二百四十、資本主義と社会主義は死んだ(今後はハイブリッド経済を目指すべきだ)

平成二十四年
二月十九日(日)「資本主義と社会主義は死んだ」
資本主義のせいで地球温暖化が起きた。深海の水温まで上がつてゐるといふ。これは重大である。冷へた部屋で暖房を入れてもすぐには暖かくならない。室内の空気だけを考へればもつと早く暖かくなるはずだが、室内の壁や家具や書籍やその他一切の物を暖めるのに熱を奪はれるためだ。地球温暖化が深海にまで及ぶと、熱の逃げ場がなくなる。大気温はどんどん上昇するだらう。地球を我々の二代か三代かもう少し後の世代で滅ぼしてよいのか。
一方で社会主義はソ連崩壊とともに将来の展望が無くなつた。資本主義も社会主義も駄目となると、今後目指すべきはハイブリッド経済である。

二月二十四日(金)「ハイブリッド経済」
一部の産業を公有化すべきだ。役員と従業員の給料は低く設定し、失業者はこの産業が雇用する義務を負ふ。高額の所得を得たい人や才能を発揮したい人は別の産業で企業経営を認める。これがハイブリッド経済である。
日本は既にハイブリッド経済である。大企業はほとんど株が分散してゐる。しかし日本のハイブリツド経済は失業者に責任を持たない。しかも社会主義の大企業は給料が高く、資本主義の中小企業は給料が低く倒産の恐れもある。これが日本はハイブリッド経済なのに社会が不安定な理由である。

二月二十五日(土)「欧州のハイブリッド経済」
欧州もハイブリツド経済である。労働組合の経営への発言権と労働組合の会社からの独立は欧州の誇るべき特長である。しかし日本では労使癒着になるからやつてはいけない。
失業者対策も十分に行き届いてゐる。労働組合もワークシェアなど失業者対策を主張する。欧州は農業も元気である。ドイツ出張中に泊まつた民宿の近くは農園と住宅が共存してゐた。羊飼いが多数の羊を一人で率いて2車線の道路を横断してゐた。個人経営の商店も元気だつた。

二月二十六日(日)「経済成長で資本主義の欠点を補ふことはできない」
資本主義が世界で唯一の経済方式となつてまだ30年しか経つてゐない。それなのに地球は温暖化で滅亡寸前である。諸悪の根源はアメリカである。今こそ資本主義を停止し、世界はハイブリツド経済に進むべきだ。(完)


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