二千六百九十(うた)上野動物園、その十八
乙巳(西洋発狂人歴2025)年
三月二十一日(金)
仕事終了後に、上野動物園へ行った。往路は歩いた。正門の手前の噴水広場で、桜祭りの出店がたくさん並ぶ。霧島酒造で焼酎(500円)を飲んだ。濃くもできると云ふので、2倍(12度。通常は3倍8度)で注文した。
正門から入り、虎、ゴリラ、下へ降りて、北極熊から上へ上がり、イソップ橋の突き出た部分から西園を見渡したあと、五重塔前から正門へ戻り、桜地図を貰って退園した。
今回の来園目的は、桜が咲いてゐるかを見るためだった。イソップ橋から西園に降りなかったのは、それが理由だが、アルコールが廻って来たこともある。もう一度、桜祭りの出店を見て、寛永寺も出店したので説明を読んだ。
動物園ソメイヨシノにほかもある カンヒザクラとエドヒガンヨウコウザクラは早く咲く オオシマザクラヤマザクラジンダイアケボノ中ほどに ウワミズザクラカンザンは遅く咲くので 楽しみ長し
反歌
日本にはソメイヨシノが多すぎる多本多品種楽しみ多し
これだけだと1992Bなので、上野動物園のホームページにある『飼育係のおはなし特別企画「餌から考える動物福祉 ~トラに皮付きシカ肉を与えてみる~」』を観た。12月と1月に一回づつ、開催された。今日観た動画は、飼育係の話ではなく、虎が普通の肉と皮つき鹿肉を食べる様子だ。飼育係の話は、要旨が文章で載る。
私たちが目指したのは、「動物福祉」(アニマルウェルフェア)という言葉と、動物園でトラを心身ともに健康に飼育するための取組みについて知っていただくことです。ここでも改めて、イベントでお話しした内容をご説明します。
(中略)動物福祉とは、「個々の動物の身体的および精神的状態」(※1)を指し、「アニマルウェルフェア」とも言われます。(中略)アニマルウェルフェアが良好な状態、つまり動物が心身ともに健康でいるためには、単純に病気やけがをしていないということだけでなく、「飼育環境が快適であること」や「その動物が本来野生で取る行動を引き出せるかどうか」も影響すると考えられています。今回のイベントでは、上野動物園のスマトラトラに対しておこなっている「その動物が野生で取る行動を引き出す」という取組みに焦点をあててご紹介しました。
(中略)餌は(中略)骨や皮や余分な脂肪を取り除いた「正肉」と呼ばれる、人間用の食用肉を使用しており、(中略)トラは短時間で餌を完食してしまいます。すると退屈な時間が長く、(以下略)
その点、毛皮付き鹿肉は(中略)「毛皮を剥ぐ」「骨から肉を引きちぎる」などの行動を引き出すことができます。また、餌を食べるためにかける時間が長くなることで、ただ退屈しているだけの時間を減らす効果も期待できます。
(中略)現在日本国内では野生のシカが過剰に増えており、森林をはじめとした植生におよぼす影響や、それに関連したほかの生物への影響が深刻化しています。
(中略)この問題への対応策の一環として、野生のシカの数の調整を目的とした捕獲が進められています。その捕獲されたシカを有効活用するために、適切に洗浄・殺菌処理されたものを今回トラに与えています。(以下略)
ちなみに、「シカの急増と、それによる生態系バランスの偏り」の問題の原因のうち、いくつかには人間も密接に関係しています。たとえば、地球温暖化による積雪範囲の縮小にともなうシカの生息域の拡大や、耕作放棄地の低木や雑草がシカの餌となっていることなどです。このような、日本の生態系が抱えている問題にも関心を向けていただきたく、イベントの際にもトラに鹿肉を与える背景についてお話ししました。
これはよい企画である。一つ難点を云ふと、せっかく『「動物福祉」(アニマルウェルフェア)』と云ったのだから、その後は「動物福祉」で統一しなくてはいけない。公的機関は、率先して正しい日本語を使ふべきだ。
ここで
※1 国際機関「国際獣疫事務局」(WOAH)の定義を参考に、より端的に表現
定義:「動物が生活及び死亡する環境と関連する動物の身体的及び心理的状態」
とある。
生態系最も乱す人類は 今移民国廃止して守ろう地球生態系を
反歌
動物園野生生物ほとんどに絶滅標示ここ二十年(終)
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