五百二十、鉄道運賃の回数券はSuica、Pasmoと同じ一円単位にしろ


平成25年
十二月二十六日(木)「Suica、Pasmo優遇」
関東地方の鉄道各社は消費税増税のときにSuica、Pasmoを優遇する申請を国土交通省に出した。Suica、Pasmoは一円単位、切符は十円単位といふ口実で、Suica、Pasmoを優遇するとんでもない悪質なやり方である。

十二月二十七日(金)「回数券」
回数券は運賃の10倍で11回(私鉄は昼間12回、土休14回もある)乗れる。庶民のささやかな楽しみである。私も土休券で休日に地下鉄で都内を探索するのが楽しみである。
鉄道会社の言ひ分だと、自動販売機で一円単位を扱ふのは経費が掛かるからSuica等だけを一円単位にするさうだ。回数券は10倍だから一円単位にはならない。Suica等と同じ金額にすべきだ。

十二月二十八日(土)「切符は値上げせずSuica、Pasmoは値下げすべきだ」
鉄道会社側の本心は乗客がもつとSuica、Pasmoを使へば券売機を減らせて経費を節約できる。だからSuica、Pasmoに誘導しようといふものだ。しかしそれなら今の運賃よりSuica、Pasmoは値下げし、一方で現金による切符は現在の価格を維持すべきだ。一円単位に設定できないなら距離によつて10円に切り上げたり切り捨てたりして全体では乗客の負担が変らないようにすべきだ。

十二月二十九日(日)「大都市の鉄道は怠慢経営だ、その一」
民間企業は倒産と向ひ合はせだから緊張しながら仕事をする。それは地方の私鉄や第三セクターも同じでNHKの「あまちゃん」でも苦労があちこちに見られた。それに比べて大都市の鉄道は一体何だ。人口集中の上にあぐらをかき放漫経営を続けた。副都心線が悪い見本である。
開通直後の小竹向原駅の混乱は大変だつた。私は開通日とその翌週あたりに見に行つたがホームの柱に20cm×30cmくらいの紙を張り次の電車がだうなるかを書きそれに基づいて構内電話で指示を出してゐた。ホームが運転指令室である。駅の担当者は大変な思ひをして私は現場の担当者には敬意を持ち批判めいたことは一切言はない。問題なのは計画を立てた連中である。小竹向原のほか新宿三丁目でもあんな狭い連絡通路で対応できるわけがない。私は見た瞬間に判つた。東京メトロの上層部は何をやつてゐるか。国土交通省と東京都からの天下り人数を公表すべきだ。

十二月三十日(月)「大都市の鉄道は怠慢経営だ、その二」
渋谷駅で田園都市線と副都心線を結ぶ連絡通路の一階上にもう一つ連絡通路がある。改札を一旦出る通路で下の連絡通路が満員のときのバイパスである。東急が副都心線乗り入れのときに発行したパンフレットにも満員時はこちらにお回りくださいと明記してある。ところが下の通路は満員にはならず従つて上の通路は使はれる気配がない。通路の半分は乗降客がゐるから使はれてゐるようには見える。しかしし残りの半分は帰省ラッシュのときの高速道の反対車線と同じでがらがらである。そもそも副都心線側に改札がない。設置するためのスペースはある。
かうなつた理由の一つは副都心線の階段の位置が極めて悪い。ホームから一つ上の階への階段と、そこから改札階への階段の位置が大きくずれてゐる。二つ目は階段のある部分のホームが狭い。だから乗り継ぎ客は定期券に書かれた渋谷とは別のホームの対面で乗り換へできる駅まで乗る。だから中目黒なんかは狭いホームに人があふれて危険である。
こんなことは新宿三丁目駅と同じで渋谷駅を設計するときに判るはずだ。副都心線は東京メトロ最後の新線である。かつての毎年のように新線が開通した当時の帝都高速度交通営団と比べて相当に怠慢経営である。

一月四日(土)「幹部職員は運行前の準備と緊急時対応ができなくてはいけない」
鉄道会社で一般の職員と幹部職員の違ひは運行前の準備と緊急時対応ができるかだうかにある。ところが鉄道会社は不景気の影響を受けないと安直な理由で就職する人間が多いから、今は緊急時対応ができない。
昨日有楽町駅の近くで火災があり東海道新幹線は午前中、山手線など在来線は午後一時まで運休した。場所は有楽町だから新幹線は品川で折り返せばよいのに一時間に二本が限度でそれ以外は運休したさうだ。山手線は全線で運休することはない。東京と田町で折り返す。更に田町から新橋までは単線で折り返す。これくらいやるべきだ。
前に京浜東北線が朝のラッシュ時に減便で駅の周りに大量の人が押し寄せて大変なことになつた。念のため京急の駅に行つたら改札口はがらがらだつた。鉄道関係者は車両、乗務員の手配だけではなく人間の流れも把握し適切に指示を出さなくてはいけない。
同じく前に東横線の横浜から途中までが人身事故で運休したことがあつた。JR横浜線は振替輸送でホームが危険なくらい混雑したがJR東海道横須賀ライナー、南武線はそれほど混まなかつた。だつたら車内放送で後者への乗り換へを誘導すべきだ。それなのにしなかつた。

一月五日(日)「3%の値下げは民間では日常茶飯事だ」
民間では3%の値下げなど日常茶飯事である。大都市の鉄道は政府の保護下でこれまで怠慢経営を続けたのだから3%は自助努力で吸収すべきだ。それとは別にSuicaやPasmoを優遇して現金を便乗値上げすることは絶対に許されない。(完)


(消費税反対その六十三)へ (消費税反対その六十五)へ

メニューへ戻る 前へ 次へ