三百五十四、(1)安部政権はシロアリ野田政権二世になつてはいけない、(2)過去の預け合と同じことをやつてはいけない、(3)NHKの偏向報道


平成25年
一月二十二日(火)「悪質なシロアリ野田政権」
野田は本当に悪質な男である。シロアリ勢力の圧力に負けて、国民の多数を増税し、中の上は負担率が下がる悪質な方法をごり押しした。だから生活必需品の軽減もなければ不景気時の増税も気にしない。
安部政権は増税の延期も言及したし生活必需品の軽減税率にも言及した。国民のために当然やるだらうと国民は信じてゐたのに党内の圧力に負けさうな雰囲気だ。安部政権はシロアリ野田政権二世になつてはいけない。

一月二十三日(水)「嘘から出た不誠実増税」
「嘘から出た誠」といふ諺があるが、今回の増税は「嘘から出た不誠実増税」である。絶対に許してはならない。しかし一旦は可決したものだから生活必需品減税で不公平を修正する方法はある。しかし自民党内にも野田と同程度の連中が入り込んだらしい。生活必需品免税をやらないなら、嘘から始まつた増税は廃止すべきだ。改めて将来どうするのか議論すべきだ。嘘から出た不誠実を認めれば日本の民主主義は死滅する。

一月二十五日(金)「増税延期」
消費税増税は確実に経済を失速させる。インフレ政策と同時に行ふことは筋が通らない。便秘薬と下痢止めを同時に飲むようなものだ。製造業や先端産業にカネを回し、国民からは増税しようとするならそれは間違つてゐる。かつての製造業や先端産業とは異なり一部の人にしかカネが回らない。

二月三日(日)「圓の戦争」
NHKが二年前に「圓の戦争」といふドキユメンタリを放送した。日華事変以降敗戦に至るまでの戦争がなぜ続いたかを明らかにした。戦争が始まると戦費の調達が問題になる。日露戦争のときは戦費を外国から借りるのに苦労したが、日華事変以降に苦労した形跡が見られない。それは中央銀行が預け合ひといふ悪質な方法を編み出したためであつた。占領地に中央銀行を作り、日本が中央銀行にカネを貸し現地ではその分の紙幣を発行する。しかし日本が貸したカネは日本がその銀行から借りる。つまり日本からカネは動かない。戦闘が長引くと現地はインフレになるから、つまりは紙幣を使用する大衆の負担となる。
安倍政権のやらうとすることは一歩間違へればこれと同じである。勿論2%以内に収めてくれるものと確信はするが、一度始めると既得権で戦前の軍部と同じになる。どんどん刷り続ける危険がある。
それにしても2%のインフレと3%の増税をすれば、5%の物価上昇になる。常識で考へれば無理である。増税は撤回すべきだ。

二月三日(日)その二「NHKの偏向報道」
「圓の戦争」は満州事変の勃発と、石原莞爾の「戦争をもって戦争を養う」といふ言葉を紹介し、このときから関東軍は朝鮮銀行に圓を増刷させたといふ内容で始まる。朝鮮銀行が増刷したのは昭和八年の熱河作戦からだが、このとき石原は関東軍を離任し帰国した後である。石原には満州国で善政を行へば蒋介石は日本になびくといふ思想があつたから、それに逆行することを行ふ訳がない。
私は三年前に石原莞爾を調べたが「戦争をもって戦争を養う」といふ思想はない。もし類似した表現があつたとしても前後の文脈から見る必要がある。満州事変で軍事費は閣議決定で認められたが、もし認められなかつた場合に短期にさういふ方法を検討した可能性はある。中長期では借金が溜まり善政ができないからだ。

二月四日(月)「日華事変が長期化した理由」
統帥権の独立と言つても軍事費は閣議決定である。責任は内閣にある。日華事変が長引いた背後を探ると預け合ひがある。預け合ひは日本の大蔵官僚と中央銀行(日本銀行、台湾銀行、朝鮮銀行)幹部に責任がある。つまり財務官僚こそ戦犯である。
敗戦後に戦犯は処罰や公職追放になつたが、大蔵官僚と中央銀行幹部は戦犯にならなかつた。菅直人が突然消費税増税を叫び当時の雑誌に、財務官僚は政権を何回か交代させて消費税増税を通す筋書きだと書かれた。そしてまつたくその通りになつた。菅と野田は財務官僚に踊らされたことさへ気が付かない。とんでもない政治屋である。

二月五日(火)「知米派から見た開戦前後のアメリカ」
私は反米派と思はれてゐるが本当は知米派である。日本の属領化(更には非西洋地域の西洋化)に反対なことと、地球温暖化の一番の原因がアメリカだから、私の主張は反米に見えるだけである。
その知米派が疑問に思ふことは、なぜアメリカは日本が開戦に向ふしかないことをしたのか。しかし「圓の戦争」を見て合点が行つた。日本は戦費がなくなり停戦すると、アメリカは見たのだつた。戦争の前年まで横浜正金銀行から大量の金の延べ棒が極秘にアメリカに運ばれた。日本に外貨がなくなり輸入品の決済に当てるため政府は金の延べ棒まで放出した。
いよいよ金の延べ棒もなくなるといふときに突然、横浜正金銀行から多額のドルが引き出された。延べ棒を換金するときの差額を秘密口座に貯めてあつた。これでアメリカの目論みは外れ開戦に至つた。財務官僚の罪悪は昔も今も大きい。(完)


(消費税反対その四十五)へ (消費税反対その四十七)へ

メニューへ戻る 前へ 次へ