二千七百四(うた)西堀ローサ閉館、BRT名称廃止
乙巳(西洋発狂人歴2025)年
四月一日(火)
新潟市の地下商店街西堀ローサが、昨日で閉店した。駅に直結しない地下街は、全国で唯一なので多くの報道機関が取り上げた。小生が西堀ローサを知ったのは、十年くらい前だ。豪雪地帯なので、商店街が地下なのだと思った。この第一印象は大はずれで、新潟市は豪雪地帯ではない。そして商店街は、地下駐車場に直結して作られた。
インターネットで調べると、新潟市の中心が駐車場不足だった。そこで市は、地下1階に地下街、地下2階に駐車場を昭和五十一(1976)年開業した。若者向けの店を集中させ、平成三(1991)年の売上高は最高の50億円に達した。バブル崩壊と他の複合商業施設ができて、平成九年の売上高は30億円を割り込んだ。
思ふに、バブルの50億円が崩壊後の30億円なら、悪くはない。ところが平成十九年の売上高は16億円台にまで落ち込んだ。春までは全区画が埋まっていたが平成二十一年6月時点では46区画中半数の23区画が空店舗となった。
新潟市は平成二十一年ローサの10区画を改修し、「まちなか情報ひろば」を開設した。新潟地下開発はテナントの新規開拓に注力し、平成二十二年1月下旬までに計23社の新規テナント誘致に成功。このうち約6割が県外資本で、いずれも新潟県内初出店。しかし売上は減少を続け、閉館に至った。
小生が西堀ローザへ行ったのは五年前だ。(三年前は不明)
全国に特徴のある街つくり駅と離れた地下の店街


四月二日(水)
本日になり、BRTが機能しなかったためではないかと調べると、BRTは既に名称を廃止したことが分かった。旅行総合研究所タビリスのホームページに
新潟市「専用道なきBRT」の末路。新運行協定で名称消滅へ

が二年半前に載った。
新潟市には「萬代橋ライン」というBRT(バス高速輸送システム)が走っています。新潟駅から中心市街地の古町など(中略)中心部のバス路線を整理・統合した基幹バス路線として2015年に運行を開始しています。
(中略)新潟市と新潟交通は2014年に運行協定を結び、全市的なバス路線再編を実施しました。BRTを基幹路線とし、その主要バス停を結節点として、枝線と接続する運行体制を取っています。
(中略)中心市街地に「新たな交通システム」を導入する検討をしていた同市が、LRT、小型モノレールと比較した結果、BRTの採用を2012年に決定しました。
(中略)2013年に公表された「新潟市BRT第1期導入計画」では、走行空間を「現行通り」としました。専用道の整備は先送りして、一般車線を走る形で「BRT」を暫定運行すると決めたわけです。
「道路中央部の専用走行路によるBRT本格運行」については、「段階的に取り組む」とし、2019年度開始を目標に掲げました。(中略)しかし、「道路中央部の専用走行路」は、2023年に至るまで全く実現していません。
(中略)そうした状況下で、新潟市は新潟バスと新たな運行協定を結ぶにあたり、「BRT」の名称を今後は使用しない方針を明らかにしました。

BRTが基幹路線として機能すれば、西堀ローサは残せただらう。現状は、支線を統合し効率化だけに留まる。基幹路線とは、多くの人が駅前から古町までを往き来することである。だからLRTか小型モノレールなら、更に残せた。
市街地のバス高速の体系が機能をすれば 地下街を残せたはずも今は昔に

反歌  地下街は消えても残る思ひ出は昭和平成知る人々に(終)
(追記)今回は一日に「報道を読んで」として作成したが、二日にBRTを載せた結果、一つの特集として独立させた。

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