六百二十四、元東京大学総長佐々木毅の駄論を批判

平成二十六甲午
十月二十日(月) グローバル化
昨日のニセ新聞東京パンフレット(自称東京新聞)に元東京大学総長佐々木毅の文章が載つた。これは極めて悪質なので批判し グローバリズムによる国民の生活破壊を阻止しよう。佐々木は
このところ起こっている出来事を見ているとグローバル化にいろいろな所でブレーキがかかり始めた感じがする。

グローバル化はアメリカの世界征服計画の一環として西暦2000年あたりから出てきた。国際交流なら賛成である。グローバル化 は絶対に反対である。それはかつての帝国主義が姿を変へたものだからである。そのグローバル化に賛成なのが佐々木である。

十月二十一日(火) グローバル化賛成を行間に隠す
佐々木はまづウクライナの民間機が撃ち落されたが後始末が未解決のことに軽くふれたあとエボラ出血熱の話に移る。
グローバル化が優先される社会において疫病は大きなかく乱要素の一つであるが、それと闘うためには水も漏らさぬ国際的な ガバナンスが必要になる。

まづグローバル化は優先なんかされてゐない。日本の場合はプラザ合意以降の円高で工場が海外に進出しただけだし、アメリカは 国際収支の累積赤字を取り戻すためにグローバルを叫ぶだけだ。結果として国際交流が増えたとしてもグローバル化を優先させた 訳ではない。次にイスラム国を取り上げた後で
一連の事態はグローバル化とそれに伴う諸問題に対処する能力(国際的なガバナンス力=政治的処理能力)とのバランスが崩れ、 疫病や暴力が大手を振って歩き始めたことを意味する。

アメリカがイラク、シリアで内政干渉をした結果、混乱を起こしてイスラム国が発生した。更にイスラエル建国を含む欧米の反イスラム が根底にある。つまりはすべてアメリカが悪い。それなのに佐々木は国際的な政治能力の不足を原因に挙げ、後半でアメリカの軍事力 に期待することになる。とんでもない男である。

十月二十五日(土) 働かずカネを儲ける行為を許すな
市場はこうした事態に神経質に反応しているが市場自体、この間中央銀行の異次元緩和によって供給 された厖大な額のマネーを抱え、その暴走が起こっても不思議はない環境にある。特に米国の国際問題への非関与的スタンスが 国際的ガバナンスのリーダー不在状況をもたらしつつあることは否定できない。

市場とは一体何だ。青果市場や魚市場なら大賛成である。佐々木のいふ市場とは働かずに儲ける悪質な連中のことだ。そんな市場が 存在すること自体が現代文明の大欠陥だ。佐々木はそんな欠陥物に米国がもつと関与するよう期待する。アメリカは関与しても自国の 利益しか考へない。多額の国際債務を抱へるのだから当然である。

十月二十五日(土)その二 国際的ガバナンスとはアメリカの世界支配だ
実際、米国の政治は「動かない政治」に陥りつつある。疫病や暴力の暴走にしろ、マネーの動きにしろ、 一見ばらばらな動きが徐々にグローバル化のリスクを意識させ、グローバル化に対する人々の態度を変化させる可能性がある。

つまり佐々木はグローバル化を進めたくて仕方がないのに、人々がそれに批判的になることを心配する。佐々木は次いで
国際的なガバナンスが決して建前だけではないことを実証するためには人的物的資源が動員されなければならないが「小さな政府」 ばかりが唱道されてきたところに(以下略)

国際的なガバナンスは人口比に従ふのか。佐々木のいふガバナンスはさうではあるまい。アメリカ主導である。佐々木が民主主義者 ではないことがはつきりした。(完)


東京大学総長濱田純一の駄論を批判伊藤元重氏批判(その四)

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