千八百四十七(うた) テレビ批判
壬寅(西洋野蛮歴2022)年
十月七日(金)
NHKの朝ドラマ「ちむどんどん」が終ったらしい。と云ふのも私は見なかったからだ。Yahooニュースに載った碓井広義さんの
『ちむどんどん』が、最後まで「共感」を得られなかった理由

によると
普通の朝ドラでは、終盤に差し掛かったあたりから、終わってしまうことを惜しんだり、終了後のロス(喪失感)を心配したりする声が高まってくるものです。
しかし今回は様子が違っていました。放送開始直後から始まった酷評が、最後まで収まらないままだったのです。

その理由は
まずストーリーですが、「ご都合主義」と言われても仕方のないエピソードで溢(あふ)れていました。
ここで言う「ご都合主義」は、作り手側が自分たちの都合に合わせて、無理筋な物語を繰り広げることです。
『ちむどんどん』には、「偶然」や「たまたま」や「いきなり」が頻発し、不自然極まりない展開となっていました。
たとえば、ほぼ手ぶらで沖縄から上京した主人公(中略)たまたま知り合ったのが沖縄県人会の会長(中略)銀座の一流レストランへの就職まで世話してくれたのです。(中略)本来なら、かなりの紆余曲折(うよきょくせつ)を経てたどり着くはずの所に、暢子はいとも簡単に到達する。

そして、二番目の理由として
次の問題点は、登場人物の「キャラクター」です。
暢子は、少女時代からずっと理由のない自信に満ち、自己主張の塊であり続けました。
何かを思ったら、TPOなど無視して大声で口にします。(中略)単なる非常識で無遠慮な人に見えてしまい、見る側はなかなか共感できなかったのです。

ドラマでは、人間関係が筋書きと並んで重要だ。これではどちらも駄目だ。

十月八日(土)
久しぶりに「鎌倉殿の13人」の再放送を見ようと思った。今回は、北条時政が連れ去った源実朝をめぐり、義時の軍が時政邸を取り囲む。さう云ふ解説を読んだので、今回だけは面白いだらうと期待した。ところが、時政の後妻が時政をそそのかしたり、実朝が不自然なほど時政に従順だったり、北条政子がこれまた異常なほど父親思ひだったりと、筋書きがご都合主義だし、人間関係がめちゃくちゃだ。
あと、いくら義時が跡取りだからと云って、弟たちに対し横柄な態度だ。碓井さんの「ちむどんどん」批判と共通だ。今回も開始十五分ほどでスヰッチを切った。
有料のNHKは駄目組織宣伝多くドラマでたらめ


十月九日(日)
1ヶ月半前、日刊サイゾーのホームページに
旧統一教会報道で株をあげたTBSと『トップから報道に待った』で株を下げたテレ朝

が載った。
事件直後から硬派に追及をしていると評判なのが『情報ライブ ミヤネ屋』(読売テレビ/日本テレビ系)だ。わりと保守寄りスタンスの同局だが、この件に関しては怒涛に取材を行い、ズバズバ入り込んだ発信を続けている。

別の民放でも
さらに快進撃をみせているのがTBSだ。
報道番組『News23』だけでなく局を上げて報道を開始し、旧統一教会の内部資料を入手したり現役幹部に直接取材を行うなどしたり、果敢に政治と宗教、金と人の結びつきを露にしている。
(前略)鍛錬な取材が功を奏し、TBS系のニュースサイト『TBS NEWS DIG Powered by JNN』は7月に、公式配信を行ってから4カ月という短い期間で1億2000万PVを突破した。同サイトの見出しになっているタブには「深堀りDIG(旧統一教会)」のトピックがあることからもわかるよう、旧統一教会周辺の調査報道を人々が求めて、ニュースサイトに辿り着いているのは明快だ。

その反対に駄目なテレビ局は
評判を落としているともっぱらなのが、テレビ朝日とNHKだ。
信教の自由があるので、特定の宗教団体だけをすこぶる悪とする報じ方をするのはたしかに公平性にかけそうで難しいが、すでに多くの被害者が出ているこの問題に対して「NHKは報復を恐れている」などとの見解もある。
しかし特に左派寄りと思われてきた朝日系のテレビ朝日があまり報道しないことには、多くの失望の声が集まっているようだ。

その事について
「事件当初は少し報じていたものの、その後はパッタリで、やっと報道再開をしたのが8月8日でした。でもこの日の『報道ステーション』でも内閣改造の話が中心で、あとは山上徹也容疑者について他局がこれまでやっていたような話をさらっと触れただけ。(中略)また、朝から硬派なニュースを流しているワイドショー『ワイドスクランブル』でも同様で、何ならその日は、セーヌ川に迷い込んだイルカについてのニュースとほとんど同じ位しか時間を割いていませんでしたよ」(既出・記者)

かうなった原因について
「『フジテレビでさえやってるのに……』と話題になっていましたね。それはやっぱりトップから全報道系の番組に報道を控えるよう“お達し”があったそうです。自民党に気を使っていた、とのことなんです(以下略)」(既出・局関係者)


十月十四日(金)
日本では、昭和五十(1975)年のベトナム戦争終結までは、親欧米の保守と、反欧米の革新といふ二つの勢力に分けることができた。ところがこれ以降、或いはその後のソ連崩壊以降、反米が無くなってしまった。親欧米の既得権派と、親欧米のリベラルだ。どちらも親欧米だから、安倍派がリベラルと組んでLGBT法案を通さうとしたことは、記憶に新しい。
マスコミも事情は同じである。かつて朝日新聞編集委員の船橋洋一が自民党と組んで、英語公用語を日本に押し付けようとした。これは失敗したものの、船橋洋一は駐米日本大使になるのではないかと噂が立ち、実際は朝日新聞の主筆に収まった。テレビ朝日は裏でどう繋がってゐるか。
マスコミは政府与党と組んではいけない 記者幹部私欲のために組んではいけない
(終)

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