二千四百三十三(うた)冷酒と上撰
甲辰(西洋未開人歴2024)年
八月三日(土)
いろいろな日本酒を飲まうと、前回上撰のお酒を買った。紙パックでは、上から二番目に高い。これは純米酒(辛口、やや淡麗、常温から上燗)より美味しい。そして純米酒より高い。
この上撰は、冷やすと美味しいと書いてあり、冷やしたら本当に美味しい。夏にお薦めである。これに気をよくして、今回は別の上撰を買った。前の上撰より更に100円高い。お薦めは常温である。だから常温で飲んだら、あまり美味しくない。そこで冷蔵庫へ入れた。明日が楽しみである。
日本酒を夏に飲むには冷がよい ビール酎ハイカクテルに負けるな既に スーパーとコンビニ駅で負けてはゐるが

反歌  スーパーに涼みを兼ねて見たところ日本酒売り場極めて僅か
先日、下の子とそのお嫁さんとの昼食会は、開始まで時間があったので手前のスーパーで売り場を見た。缶ビールや酎ハイがたくさん並ぶのに日本酒が無い。よく見ると少し離れた場所に少しだけあった。
ここは過去に二回買ひ物をしたことがある。普段買ふ安売りスーパーより駅に近いので、客層が違ふのか。

八月四日(日)
100円高い上撰は、冷やしても美味しくなかった。もともと常温がお勧めだから当然だが。最初に買った上撰も、後から買ひ冷やした物と交互に飲むと、不味く感じるから不思議だ。
これはかつて安い酒(と云っても合成酒は買はなかった)でも、辛口で淡麗だと美味しいが、別の安い酒を2リットルか3リットル買って飲んだ後に、こちらを再び買って飲むと最初の二口か三口は不味く感じた。舌が慣れるのだらう。
今回は、美味しく感じた上撰が甘口辛口では中間で、やや淡麗。100円高い上撰は辛口でやや淡麗。それなのに逆に感じるから不思議だ。100円高いほうを美味しく感じる人も多いのだらう。だから100円高いのに売れる。
淡麗と辛口のほか何がある美味しさ決める清酒の要素


八月五日(月)
昨日のことがあり、本日は安い酒を買った。「越後杜氏」とあるが関東北部の県で作られた。「辛口」ともある。濃醇淡麗は書いてない。この酒は前によく買った。今回は、以前と比べ舌がどう反応するかを調べたかった。
辛口と書いてはあるが材料に糖類があるやや不安あり


八月六日(火)
美味しく感じた上撰が終了し残りは、100円高い上撰と安い酒との飲み比べになった。100円高い上撰は純米酒だった。比べて安い酒は甘すぎる。辛口とあるのに甘すぎるのは、糖類が原因だらう。
安い酒越後杜氏が作るとも 経費兼ね合ひ辛口も糖類入れて味を合はせる

反歌  安い酒辛口名乗り糖類を入れざるを得ず飲まざるを得る
この酒は、今回で買ひ止めとなった。

八月八日(木)
本日は、100円高い上撰(純米酒)の冷えたものを、昨日に続いて飲んだ。すると美味しい。昨日とは反応が異なる。つまり、舌は前に飲んだ味を覚えてゐる。次に安い酒は、やはり甘すぎる。しかしこれも、前は「辛口」を甘口とは思はなかった。舌が前の味を覚えるためだ。
安い酒は、常温だと不味いが、御燗をするとそれほど不味くは無い。安い酒は、適温が書いてない。上撰は二種類とも◎や〇で、適温が書いてあった。
飲み比べ高きが美味く安きが不味し 上撰は安きが美味く純米不味し 上撰の純米美味く安きが不味し 安き酒一つだけなら舌慣れ美味し

反歌  秋津洲お米が美味く酒美味く魚も美味く美味し国かな

八月九日(金)
安い酒を常温で最初に飲み、それなりに美味しかった。その次に冷えた上撰(純米酒)を飲むと不味い。ここで、重大な原理に気付いた。二つの酒を飲み比べしてはいけない。酒は一日一種のみ。飲み過ぎを防ぐ役割も果たす。
世の中に美味しからざる酒は無しすべて神から授かる故に

醗酵で作られる。人力では無く、神からの授かりものだ。(終)

「日本酒、その二十六」兼「日本酒、その二十八」

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