率を上げればよい。なぜこんな簡単なことができないのか。それはシロアリ民主党の背後にシロアリ大労組 といふ圧力団体があるからだ。

十二月十六日(火) 海江田落選
あのとき誰が演説してゐたかはまつたく関心がなかつた。何しろサンシャイン通りといふ人の多い場所なのに聴衆がゐない。地元の候補者では ないことは明らかだ。地元の候補者なら乗用車型の宣伝車で走り回る。マイクロバス型の大型演説車が二台といふことはたぶん党首の海江田 だらう。
選挙は日曜夜から開票された。自民と公明で2/3を維持し、シロアリ民主党の海江田は比例区でも復活できずに落選した。菅は選挙区で落選し 比例区で復活した。菅のような嘘つき男を復活させてはいけない。

十二月十八日(木) 上級者、中級者、初心者、しろうと
仕事の世界にも趣味の世界にも上級者、中級者、初心者、しろうとがある。選挙にもある。選挙の世界でしろうとは組織票である。組織票は よくない。頭で何も考へない。民主主義の破壊である。シロアリ大労組といふ組織票に頼るシロアリ民主党は民主主義の敵である。

十二月二十三日(火) ダイヤモンドオンラインの記事
ダイヤモンドオンラインに山崎元氏の執筆した記事が載つた。民主党政権が誕生した後に
直接証明する術はないが、筆者は官僚集団が民主党政権を弱体化させようという意志を持っていたとの仮説を持っている。民主党の側が 「脱官僚」を掲げていたのだから、自然な話だ。

私も山崎氏の主張に賛成である。それだけではない。官僚がマスコミを巻き込んで大掛かりな反鳩山、反小沢が行はれ、その背後にあるのは アメリカ大使館の意向を受けて活動する連中だといふ仮説を私は持つてゐる。ここ数年、反マスコミ、反拝米学者を鮮明にしたのはそれが 理由である。山崎氏は続けて
組織を弱体化させるにあたって有力な手段が、組織の分断だ。政府の仕事は、官僚が情報を持ち運びながら行われる。一方にもたらす情報と、 他方にもたらす情報をコントロールすることによって、一方が他方に対して疑心を抱くようにすることは十分可能だ。企業内での派閥対立が発生 ・強化される際にも、同様のことが起こる。そしておそらくは、マスメディアもこの動きに協力した。

山崎氏もやはりマスコミの奇怪な動きに気づいてゐた。そして
民主党内の仲間割れをつくるにあたっては、個々の政治家がもともと持つ権力・出世指向の他に、猜疑心が強く敵味方を峻別して人と組織を操作 する小沢一郎氏の性格が利用されたし、権力欲が強く自分が首相でないことに不満を抱いていた菅直人氏が、大いに利用されたように思う。

私は小沢氏の功績は大きいと思ふ。といふか民主党がシロアリ化するまでは大きかつた。小沢氏が自民党を分裂させたから細川政権が誕生し、 戦後の長かつた自民党一党支配が終了した。それを壊したのは村山富市である。村山が首相になるのと引き換へに社会党は消滅し、再び自民党 の一党支配が始まつた。これを終結させたのはやはり小沢氏である。そして鳩山政権が誕生した。それなのに菅直人といふ悪人がそれを壊した。 この時点で小沢氏が自民党を割つたことが凶と出た。自民党は民族派と経済派に分裂させるべきだつた。しかしそれはここ二十年間に船橋洋一が 英語公用語を唱へるなど国内の拝米が進んだための対応であつて、当時の自民党分裂は正しかつた。山崎氏は続けて
政府のコントロールにあたって、民主党の初期の躓きに、副総理格の菅氏がトップとなって霞ヶ関をコントロールする機能を持つはずだった内閣 戦略局が立ち上がらなかったことにあったが、これは政治家によるコントロールを嫌う官僚と共に、自分が総理でないことをすねた菅氏のサボタージュ によるものではなかったか。
その後の小沢氏一派との対立にあっても、菅氏は一方の中心的な役割を果たしたし、東日本大震災と福島第一原発 の事故の対応の拙さ、さらにいきなり消費増税を言い出して政権転落の重要なきっかけとなった参院選での敗北など、民主党の退潮に菅直人氏が 果たした役割は限りなく大きかった。


すべて同感である。山崎氏は続けて
ある政治家の有力な証言によると、鳩山由紀夫元首相が普天間問題で政治的暗礁に乗り上げていたとき(この問題の処理の拙さにも、官僚の サボタージュが関わっていたように思われる)、菅直人氏は「困った問題があるときには、それ以上に大きな問題を持ち出せばいい。人の関心は そちらに移るからだ。そして、普天間よりも大きな問題とは消費税だ」と鳩山氏に言い放ったのだという。
おそらく菅氏は、消費増税が必要でありその達成は政治家として偉業であることなどを官僚に吹き込まれて、これを信じたのであろう。そしてその通りに、 菅氏は急に消費増税を掲げて戦った参院選に敗れた。
菅氏の後を引き継いで首相になった野田佳彦氏も、同様に洗脳されて、ついに三党合意 という政治的曲芸に引っかかって消費税率引き上げを決定した。この三党合意にあっては、元大蔵官僚である伊吹文明氏の手腕が大きかったように 思う。官僚集団はOBも動員して、民主党を手玉に取った。


野田については
2009年総選挙で民主党は、次期政権で総選挙を経ずに消費税を上げることはないと言っていたのであるから、これは有権者に対する「約束違反」だった。 「消費増税を決めた首相になりたい」という野田代表の功名心が、公約違反かつ選挙なしでの増税という政治的自殺行為に、民主党を走らせてしまった。

野田といふのは悪質な男である。
それにしても、消費税というカードを巧みに使うことによって、民主党に2回の国政選挙を負けさせて、その挙げ句に増税自体は決定してしまったのだから、 官僚集団(主に財務省なのだろうが、曖昧に「官僚集団」としておく)の手際は鮮やかだった。(完)


(消費税反対その七十七)(消費税反対その七十九)

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