二百八十一(乙)、少子化対策から消費税に反對しよう(小宮山洋子批判、その四)

平成二十四年
六月十日(日)「消費税は少子化を進める」
小宮山は少子化担当相である。しかしおそらく実効ある働きはできまい。少子化対策として一番有効なのは消費税に反対することだからだ。前原派の小宮山に消費税反対なぞできるわけがない。民主党新自由主義派(野田前原派)の特徴は偽善にある。野田政権が崩壊するときに小宮山が大臣として何を行つたか列記すると面白い。そこには偽善政策が並ぶことだらう。

六月十一日(月)「平成年間は、親がなくとも子は育たず」
少子化には三つの原因がある。一つ目は教育に費用が掛かり過ぎるようになつた。私も結婚前は独身貴族だつた。結婚して妻は専業主婦だつたが、子供が生まれても小学校くらいまでは余裕はあつた。余裕がなくなつたのは子供の通信添削、塾が始まつてからだ。
だから妻も最初はパート、次に日雇ひ派遣を始めた。いよいよ子供が大学受験を迎へて隔日勤務を始めた。かういふ世帯から増税したら江戸時代だつたら百姓一揆ものだ。税金は独身貴族、中の上並びに上の下にお願ひすべきだ。たまたま中の上並びに上の下に官僚とマスコミが入るから無理やり消費税増税に誘導しただけだ。小宮山が本当に少子化対策を考へてゐるかどうか見ものである。

六月十三日(水)「マスコミが作つた多数の社会の脱落者」
かつては一億総中流といはれた。その当時はまだ野党第一党だつた社会党が、中流は幻想だと反論したが国民から見放され解党した。
世の中を見渡してみよう。今でも多くの地場産業、中小企業、個人商店、農林水産業が活動してゐる。かつては大企業もここの仲間であつたが、プラザ合意の後は人減らしと機械化と下請け派遣有期雇用と海外移転で社会の役にたたなくなつた。
マスコミが大企業の視点で記事を書く。だから本来社会を支へてゐる人たちが脱落者扱ひされるようになつた。脱落者だから結婚できない。これが少子化の二番目の理由である。
昨年の年末に事業所内の確定申告の事務を手伝つた。個人情報は言はないがなぜ独身者がこんなに多いのか愕然とした。私の所属するソフトウエア業界はかつては先端産業であり発展産業であり、高収入産業でもあつた。その間に多重下請けができてしまつた。そしてITバブルがはじけた。しかしそれより大きいのはマスコミが大企業の立場の報道を繰り返すからだ。
しかしこれらの人たちの下には多数の非正規雇用が存在する。これらの人たちは独身ではないと生活ができない。

六月十五日(金)「三番目の理由」
三番目の理由は文化の崩壊である。なぜ結婚するのかと言へば江戸時代と同じだといふのが正解である。江戸時代になぜ結婚するのかと聞かれれば安土桃山時代と同じといふのが正解である。過去に学ばず西洋の猿真似を繰り返すから少子化になる。もちろん何でも過去と同じにすればよいといふものではない。権力者と庶民の堕落の速度差による社会の変化を補正する必要がある。庶民自身も速度は遅くても堕落するからその補正も必要である。その上で過去の生活の知恵を継承すべきだ。

六月十七日(日)「人頭税」
かつては中卒が普通だつた。義務教育と整合が取れるから正常である。しかしその後、高卒が増へて中卒は「金の卵」と呼ばれた。その後、中卒は大企業が採用しなくなつた。更にその後は大卒が増へて高卒の、特に高卒の男子は結婚機会が少なくなくなつた。しかも結婚しても小宮山が大臣を務める厚労省の怠慢で派遣や有期雇用が増へたため、子供を育てる余裕がなくなつた。
このようにいふと、厚労省は派遣や有期雇用が増へたのは国会の責任だといふだらう。民主党が参議院で少数派になつたのは菅直人の裏切りが原因だ。菅内閣といひ野田詐欺山内閣といひ、支へてゐるのは前原派と野田派だ。前原派の小宮山にも責任がある。
今は大卒でも派遣や有期雇用に、本人が希望しないのに就職することが多くなり、その場合は結婚の機会が少ないし結婚しても子供を育てる余裕がない。さうなると親は子供を大学まで進学させる道義的責任が出てくる。莫大な教育費用が掛かる。一種の人頭税である。小宮山はかういふことを改善すべきだ。

六月十八日(月)「文化の継承」
昔は親の職業を子供が継ぐのが一般的だつた。一見不自由に見へるが一番不安の少ない方法である。戦後は特に化石燃料消費とともに世の中の変化が激しいから継承は少なくなつた。しかし文化は継承すべきだ。今は地域も崩壊したから、地域の文化を継承する価値が少なくなつた。しかし子供が自分とは異質だと本能的に少子化になる。
文化破壊に熱中するのが野田派前原派である。拝米だからだ。西洋かぶれだからだ。小宮山の所属する前原派と野田派を解体させ、自民党は地場産業と地域を基幹とし、民主党は弱者救済を基幹とすべきだ。これで少子化を解消させるべきだ。

七月二日(月)「二人の小宮山」
1週間前に、大嘘つきの野田が提出した消費税増税法案に反対した議員の一覧が新聞に載つた。反対した議員は立派である。と同時に財務省の飼い犬となつた賛成議員全員(全犬?)落選させようではないか。
反対した一覧に小宮山泰子議員の名前があつた。さうか小宮山厚労相は主婦の立場に立ち少子化問題も解決しようとしたのだつた。さう思つた。しかしこれはぬか喜びだつた。消費税増税に反対したのは小宮山泰子議員、賛成したのは小宮山洋子だと翌日判つた。
国民にとつて小宮山洋子とはその程度の女である。私なぞ小宮山洋子を今回で3回目の特集である。それでもこの程度の記憶だから一般の国民はもつと知らない。ご本人だけは元NHKアナウンサーといふことで有名人のつもりだが、一般の国民にとつてはどこの馬の骨だ程度である。馬の骨だか狐の骨だかも不明である。

七月八日(日)「少子化対策のため残業を禁止しろ」
私の勤務する会社では客先常駐の人が多い。自分の出退勤時刻は毎月月初めに会社に来てコンピユータに入力する。忙しくて来れない人はExcelに入力したフアイルを送つてもらひコンピユータに読み込ませる。私は読み込ませる業務を今年から担当してゐるが、なぜこんなに残業時間が多いのか愕然とすることが多い。これが独身者の多い原因だし、既婚者の子供の少ない原因である。更には失業者の雇用機会を奪ふことになるから失業者の独身、少子化の原因でもある。つまり残業は二重に少子化の罪悪である。
小宮山は厚労相であり少子化担当相なのだから残業を禁止したらよからうが。さうすれば正規雇用が増へ、結婚できる人が増へ子供も増へる。それだけではない。残業を禁止すれば大企業も雇用の流動が高まるから大企業の正社員だけが勝ち組だといふ意識が薄まり、中小企業も非正規雇用も失業者も落ちこぼれ意識がなくなり結婚の機会が増へる。
小宮山はそんなことさへ気が付かず、女性を幹部に登用しろと筋違ひの主張をする。自分の二度の離婚体験に基づいた政策としか思へない。男女に限らず雇用の不公平は社会主義にしない限り解決されない。社長が親戚を雇つただとか知人を幹部にしただとか不公平は資本主義では解決されない。労働者の何の落ち度もないのに不景気で失業する人のほうがよほど不公平である。小宮山は有期雇用やパートや派遣や失業者の女性をも置き去りにする。


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