五百八十八、マスコミを躍らせる業界(その二、著書を読んで)

平成二十六甲午
七月二十一日(月) 図書館に行くまで
今日は都バス一日切符で都内を巡る予定だつた。その理由は消費税増税でも五百円の金額を上げ なかつたからである。消費税増税は公約違反だから絶対に認められない。だから金額を上げなかつた ところにできるだけ支出しよう。この姿勢を取り続けてきた。例へば職場近くの中国人経営の中華料理 屋は昼食弁当を三百五十円のまま据え置いた。だから週に一回は必ずそこで購入する。
さて駅に着いて忘れ物に気付いた。そして一旦家に帰つた。十時半くらいに再び家を出たが、これから 都バスの走る駅に着くと十一時半。一日乗車券を買つても乗れる時間は少ない。といふことで途中で 昼食としてすき家西新宿店に寄り、そのまま大久保駅近くのアジア街に行くことにした。牛丼店に行く 原則が三つある。(1)吉野家は便乗値上げをしたから絶対に行かない。(2)すき家は値下げしたので 利用するがサラダは税込み100円から税抜き100円で便乗値上げなのでサラダではなくおしんこ(70 円)を注文する。(3)十二時前或いは一時過ぎに行く。この三つは重要である。
十一時四十分に食べ終はり大久保新大久保駅周辺を歩いたが十二時半には歩き終へて新宿駅西口 に戻つた。といふことで本日の予定は終了してしまつた。本当は高田馬場まで歩く予定だつたのに暑い ので中止したためである。といふことで図書館に行つたが、貸し出し券と筆記具を忘れた。どちらかが あれば図書名や内容を正確に記述できるのだが、どちらもない。今回は記憶だけに頼り藤原氏の著作 を紹介することにした。

七月二十一日(月)その二 教師の嫌がる仕事を引き受ける、地域本部、五分短縮
図書館ではまづ三十五歳からの何とかといふ本を二冊とお金じゃ買えないといふ本とよのなかといふ本 二冊の合計五冊を読んだ。読んだ感想は、これらは取り上げるべき内容ではない。(その一)の最後に そのことを書いて終はりにしよう。その理由は理論がないからである。個々の藤原氏の主張が並ぶだけ である。
しかし「教師を信じろ」だつたと思ふが前半は良い内容である。教師の嫌がるモンスター両親との対応などを 藤原氏が引き受けた。これが教師の信頼を得た理由である。次に和田中が杉並区内で下から三番目だといふ。 そこで上位の生徒向けの優良の英語補講を始めた。これは納得が行く。学校全体の平均点を上げるには 下位を上げなくてはいけない場合と普通の生徒を上げなくてはいけない場合と、上位を上げなくてはいけない 場合がある。藤原氏は校内と杉並区内の成績分布を見てこれを決めたのであらう。それなら賛成である。
副校長などのインタビューも載つてゐて、なるほど公務員は管理職の権限が強いから皆が従ふのかといふ 感想もあるし、しかし一般の教員のインタビューは途中まで読んであとは読み飛ばした。藤原氏の優れた ところは地域本部と授業の五分短縮。これに尽きる。
まづPTAを廃止したのはよいことである。その理由は教員負担を少なくするといふことでそれなら判る。 しかし代はりの地域本部は卓越した発想である。あと授業を五分間短縮したのもよいことである。五分は 授業の効率化で吸収できる。或いは生徒の集中度を五分短縮で著しく上昇させることにより吸収できる。

七月二十二日(火) よのなか科の評価
よのなか科は全く役に立たない。これが私の最初の感想である。しかし藤原氏の、理科や社会科が 世の中のことを扱へばよのなか科は無くてもよいといふ主張を読んで、なるほどこれなら賛成である。 理科や社会科だけではない。国語や数学も世の中とのつながりをまづ説明してから内容に入らないと 生徒にとつてはテストのための授業になつてしまふ。その補正だが、それなら各科目の授業の冒頭 で世の中とのつながりを二分間話したほうがよいように思ふ。

七月二十二日(火)その二 マスコミを踊らす業界
マスコミに踊らされる業界がある。政界である。古くは反日反社会新聞(自称朝日新聞)が社会党と 自民党の西洋化を進めて、その結果シロアリ民主党といふ醜い政治屋集団を生んだ。なぜ政治屋 どもがマスコミに踊らされやすいかは、彼らが政治を目指すのではなく自分たちの生活のため、或い は金儲け、出世のために活動する政治屋だからである。

逆にマスコミを躍らせるのが一部の教育界である。数ヶ月前に発明協会が戦後日本のイノベーション 100選のうち38を選定したニュースが載つた。
インスタントラーメン、マンガ・アニメ、新幹線、家庭用ゲーム機・ゲームソフト、発光ダイオード、ハイブ リッド車、魚群探知機、トランジスタラジオなどどれも選定されて当然のものばかりである。 この中に特定企業名が三つあつた。トヨタ生産方式、公文式教育法、 ヤマハ音楽教室である。このうちトヨタ生産方式はカンバン方式として世界で有名になつた から選ばれて当然である。ヤマハ音楽教室とは何か。カワイ音楽教室もあるではないか。公文式 教育法に至つては更にひどい。そんな教育法があるのか。株式会社日本公文教育研究会が自称した としても、一般には公文式教育法なぞ認知されてゐない。公文式チェーン進学塾経営法なら存在 するかも知れない。しかし公文式教育法には呆れる。二十五年ほど前に民間テレビで全国童謡コン クールか何かを放送し、公文氏が審査委員として番組の途中で何回も映るので嫌な気分になつた ことがある。

同じような話が二つある。我が家の近くの小型スーパーの経営者が替つた。もともと客が少ないので 前の経営者も売却したのだつた。一年ほどしてDr.関塾が開業した。小学生の通ふ姿に目を細めて 塾の前を歩いた。ところが暫くして倒産した。この当時のDr.関塾のホームページは創業者だかの 女性が大きな写真付きで目立つて載り、講演会だのいろいろ書いてあるので、倒産した塾を見ながら なぜ教育界には目立ちたがり屋がゐるのか実に嫌な気分になつた。跡地は半年ほどして住宅地 になつた。もう一つは流行語大賞の「今でしょ」でこれは三ヶ月前に 特集を組んだ。
藤原氏の本で、最初からマスコミが押しかけて教頭以下教員が困惑した話がある。同じく教頭の話 に藤原氏は校長の権限でどんどん進めたことが載つてゐるが、最初からマスコミに騒がれたことが 教員が藤原氏に着いてきた理由ではないかと最後に思つた。(完)


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