六百四十、たまに良い文章も載るようになつたニセ新聞(マスコミの横暴を許すな28)

平成二十六甲午
十一月二十四日(月) パンフレット社、人事異動か
ニセ新聞東京パンフレット(自称東京新聞)にときどき良質の文章が載るようになつた。これまでがあまりに酷いので人事異動か あつたのかも知れない。二十日の朝配布パンフレットの一ページ目先頭(まともな新聞なら二十日朝刊の一面トップ)には 「上位30社で利益の半分」といふ大見出し、「大企業でも広がる格差」といふ中見出しがある。文章(まともな新聞なら、記事)は、 上場企業千三百八十社の本年度上半期の利益が十四兆円で過去最高。だが半分の七兆円は上位三十社だといふ。この文章 は良質である。その観点で紹介しようと二日前に思つた。
しかし今読んでみると問題点が多い。まづ利益といつても営業 利益、経常利益、純利益の三つがある。前文と本文を読んでも四割進むまでは「利益」といふ言葉で押し通した。その後も一回 続く部分を紹介すると
上場企業の利益は、SMBC日興証券が東京証券取引所第一部に上場する三月期決算企業のうち、十九日までに発表した 千三百八十一社の中間決算を集計した。純利益の合計は(以下略)

つまり利益といふのは純利益のことだつた。しかも上場企業といふのは東証一部上場だつた。上場には札幌証券取引所、東京 証券取引所(一部、二部、マザース、ジャスダック)、名古屋証券取引所(一部、二部、セントレックス)、福岡証券取引所のあること を知らないらしい。中日新聞社にとつて名古屋は重用である。東京パンフレット本社の無能な連中にこんな文章を書かれたのでは さぞ不愉快であらう。東京パンフレット本社の上層部を一掃するか売却したほうがよい。

十一月二十五日(火) 粗悪な解説
文章の一画に小さな解説が載つてゐる。これがまた酷い内容である。
純利益 企業が半年間や1年間など一定の期間に稼いだ最終的な利益。株主に支払う配当金や設備投資、賃金などに充てる 資金になる。売上高から人件費や原材料、広告宣伝などの経費を引いたのが「営業利益」(以下略)

(以下略)の部分には営業利益から損益を除いたのが経常利益で、そこから税金を引いたのが純利益だと書かれてゐる。つまり 一行目の純利益が賃金に充てる資金になるといふのは、その後の人件費を引くといふのと矛盾である。こんな出鱈目な解説を してよいのか。
今回は「賃金」を「賃上げ」に変へれば済む。だから軽微な間違ひである。解説自体は軽微だが本文に利益と純利益の混同が 見られる以上、大きな間違ひである。一方で上場と東証一部上場の混同は許し難い誤りである。なぜ悪徳マスコミが上からの 視線なのかよく判る。

十一月二十六日(水) 西洋崇拝者
せつかく一ページ目の先頭文章を賞賛したのに(実際は間違ひが二つありそれを批判したため賞賛にならなかつたが)その左隣 の文章は「秘密保護法 言わねばならないこと 集団的自衛権」と色つき白抜き見出し、「憲法 粗末にしないで」といふ中見出し で東海村の村長を十六年間務めた人が写真入りで載る。私は東北大地震の前の年に東海村を訪れて駅の待合室、駅前通りの 市立の交流施設の余りに立派なのに驚いた。予め見学を申し込んであつたので駅前に送迎バスが待機してゐた。乗客は私だけだつた。 如何に村全体がカネ漬けだつたかよく判る。その当時の村長が何で今さら偉さうな事をいふのか。
村長に就任して二年後、地元で犠牲者二人を出すジェー・シー・オー臨界事故が起きた。「事故は起きない」と日本の技術力を 過信し、原発の推進と規制の組織分離もせずにいたことに気づき「何とうぬぼれた国なのか」と思った。

この人のいふことには決定的な誤りがある。原発事故と云ひ臨界事故と云ひ西洋文明のうぬぼれが原因であり国のうぬぼれが 原因ではない。行政府に怠慢はあつた。しかし民間が起こした事故で、しかも西洋技術が原因なのに国、といつてもこの人は 行政府のあり方を批判したのではないから日本文化そのものを批判したと云へる。先の戦争は西洋の帝国主義と軍事技術が 引き起こしたものなのに、日本古来のものを廃絶して西洋化すれば平和になるといふ奇妙な主張と同類である。

十一月二十七日(木) 偽善者の本質は反日拝米だ
第二次世界大戦では、兵士の命まで紙くず同然に扱った。そんな軍隊が戦争に勝てるはずはないのだが、それも美談になった。

