千五百四十四(和歌) 道路が増えて、車も増える
辛丑(2021)
三月二十七日(土)
浦和駅のすぐ南に、東西に走る四車線分の道路がある。今は二車線しか使ってゐないし、西側は旧中山道で途切れる。ここから先は工事中だった。
この工事中部分が国道17号まで、三十日に開通する。これには、昭和五十六(1981)年に始まった交通渋滞がやっと解消するのかと感慨深いものがある。
それまで、国道17号を走る路線バスが県庁の南側の新国道バス停を右折すると、県庁前、県庁通り、浦和駅西口と、あっと云ふ間に終点に到着した。
ところが昭和五十六年に、伊勢丹浦和店とコルソが開業すると、新国道から先が渋滞するやうになった。数年後に、ガード下をくぐる道路が開通し渋滞解消が期待されると新聞記事が載ったが、私はまったく期待しなかった。
東側への一方通行だし、駅の東へ行く車で渋滞する訳ではないからだ。事実、解消されなかった。その後、駅の北側を463号バイパスの鉄橋が渡るやうになり、解消されたかどうかは不明だ。このころ横浜に引っ越したし、帰省してもバスに乗ることはなくなった。
三月二十八日(日)
道路開通で思ひ出すのは、二十八年前に転職したあと、西新宿七丁目の旧本社から大久保駅まで歩くと、工事中の道路があった。淀橋と小竹橋通りの北側を短絡する道路だ。その後開通したが、今でも交通量は少ない。
中板橋のミャンマーのお寺へ行くときに、横浜に住んでゐたときは、地下鉄の千川で降りて、あとは歩いた。大谷口給水場の先で、右側に分岐する道路を建設中だった。その後、これが完成した。254号のと新方面に短絡するが、それほど交通量が多いとは思はない。
道路とは車の量が少しなら 土地の利用が不可能な不毛の地にて景色も壊す
(反歌)
それぞれの土地には樹木草や池虫鳥魚ミミズ蟻ヘビ
三月二十九日(月)
一番大掛かりな道路工事は、東京外郭環状道路だった。
埼玉に移り住むとき外環は計画のみで工事なく 旧中山道蕨市で17号と交差まで民家が続き商店はたまに点在 静かな古道
(反歌)
民家への用地買収始まりて空き地が増えてやがて線状
(反歌)
外環が完成の後に自転車で側道進むも高校までに 美女木の手前
(反歌)
高校の先は進めずその訳は立体交差工事手間取る 三階層に
三月三十日(火)
車が増えるから道路が増えるのではなく、道路が増えるから車も増える。これが今回の結論だ。道路が混めば、不便だ。しかしそれが抑止力となる。公共交通がある場所では、車を使ふのは止めよう。地球は、人間だけのものではない。
私が六十五歳で健康なのは、健脚だからだ。健脚なのは、よく歩くからだ。一旦自動車を運転すると、歩く距離が激減する。(終)
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