百七十四、菅は与謝野を罷免するか、国会は菅を不信任にせよ
平成二十三年


六月一日(水)「二人の裏切り者」
二年前に国民の期待を担つて鳩山政権が誕生した。事務次官の記者会見の廃止や二酸化炭素削減表明などかなりの成果を上げた。ところが菅がその次の首相に就任するや拝米売国の前原を外相に任命し、消費税増税を言ひ出した。これほどの裏切り者はゐない。
その裏切り者が裏切り者を採用した。与謝野である。野党は、与謝野任命だけでも内閣不信任だと怒つた。その与謝野が東電の損害賠償は政府が払へ、消費税は増税しろ、年金支給年齢は引き上げろと叫び続けてゐる。そして与謝野の指示で始めた財務省の怪しげな会議が昨日中間案を作り、読売、朝日などの偏向新聞が一斉に報道した。野党が不信任案を提出といふときに怪しげな中間案を報道し騒ぎ立てるのは背後で糸を引くものがゐるのだろう。
この際、菅は改心して政界一の嫌はれ者与謝野を解任するか、衆議院が内閣不信任を可決すべきだ。民主党の国会議員は党の裏切り者を不信任にするのだから何ら問題はない。本来は党大会で菅の解任または除名を決めるべきだが、緊急だから不信任で行くべきだ。民主党は不信任に反対した議員こそ除名にすべきだ。菅は裏切り者なのだから。

六月三日(金)「早期退陣」
菅が早期に退陣することを表明し、不信任案は否決された。しかし退陣の時期が不明だ。菅は来年の一月まで居座るつもりらしい。それは困る。菅の意地汚なさが震災の復興にどれだけ悪影響を与へてゐるか。トツプが卑しいと国民はやる気を無くす。
大地震の後に菅のやつたことは、ニユージーランド地震を真似した手話通訳付きの記者会見と、やたらと会議を乱立させたのと、蓮舫と辻元を任命しただけではないか。 菅は若い人に引き継ぐと言つた。これは間違つてゐる。菅内閣はかつての自民党長老内閣のように老害が原因で不人気なのではない。首相に就任するや消費税増税を言ひ出して自民党との連立を画策し、裏切り者の与謝野を閣僚に任命し、大地震を利用して延命を図り自民党との連立も画策した。これらが不人気なのだ。性格が卑しい人と首相になりたくて仕方がない人以外の人に引き継ぐと言ふべきではないのか。
菅は福島原発の冷温停止まで責任を持つらしい。だつたら首相を他に任せ冷温停止担当大臣に専念するとよい。菅の発言が責任感から出たものか首相にしがみつきたいだけなのかこれで判る。

六月四日(土)「菅直人の政治寿命は尽きた」
昨日鳩山前首相が菅のことを「ペテン師」「詐欺師」と非難した。これについて官房長官枝野が、「(二人とは)長いつきあいであり、どちらかが事実と異なることをおっしゃる方ではない。」と発言したが間違いも甚だしい。菅はこれまで嘘をつき通したではないか。
まず副総理のときは猫をかぶり首相になるや消費税増税と法人税減税を言ひ出した。「国民の生活が第一」といふ民主党の公約に嘘をついたことになる。次に奇兵隊内閣を自称し、それでゐて後日、革命家ではなく実務家だと言つた。これほど言葉に誠意のない人も珍しい。
与野党が交代した訳でもないのに前首相から「ペテン師」と呼ばれる。世界でもほとんど例がなかろう。これで菅直人の政治寿命は尽きた。もし退陣しなければ日本は世界の笑ひ者になる。

六月五日(日)「鳩山政権誕生時の感動をもう一度」
今朝の段階で菅首相も早期に退く決意をしたようだ。これが日本のために一番望ましい。せつかくの民主党政権を短期で終らせてはいけない。危うく村山政権の二の舞になるところだつた。
昨日亡くなつた笹森氏は菅首相と小沢元代表が代表選を争つた最中も「この20年、連合内で小沢氏に一番近いのはおれだ。菅さんは与党の政治家としてはどうかな」(毎日新聞)と語つた。自民党と対抗できる民主党にしようと努力したのであろう。この意思を民主党は引き継ぐべきだ。

六月九日(木)「暴論を吐いた菅の側近」
菅に近い議員が「内閣不信任決議案が否決された以上、野党も与党も首相を辞めさせる手段がない」(読売新聞)と暴論を吐いたそうだ。辞めさせる手段はある。衆議院から除名にすればよい。首相辞任を理由に不信任案を否決したのだから居座るとなると議会の冒涜である。民主党が菅を除名にする方法もあるが、これだと菅がやけくそになつて衆議院を解散するだろう。議員除名だと恐れをなして解散なぞできる訳がない。
読売新聞は「首相を辞めさせる手段がない」と発言した者の氏名を公表したらどうだ。暴論を吐いたのは側近なのか読売新聞なのか明らかになる。

