二千四十三(うた)ロシアは社会主義が似合ふ
壬寅(西洋野蛮歴2023)年
七月十三日(木)
かつてロシアは、周辺国を併せてソビエト連邦、略してソ連と呼ばれた。周辺国は独立したが、残ったロシアには社会主義が似合ふ。米ソ対立の時代には、資本主義と戦争のアメリカと、共産主義と独裁のソ連。どちらが優れてゐるとも云へなかった。
小生以上の年代にとり、資本主義が戦争を起こす。これは常識であった。ここで、すべての戦争が資本主義を理由として起きるのではない。別の理由で起きるものもあるが、資本主義は帝国主義となり戦争を引き起こす。これは常識だった。
今の西側先進国が戦争を起こさないのは、地球破壊と引き換へだ。癌と化した細胞には、快楽しかない。戦争を起こす理由は無い。
欧米が昭和三十年代はまだ植民地所有して 帝国主義の戦争は四十年代まだ続き 冷戦終結した後は 地球破壊ますます進む

反歌  欧米の帝国主義は冷戦の後は悪化し地球破壊へ

七月十四日(金)
旧ソ連は、二回間違ひを犯した。一つはレーニンのときに、ボリシェヴィキ以外を弾圧した。二つ目はスターリンの時に、トロツキーなどを次々に粛清した。
思想面では、西側思想は単純唯物論であり、その行き着く先は帝国主義であり、地球破壊である。だから弁証法的唯物論は、宗教や非西側民族派と連携し、単純唯物論に反対しなければいけないのに、単純唯物論を更に進めたものが弁証法的唯物論だとした。
思想面を別の角度から見ると、どんな人でも間違ひを犯す。或いは、その時代やその状況では正しくても、今は正しくない。マルクスについても、これを当てはめられるか。と云ふか、マルクスどほりにやらなかったのが旧ソ連だったが、マルクスどほりにやってもいけない。時代や状況は異なるのだから。
宗教について敷衍すると、宗教は文化の一部だ。民族解放は社会主義の基本であり、文化は民族の所要部分だ。

七月十六日(日)
ニューズウィーク日本版NewsWeekと云ふページに
プーチンをヨーロッパ人と思ったら大間違い

と云ふ記事を見つけた。或る欧米人が米大西洋協議会の肩書で書いた。
欧米人は昔からアジアの異質性を強調し過ぎることで批判されてきたが、グローバリゼーションが進むにつれて東西の違いは小さくなった。伝達される情報のスピードや量が増え、自分から遠く離れた人々や場所との親交が深まったような錯覚が生まれたからだ。

問題点は、「錯覚が生まれたからだ」と東西の違ひが小さくなったことを、錯覚と呼んだ。
ロシアの場合、国家指導者のほとんどが白人で、西側諸国のやり方を忠実に模倣した立法、行政、司法機関を持つために、西側との違いは一層目立たなくなった。米共和党大統領候補ドナルド・トランプが中国の習近平国家主席と「親友」になったと言いふらすところは想像できないが、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が相手なら気安くできてしまったのもそのせいだ。

ここは低級すぎて論評に値しない。まづ大統領はバイデンなのに、なぜトランプを持ち出すのか。次に、トランプは四年前に北朝鮮の金正恩と「親友」感を演出したではないか。白人ならできてアジア人だと想像もできないと主張するので、反例を挙げた。
ロシアの支配指導層をはじめ国民の大多数は、ソ連崩壊によって失われた自尊心を取り戻そうと決意している。

それには社会主義に戻るのが一番良い。ただし、二つの間違ひを繰り返してはいけない。(終)

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