百七十八、高速道路被災者無料騒ぎは菅内閣退陣に値する


平成二十三年
六月十八日(土)「被災証明乱発」
被災者の高速道路料金を無料にすることになつた。さつそく被災証明書の乱発騒ぎが起きた。道路公団はすべての通行車両を記録し、被災とは関係ない車両が通過した場合はあとから正規料金と割り増し料金を徴収すべきだ。
菅または官僚はまずすぐにこの緊急対策に気が付き、得意の記者会見で発表すべきだ。

六月十九日(日)「朝日新聞」
朝日新聞は「短期間の停電や断水を理由に全世帯に被災証明書を発行する市町村が続出」と報道した。朝日新聞はこれまで公益を無視し自由とグローバリズムを宣伝するといふ極めて悪い編集方針だつた。今回の報道で朝日新聞も良心を取り戻したのかも知れない。
主筆といふ編集に関しては社長並みの権限を持つ役職を三十年ぶりに復活させ船橋洋一が就任したときは唖然としたが、船橋退任で朝日新聞も変化したのなら喜ばしい。

忠臣蔵で有名な南部坂を登つてみよう。左側に大きな敷地がある。これがアメリカ大使館の宿舎である。坂を上り終わつたら左折し敷地の周りを一周してみよう。莫大な面積である。大使公邸など幹部の公舎は別の場所にあろう。米軍の宿舎も別の場所にある。あの広大な敷地には莫大な数の大使館員が住む。領事関係など純粋の外交官を除けばCIAであろう。世論工作や情報収集に当る。
船橋洋一はアメリカの政府系シンクタンクに所属してゐる。朝日新聞も国民もアメリカCIAの工作にもつと警戒すべきだ。

六月二十日(月)「ヤフオク出品」
被災証明の乱発騒ぎは朝日新聞だけが報道した。特ダネである。これを機に朝日新聞は立ち直つてほしい。
もう一つ、ヤフオクに被災証明が出品される騒ぎがあつた。こちらは多くの新聞が報道した。違法性が高いのでヤフーは画面を削除した。
このようなことが起きる原因は被災者の高速料金を無料にするといふ被災者と地域復興の役に立たないことを始めたからだ。千円高速が昨日終了したからその代はりにといふのであろう。本当の被災者は車を流されたから高速無料化の恩恵を受けない。菅直人の失策である。

六月二十一日(火)「八月の無料化」
菅政権は八月に東北地方の高速料金を無料化にするそうだ。これはよくない。 意味も無く東北に行き被災地で写真を撮り帰るだけの車が増へる。無料化はよいことだが、まず往復料金を払い、帰りは一日以上経つてから入場した場合に限り返金すべきだ。これで東北地方に宿泊する人が増えて金が回る。ETCで対応できるなら自動化すべきだ。ETCで対応できないなら往復切符を後日持参させて返金するとよい。
無料にせず往復で千円だけ徴収してもよい。一泊のほかに特産品を一定額以上購入してもよいとする方法もあるが、これだとETCで自動処理ができない。いずれにせよ利害関係者に我田引水をさせずに十分に検討してから決めるべきだ。菅直人のような思ひつきパフオーマンスは政治家失格である。

六月二十七日(月)「菅直人の視察」
週刊誌に菅直人の視察の様子が載つた。会場に着くなり、要望のある人は来てくださいといふから、体の不自由な人もゐるから会場を回るよう周りが進言すると今度は避難者の迷惑も考へず会場に何時間も居座つたそうだ。
国民のためといふ思考が欠落してゐる。自分のことしか考へない。だからパフオーマンスばかりを繰り返す。被災者の高速料金無料化はその典型である。停電になつただけの人なとが大挙して高速を利用し、ニユースによれば数キロの渋滞になつたそうだ。菅直人のパフオーマンスのせいで多額の国費が無駄になつた。

七月一日(金)「交通体系をゆがめる」
東日本高速道路会社の社長が今回の無料騒ぎを「交通体系をゆがめて渋滞の原因にもなる」と批判した。まつたくそのとおりである。流通業は渋滞で時間が読めず困つてゐるそうだ。

七月十日(日)「カネをかけずに被災地を支援しろ」
カネをかけずに被災地を支援する方法は幾らでもある。なぜ高速道路の無料化といふカネのかかる方法にこだわるのか。
例へば修学旅行は東北に行くべきだ。文部科学省はこれまでも規制を繰り返してきたのだから行政指導の名で行つたらどうか。 全国の西洋猿真似ニセ学者を大学から追放して、東北地方の有能な人材を採用する方法もある。
JR東日本の車両検査は東北地方の車両工場や民営鉄道の工場に回したらどうか。これだつて国土交通省が行政指導すべきだ。
官僚の天下りは禁止して、東北地方の失業者を当てるべきだ。すべての中央官庁が東京にある必要はない。東北に引越す役所を割り当てるべきだ。
日本の全国紙は独占だから、例へば国売新聞(自称読売新聞)を東西に分割して東会社の本社は福島に移転したらどうか。
利権を廃止して被災地に回す。簡単な話ではないか。できないのは菅直人が利権だからだ。経団連に媚を売り、アメリカに媚を売り、マスコミに媚を売り、国民を売ろうとした。(完)


メニューへ戻る 前へ 次へ