百七十九、菅は現代の東條英機だ
「管直人や与謝野のような政治家がなぜ現れたか」を7月3日に改称


平成二十三年
六月十八日(土)「被災証明乱発」
リーマンショック以降失業者は多いし民間企業ではまともにボーナスの出ないところも多い。そのようなときに消費税を上げたら大変なことになる。それなのに管直人と与謝野は壊れた蓄音機みたいに「消費税、消費税」と繰り返してゐる。
なぜこのような低級な政治家が出現したかを考へてみよう。

六月二十日(月)「貿易黒字」
ここ三十年ほど貿易黒字が続いたために、お金の浪費は美徳だとする風潮が広まつた。東北大震災ののちに節電で駅の蛍光灯が間引きされたが、これが普通の明るさである。本来の姿に戻つた。
所得が増へれば社会の関係は薄れる。そして特に都会では完全に社会が崩壊した。そのようななかで菅直人が消費税増税を言ひ出した。崩壊した社会では他人がどうなろうと関係がないからさつそく大手新聞が大々的に消費税賛成の記事を書き続けた。
菅直人はまさに社会が崩壊したときに現れる魔物である。

六月二十一日(火)「子供の成長に例へる」
判りやすい例を挙げると、乳児のときは親の保護が必要である。子供が成長するにつれて保護は少なくなる。
経済も同じである。生活に余裕が出てくると協同社会の必要は薄れる。しかし経済は子供の成長と違ふ。逆戻りすることがある。それなのに自由を叫び更に協同志向を破壊するのが新自由主義といふ化け物である。

菅、枝野、前原などは紛れもない新自由主義である。枝野はその後改心したようにも見へる。前原は判らない。菅は最後まで変らなかつた。そして与謝野といふ裏切り者を引き寄せた。

六月二十二日(水)「三重のペテン師」
菅直人は三重のペテン師だ。まず「国民の生活が第一」を掲げる民主党が政権を獲得した。それなのに自分が首相になるや消費税増税と法人税減税を言ひ出した。これは重大なペテンである。
二番目に、国家財政が大変なら現在の直間比率のままで増税をすべきだ。ところが菅直人は消費税だけを上げるといふ。菅は財政問題と直間比率変更をすり替えた。
三番目は今回の辞任騒ぎである。国民は呆れてゐる。
民主党内でも、執行部が辞任する構えを見せたことについて渡部恒三最高顧問は「(首相に)だまされたのだから当然だ。みんな、菅くんは辞めると思つたのだから」と語つた。

六月二十三日(木)「第3次補正予算案」
菅直人がまた騙した。第3次補正予算案は新体制が対応するといふ合意文書である。国民は誰もが新首相が対応すると思ふ。ところが内閣改造をすれば済むらしい。民主、自民、公明3党の幹事長協議では「新首相」との表現で合意した。ところが菅が了承せず「新体制」といふ玉虫色の表現になつたそうだ。
菅直人は衆議院の不信任案を前に民主党の議員総会で辞任を表明した。だからこれ以降の内閣改造なぞあり得ない。玉虫色ではなく一色である。

六月二十六日(日)「自衛隊手当増額」
菅政権は東北大震災に出動した自衛隊員の手当を増額した。それはよいことだが、どういふ経緯で増額を決めたかを明らかにすべきだ。
正しい政治をしてゐれば軍事部門を気にする必要はまつたくない。邪(よこしま)な政治をしてゐると「もしかするとクーデターでも起きるのではないか」と疑心暗鬼になる。今の日本にクーデターが起きる可能性はまつたくない。しかし菅は疑心暗鬼になつた。当然である。これだけ嘘をつき続ければ国民の冷たい視線が気にもなろう。

六月二十七日(月)「邪な政治屋」
菅直人といふのは本当に邪な男だ。自民党に所属してゐた出世欲過剰男の浜田を引き抜いて政務官に任命した。これで3ケ月間言ひ続けた「震災対策のための大連立」が被災者のためではなく自己保身のためであることが明らかになつた。こういふことをされて自民党が怒らない訳がない。どうやつて与野党協力をするつもりか。国会一の嫌はれ者となつた与謝野を引き抜いたときと同じだ。
引き抜き騒ぎで辞任表明をごまかそうといふのであろう。菅のやることは本当に意地汚い。

