二千四十五(うた)個人事業から組織化は、一つの解決法に
壬寅(西洋野蛮歴2023)年
七月十五日(土)
我が家の近くに在った整形外科は、閉院して二年八ヶ月が経過した。母もかつて通院したが、院長が高齢で悠々自適の生活に入ったのだらう。このビルには信用金庫も入居し、三階以上はマンションだ。医院は二階にあり、一階の道路に面して扉があった。
閉院の後は、扉を撤去し壁を作り、横にあるマンション入り口へ向かって壁を壊し扉を設置した。新たな事業者が決まったのだらう。さう思ったが、空き室のままだ。つまり、原状復帰だった。もし新たな事業者が、道路へ向かった扉を希望した場合は、また扉を作り直すことになる。途方もない無駄だ。
隣のビルは、一階に歯科医院が入ってゐた。診察する医師が複数なので、法人経営のやうだった。ここも閉院した。そして工事が始まり、貼り紙を見ると動物病院開設の工事と書いてある。
獣医師は、開業すると高収入だが、勤務者だとそれほどではないと、聞いたことがある。開業するのに経費が掛かるし、経営が安定するとは限らない。ここの近くには、普通の動物病院が三つ、ペットショップ付属が一つ、猫専門病院が一つある。更に一つ増えるから、大変かも知れない。
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だから、開業すると高収入、勤務だとそれほどではないと云ふのは、十分納得がゆく話である。人間の医師と、獣医師の両方に云へることだが、下記のどちらが良いだらうか。
(1)開院して高収入
(2)勤務医でそこそこ
人間の医師は高収入だし、失敗の可能性は低いから、(1)を選ぶだらう。獣医は、もともと公務員や製薬会社、畜産会社などに勤務する人も多い。動物病院関係者は(1)を選ぶ人が多いだらう。理由は、動物病院がもともと独立を前提の給料体系になってゐるからだと思ふ。
ここで、高年齢まで働くことを前提の給料体系に変更すれば、勤務獣医師の生涯収入は増える。原資は、工事を繰り返したり、危険負担が減ることによる効率化である。

七月十六日(日)
医院を経営することが夢だと云ふ医師は、これからも医院を開業すべきだ。しかし多くの医師は、勤務医で収入が現状より増えるなら、勤務医でよい、と考へるのではないだらうか。原資は、開業と廃業による不動産や施設の無駄を省くことと、医院の開設移転を戦略的に進められることだ。
今の医療水準を維持し、しかも医療費を増大させない方法を、考へる必要がある。あと、日本の医師は優秀な人が多い。もし優秀ではない人が多いなら、優秀な人を医師に誘導する方法を考へるべきだが、優秀な人が多いのだからこれらの人たちが別の分野へも進学するやう誘導すべきだ。
野党では最大かつて社会党 医療国有政策に日本医師会反対の主張を読みた事がある 今社会党消滅し 自民支持する理由無くなる

反歌  自営業組織化するは世の流れ医師や弁護士これに続くか
(追記)動物病院は、個人経営が減って、勤務獣医師が多人数の所が増えてゐると云ふ記事を読んだことがある。医療機器の高度化が、少人数では難しくなったのかも知れない。(終)

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