二千九百八十七(うた)短編物語「ボリシェビキが連合政権を選択」
乙巳(西洋地球破壊人歴2025)年
十一月九日(日)
第一章 ソビエト式政府の誕生
ロシア革命は、メンシェビキ(社会民主労働党大衆派)、ボリシェビキ(社会民主労働党独裁派)、エスエル(社会革命党)などで成し遂げたが、ボリシェビキが他派を弾圧し、政権を独占した。そしてレーニン死後は、ボリシェビキ内部でも、トロツキーが暗殺され、他の幹部もスターリンによって全員処刑された。そして1991年にソ連は崩壊した。
第一次世界大戦前後には地上多くが植民地 ソビエトまでも狂ひ独裁
反歌
世界中狂ひた中に秋津洲戦に負けて三国賛美
ここで、メンシェビキ、ボリシェビキ、エスエルの連合政府が誕生したら、その後の世界はどうなったかを考へよう。まづロシアは、ドイツと停戦を急ぐことはなく、不利な条件を押し付けられることはなかった。次に、第一次世界大戦終了後の世界に於いて、西側各国の憧れとなった。
そしてイギリス、フランス、アメリカを除く多くの西洋各国が、ロシア式の政府を樹立した。これをソビエトと称した。
第二章 資源無駄使ひの規制
イギリス、フランス、アメリカは、ソビエト式の各国に対抗し、資源浪費で経済を膨張させた。各国から寝返る国が続出したが、資源の浪費は次世代からの搾取であり、他種生物の生存権からの搾取であることを粘り強く主張し、再び戻る国が多くなった。
イギリス、フランス、アメリカが資源を浪費できた理由は、膨大な植民地を持つためだった。ソビエト式各国は、植民地独立運動を支援し、つひにはすべてを独立させた。
資源浪費を止めさせることと、植民地を手放すことに、三国はキリスト教を盾に強く抵抗した。神は我々に地上の支配権を与へた、と考へてゐた。しかし、キリストの時代には資源浪費が問題になってゐなかったことを、辛抱強く説得した。彼らは、白人を人間、有色人種を動物と考へ、白人の植民地支配を当然と考へる人さへゐた。
白人と有色人種が平等に扱はれるは 西暦の千九百と六十年頃
反歌
日本には敗戦の後白人へ崇拝強く今でも続く
第三章 もし資源浪費を止めなかったら
イギリス、フランス、アメリカ側に寝返った国が増えたときの観測値から、これらの国々がソビエト側に戻らなかった場合の数値を推定できるやうになった。それによると、21世紀の四半世紀を過ぎた頃、つまり2025年には、夏は猛暑が続き、秋は山の餌不足から熊が市街地にまで入り込み、死傷者が続出する。
推定結果を知り、世界中がソビエト式になってよかった、と皆が胸を撫ぜ降ろした。(終)
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