二千百五十四(和語のうた)伊東旅行記外伝
壬寅(西洋野蛮歴2023)年
十一月九日(木)
熱海から伊東線に乗り、暫く走ると海に島が見える。伊豆大島かと思ったが近すぎるし小さい。その隣に更に小さな島が見える。
伊豆の海 間近に小さき島を見る 漁りの船と砂浜も 今日の旅路は暫くぶりに

反歌  乗り合ひの(鉄)くろがねの道行く車小島の隣なほ小さきが
本日地図で調べると、島は初島で長さは1Km弱、距離は鉄道から7Km。右のより小さなものは手石海丘で距離は3Km。

二十代のころは、家族旅行を年に一回または二回行った。伊豆半島も行き伊東駅の改札内側に伊東運転区の縦長の札があった記憶がある。今、「"伊東運転区"」で検索すると「伊東運転区駐車場」しか出てこない。JR東日本高架サービスの月極め有料駐車場だ。駅の裏側やや北にある。そのすぐ北に「JR東日本横浜支社熱海運輸区伊東宿泊所」がある。
" "を削除して検索すると、田町電車区伊東支区の名が出てくる。小生の想像では、電車支区以外に客貨車支区があり、両方を合はせたのだらう。しかし検索しても出ては来なかった。
国が元持つくろがねの道にては 伊東に在るの組みの名を探し出て来る 車留める場

反歌  電(いなづま)の車の組はその後のことを云ふ人有りと云へども
機関区などはJR貨物の機関区になったときはその後のことに言及するが、それ以外と特に客貨車区は存在しことする忘れられた。

木で造る三(み)重(え)楼(たかどの)の旅籠には 多くの人が泊まり発つ 古き思ひ出幾重も積もる

反歌  中庭と雨戸開け閉め横の戸に眺め楼いで湯が取り柄
雨戸を開け閉めするとき雨戸を押し込んだり引き寄せたりするための小さな戸を始めて見た。

熱海より鋼(はがね)の道は海に沿ひ 向かひ合はせや海向きの椅子有る車 下田まで行くの民にて営む道の

反歌  伊東まで国が元持つ道なれどそれより先は民が持つ道
伊豆急行は伊東線に乗り入れるので、目立たない。

富士箱根伊豆は国立つ公の 園でいで湯と火の山と海や島あり 生き物多し

反歌  秩父多摩甲斐など園は多くとも富士の高嶺はそらみつの屋根

次は大人の休日倶楽部東日本パスなので、伊東へは来ない予定だった。ところが
次の旅 四日の符(わりふ)下田まで乗れるを知りて 伊東には再び寄りてのち下田 夢ははがねの道を伝はる

反歌  週(めぐ)る日で六つ七つ目湯が開くこの日に行くは四日の符
和語のみの歌なので、切符を符(わりふ)とした。東海館の風呂は、土曜休日のみ営業する。東日本パスは丁度よいが、まだ決定ではない。

米と酒 その土と水 暖かさ冷たさに合ふもの作り 合ふを味はふ旅の楽しさ

反歌  伊豆の酒旅先で飲み家にても夜に味はふ二(ふた)重思ひ出(終)

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