三千二十三(うた)短編物語「JNRは旅客と貨物を分離せず」
乙巳(西洋地球破壊人歴2025)年
十二月四日(木)
第一章 貨物の組成駅廃止前に分割
国鉄は、貨物の組成駅を廃止後に、分割民営化を行なった。これでは意味がない。組成駅を、廃止しないために分割すべきだった。そこで1980年に、JNRを分割したとする。今回は、その物語である。
分割は、小さな本社機能のみ公社とし、各地域鉄道会社の持株会社とした。それ以外を株式会社とした。各地域鉄道会社は、まづ三大都市圏を三社に分けた。それ以外を、北海道、東北、関東甲信越、東海、北陸、近畿、中国、九州四国に分けた。各社は、三大都市圏を除いて、都道府県境で区切った。北陸本線、身延線、飯田線も、きちんと県境で区切った。
職員は、国鉄雇用だと今の賃金体系、各会社へ行けば国鉄の賃金体系を保証する上、利益に応じて上乗せをすることになった。そして、最初の数年間は往き来できることにした。そのため、最初はほとんど国鉄に残ったが、ほとんど地方鉄道会社へ移動した。
国鉄は小さな本社伸びる余地魅力は共に見通し悪し

見通しは、鉄道の縁語。

第二章 貨物の復活
この当時、貨物の比重は大きかった。東海道本線や東北本線は、複々々線のうち、一組が旅客、一組が貨物、一組が京浜東北線だった。各鉄道会社のやる気を出すために、貨物の運賃は、積卸駅二つの鉄道会社に大きく分配し、残りの多くを組成駅、通過区間は線路機関車貨車使用料を少し上回る程度とした。
しかし時間短縮や最大輸送量増強などは、費用に見合った分を支出した。地方鉄道会社にとり、旅客は頭打ちなのに対し、貨物は伸びしろが大きいので、各社が営業に力を入れた。新規受注は、受注した会社に大きく配分するため、日本通運や、本来は旅行会社の交通公社、日本旅行、近畿日本ツーリストからの受注が多くなった。特に旅行会社は、海外貨物の受注が多かった。
旅行社は航空会社海外と接点を持つ世界の窓に

窓は航空の縁語。

第三章 人口流動金
人口が三大都市圏に向かふので、その分は三会社から徴収し、人口減少会社に配分した。地方鉄道会社の株は、発足当時は国鉄が全株を所有したが、徐々に域内の企業に限り所有できるやうにした。これは、鉄道が地域と共に発展させる為だった。全国展開の企業には、その企業の各地域売り上げ比率に応じて、全地域会社の株式取得を、或る程度の幅を持たせて義務づけた。
鉄道は地域と共に発展し又は維持する二重鉄則

鉄則は鉄道の縁語。

第四章 その後
地域鉄道会社は、スト権がある。そのため国労や動労の組合員は、喜んで転籍した。鉄鋼や造船や電機が、労使協調になったのと同じで、国労と動労は、私鉄総連と同じ路線になった。
貨物の組成駅は現在まで続くが、コンテナ化が進んだ為、実態はコンテナ組成駅になった。国鉄本社は、給料が安く人材が集まらない為に、鉄道企画株式会社と改名し、私鉄や海外のコンサルタント業務、更には海外の鉄道運営も手掛けて、人気会社になった。
軽井沢横川間は機関車が協調運転 国鉄は民間となり協調労使

反歌  民間は協調になる革マルと組み協調は転覆手法 火災発生(終)

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