六月十一日(土)「法人減税消費税増税派を代表に選ぶな」
管直人の法人減税消費税増税の悪い理由は、日本では儲かる企業の賃上げが一般に波及しない。かつての労組は総評(マルクス主義)や同盟(社会民主主義)も社会の改革を目指したから手段として企業別組合が許された。しかし昭和四十五年あたりに政権を取ることを放棄した結果、企業別組合は既得権化した。
外国では労働力は流動するから儲かる企業の賃上げは波及する。しかし日本では波及しない。
日本では直接税と物品税に企業間格差の是正機能があつた。しかし消費税が導入された結果、是正機能が弱まり不安定な社会となつた。管直人と同じ過ちを繰り返す人を代表に選んではいけない。それでは民主党は衰退する。国民の生活が第一である。

六月十三日(月)「夏の計画停電」
菅直人と蓮舫は政治家失格だ。先日東電が夏の計画停電を発表した。まず停電をしなくて済むよう尽力するのが菅直人と蓮舫の役目だ。
次になぜ二十三区を停電対象から外すのか。それでは二十三区の住民は真剣に節電をしなくなる。官庁や大企業は自家発電機があろう。いつ関東で大地震があるかわからない。演習もかねて都心も停電させたほうがよい。
計画停電が目の前にあるから皆が真剣になる。自分の地域が停電にならないと判れば節電しない人が出てくる。夏の計画停電は昼間だから影響は少ない。しかし二時間は長い。一時間にすべきだ。菅直人と蓮舫は庶民と感覚がずれてゐる。与謝野は更にずれてゐるがあれは菅が裏切り者を引き入れたものだ。今回の停電とは関係がない。

六月十四日(火)「軍国主義から福島第一原発まで」
自民党の石破が次期首相について「ばらまきはやめると言ふ人が第一。第二は日米同盟についてしつかりした考へ方を持つた人」と述べ具体的には前原を挙げた。
前原は国土交通相のときに中国の船長を逮捕し結局は釈放した。外相のときには反ロ発言でロシア大統領の北方領土上陸を招いた。前原はアメリカの威を借りて周辺国に高圧的に出るやり方だが、アメリカは領土問題では中立だから結局は日本が譲歩することになる。アメリカとだけ仲良くして周辺国には門を閉ざすやり方である。そういふ状態は属領と呼ばれる。
石破は「ばらまき」といふが国民の視線に立てばあの程度は必要である。従来は企業に支給した補助金を国民に回した。何ら問題はない。なぜ民主党は反論しないのか。菅直人が代表に居座る限り反論はできまい。
「日米同盟」については軍事同盟に留まる限り反対はしない。しかし経済や文化までアメリカ統合が進んでしまつたではないか。国内に外国軍を駐留させるとはそういふことである。国民に強い意志がないと属領化する。
日本に駐留して六十六年。軍事条約は残してそろそろ引き上げてもらつてもよい。

戦前は欧米の真似をした軍国主義が戦争を引き起こし、戦後はアメリカの設計をそのまま受け入れハリケーン対策はあるのに津波対策のない福島第一原発が大変なことになつた。日本は欧米の猿真似をしていつも大変なことになる。

六月十八日(土)「うごめき始めた腹黒い連中」
国民の生活が第一である。そういふスローガンを掲げて民主党政権が誕生したはずである。ところが逆進性の極めて高い消費税を増税しようといふ腹黒い連中がまたうごめき始めた。
まずは与謝野などが係わる怪しげな会議が十%と発表した。これを大手偏向マスコミが大々的に報道した。次にIMFが十五%と発表した。そして大手マスコミがまた報道した。国民を何とか洗脳しようと必死になつてゐる。
騙されてはいけない。IMFとの窓口は官僚である。IMFは数字を表面から見るだけだ。日本では景気の波に左右される産業と、社会主義ともいふべき安定産業がある。大手マスコミや官僚は典型的な安定産業である。
本来は九十九%が前者でなければいけないのに、日本では主要産業が安定産業になつてしまつた。大手マスコミが後者の視線で記事を書き続けたことも大きい。国民は大手マスコミにだまされ続けたと言へる。このような状況で消費税を上げたら大変なことになる。消費税は絶対に上げてはいけない。それでは「大手マスコミと官僚の生活が第一」になつてしまふ。(完)

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