六月二十八日(火)「もう一人の政治屋失格男」
朝日新聞によると、与謝野が「財政健全化目標は半ば国際公約。2015年度と、(税率)5%アップという数字は堅持すべきだ」と強調し、財務相野田も記者会見で同調した。 普通の読者は、2015年に消費税を5%アップすることが国際公約だと思つてしまふ。しかし与謝野のいふ「半ば国際公約」は財政健全化である。財政健全化を直間比率変更に摩り替へようとするのが菅と財務省官僚と大手新聞と与謝野である。それに野田が加はつた。
野田は先日逮捕されたソフトウェア興業の社長と年に一、二回程度会食してゐたのだそうだ。なぜこの社長は野田と会食したのだろうか。
ソフトウエア業界は偽装請負が多く、リーマンシヨツク以降退職勧奨や自宅待機など大変である。元請けによる社内技術者優先偽装請負切りが原因だが、ソフト業界に限らず下請けは製造、流通、サービス。どの業界も大変である。
それだけではない。ソフト業界では偽装請負が原因で離職者が異常に多くうつ病など精神疾患に罹る人も多い。偽装請負技術者の犠牲の上に居座る男が政界にゐることは許されない。皆で野田を政界から引きずりおろそう。

六月三十日(木)「与謝野と浜田」
与謝野と浜田は政界のお荷物である。仲間を引き連れて合流したのなら周りも納得する。しかし一人だけ大臣や政務官のエサに釣られた。こんな連中を重用すれば民主党内はがたがたになる。菅はそんなことも判らない。どうしようもない男である。

七月一日(金)「人間福島原発」
原子力発電所は所内で大量の電気を消費する。もし発電量と消費量が等しい原発があつたらどうだろうか。それでは存在意義がない。その存在意義のない原発が与謝野と浜田である。議席が一つ増へた代はりに政府の役職を一つ消費した。
与謝野はそればかりではない。「消費税、消費税」と壊れたCDみたいに叫び続けてゐる。消費税は社会に有害である。放射能を排出し続ける福島第一原発と変はらない。

七月二日(土)「政府・与党社会保障改革検討本部」
昨年十月に菅直人が政府・与党社会保障改革検討本部といふ怪しげな本部を作つた。本部長は菅である。
設立文書の発行者は「政府・与党」になつてゐる。「政府」とはいつたい何か。「内閣」「内閣官房」「内閣府」ならわかる。「政府」なんて部署があるのか。
「与党」も変だ。そんな組織があるのか。民主党と国民新党の経費負担比率はどうなるのか。
こんな怪しげな本部が先日消費税十%を決めた。マスコミは大々的に報道したが、怪しげな本部の怪しげな文書に報道する価値はない。
国債発行残高は今に始まつたことではない。前々から判つてゐたことだ。金額を大きくして騒ぎ立てて消費税を増税してしまふのが財務省の悪質な企みである。財政と直間比率の変更はまつたく別の問題である。「消費税、消費税」と高濃度汚染水を撒き散らす連中は福島原発並みに有害だ。菅は一号機、与謝野が二号機。三号機は仙石か野田か。

七月三日(日)「菅は現代の東條英機だ」
東條英機は西洋の猿真似で国を滅ぼした。菅も西洋の猿真似の消費税で国を滅ぼそうとしてゐる。
西洋では社会と社会保障と雇用制度と労働組合と社会主義政党が調和してゐる。日本では長いこと経済成長が続いたためこれらが調和せず現在に至る。そのようなときに消費税だけを上げたら大変なことになる。
国内では不景気の影響を受ける人がほとんどなのに、影響を受けない連中が政治や大手マスコミを握つてゐる。
失業率といふものがある。数字だけ見ると日本は西洋に遜色ない。しかし日本では同じ人が長期に亘り失業する。菅などの西洋猿真似人間はそこを見ない。そして西洋の都合のよいところだけ真似する。
菅は首相に就任するや党内の半分を無視して自民党との大連立も画策した。大地震の後も大連立を画策した。まるで大政翼賛会である。(完)


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