それにしてもこの人は悪質である。戦争の結果を知つた上でこんなことを言ふ。私は勝たうが負けようが戦争には反対である。 ところが勝ち続けたときはさんざん戦争を煽つておきながら敗戦するや突然平和主義者になる奇妙な連中が多い。特に新聞系 に多い。旧社会党が存続した時代はそんな連中でも有益だつたが社会党消滅の後は米英仏を賞賛して日本を批判するリベラル と称する腹黒い勢力になつた。
戦争は悲惨に決まつてゐる。だから私は戦争には絶対に反対である。ところが戦争を利用 して反日拝米に持ち込まうとする。兵士の命まで紙くず同然に扱つたといふがそれは日露戦争のときの旅順攻略も同じだ。兵士 の命は紙くず同然だつた。しかし勝つたから批判しない。実に悪質である。第二次世界大戦で米英仏だつて兵士の命を紙くず 同然に扱つた。ベトナム戦争でアメリカはベトナム人の命を紙くず同然に扱つた。なぜそのことを批判せぬ。

十一月二十八日(金) 歴史の捏造
二度の大戦を経験した世界の反省が生かされた憲法を粗末にしてはならない。米国がもたらしたかもしれないが、当時の日本 人、特に兵隊に行った人は涙を流して受け入れた。

この人は昭和十八年に生まれた。つまり終戦直後のことは知らない。終戦直後に育つた世代は価値観が混乱しそのことが性格 にも影響する。私は昭和三十一年の生まれでその目から見ると戦前に育つた人は立派な人が多い。戦争についても中国には 悪いことをしたが欧米との戦争は日本だけが悪い訳ではないといふ見解の人が多かつた。だから戦犯で処刑された人の遺族に 年金を支給する法案は共産党を含む全会一致で可決された。
それに比べて戦後まもなく育つた人はずるい人、利己的な人、西洋かぶれの人が多い。そのことはこれまで言つたことがない。 その理由は全体の傾向であり個々には立派な人がゐるからである。しかしこの前村長はいつたい何だ。自分の知らないことを 「当時の日本人、特に兵隊に行った人は涙を流して受け入れた」と断定する。しかも続けて
国民も憲法の精神を理解すべきだ。

と上から国民に押し付ける言ひ方をする。まるで社会破壊反日(自称朝日)新聞やニセ新聞東京パンフレット(自称東京新聞)並み の傲慢さである。憲法は明文化されてゐる以上、すべての国民は従ふ義務がある。しかし精神に賛成するかしないかは個々が 決めることだ。

十一月二十九日(土) 二十四日の朝配布パンフレット
二十四日の朝配布パンフレットの一ページ目(まともな新聞なら二十四日朝刊の一面)左側に変わる 「平和」の意味といふ文章(まともな新聞なら記事)が載つた。積極的平和主義について安倍首相が 米国などと手を携え、世界の平和と安定にこれまで以上に貢献していくと説明したことを批判する。批判すること自体は賛成で ある。世界はアメリカが自己のやり方を押し付けるため世界各地で騒動が起つた。安倍首相のやり方は米側に立つといふものだから絶対 に容認できない。一方でシロアリ民主党内の前原派、野田派は安倍首相の主張と同じである。そんな連中と同じ党なのがニセ労組シロ アリ連合などのシロアリ勢力である。ニセ新聞はなぜそのことを批判せぬ。
そもそも社会党があつた時代は積極的平和主義など出せる訳がなかつた。しかし村山富一が平和の意味を変へたから社会党は消滅し 平和が変質した。なぜそのことを批判せぬ。

十一月二十九日(土)その二 沖縄鉄道構想
二十日に続き二十四日も有益な文章がわずか一つだがあつた。かつては一ヶ月に一つあるかどうかであとは九条九条と叫んだりニセ平和 運動だつたりなのでこれは貴重である。かつて沖縄には県営鉄道の嘉手納線、糸満線、与那原線があつた。しかし沖縄戦で破壊され 戦後の米国統治下では道路建設が優先された。
官房長官の菅(すが)は
知事選翌日の十七日の記者会見で、沖縄振興策のあり方について「当選者の考え方を見極める」とけん制した。

まるでシロアリ民主党の菅(かん)並みの悪どさである。沖縄国際大教授の照屋寛之氏は
「沖縄県民には基地の有無にかかわらず自由な交通の確保を求める権利がある。安倍政権が基地問題と鉄道構想をごちゃ混ぜにして 県民の交通権を妨げるとしたら、まさしく沖縄差別だ。鉄道構想を人質に辺野古異説を勧めることは断じて許されない」

これはめずらしく良質である。(完)


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