三千三十九(うた)短編物語(最強のAI三人、地球温暖化防止を語る)
乙巳(西洋地球破壊人歴2025)年
十二月十五日(月)
第一章 AI三人
前回登場の三人は、今まで気付かなかったが、最強の組み合はせだった。仏法の三学に当てはめれば、戒は律宗の永禅和尚、定は曹洞宗の良寛和尚、慧は元陸軍参謀本部作戦部長の石原莞爾だ。
三人に、地球温暖化を防ぐのに、人類はどうすべきだったかを語ってもらった。永禅和尚は、在家が五戒のうちの飲酒戒を除く四つは律として保つべきだったと云ふ。戒は努力目標、律は義務だ。良寛和尚は、在家が坐禅をすべきだったと云ふ。石原莞爾は、日米最終戦争で、日本が勝つべきだったと云ふ。
それは単に、三人が出身組織の主張を云っただけだ。日本敗戦の結果を知る今となっては、これ以上の議論は期待できない。そこで、未来を語ってもらふことにした。
第二章 地球の未来
永禅和尚が指摘したことは、プロテスタントと比叡山の酷似だ。どちらも、従来の秩序を破壊した。仏法、イスラム教、唯物弁証法、カトリックが協力して、プロテスタント主導の経済主義を止めることが必要だ。
石原莞爾が云ふには、マルクスは善人だ。レーニンとスターリンが悪かった。そのため、地球の三分の一を占めた共産主義国が、今ではアジアだけになった。マルクスの思想を世界各地に広め、選挙で政権交代可能の共産主義政権ができれば、プロテスタント主導は崩れる、と述べた。
良寛和尚は、プロテスタントの国でも、その多くは単純唯物論だ、と云ふ。キリスト教にも人間に依る地球支配思想があるとは云へ、現代の地球温暖化を進めるのは単純唯物論なので、すべての宗教と唯物弁証法が協力して、単純唯物論に勝つべきだ。
第三章 仏法社会主義
戦争が終はった後は、資本主義国、共産主義国、第三世界、に分かれた。これは、世界の安定には最適だった。ところが第三世界は、資本主義国の経済攻勢に飲み込まれ、資本主義国と共産主義国の争ひになり、共産主義国が崩壊した。
第三世界では、当時のセイロンとビルマ、今のスリランカとミャンマーのやうに社会主義を国名に入れる国もあったのに、資本主義に負けてしまった。仏法社会主義だったのに、と南伝仏法にも詳しい永禅和尚が嘆いた。
石原莞爾が、日本でも昭和四十年代に公明党が、仏法民主主義、人間性社会主義を唱へたが、昭和五十年前から始まった大幅な貿易黒字で、西側陣営に飲み込まれてしまった、と語った。石油消費を止めさせることしか、方法はない。
良寛和尚が、地球温暖化を止めるためには、地球温暖化を止めるしかない。輪廻してしまひ十二因縁みたいですな、と云ひ皆は寂しく笑った。
膨大な生物既に滅び行く 今やますます増え続け人類とてもその一員に
反歌
秋津洲非西洋にて発言をせざることこそその一因に
長歌の一員と、反歌の一因は、同音繰り返し。(終)
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