千五百二十九(和歌) 1.私的感情は有害(二重敵対になる)、2.経営論に役立つ教訓
辛丑(2021)
二月二十四日(水)
江戸時代の末期に、幕府は大政奉還した。幕府と各藩の合議で政府を構成すれば、戊辰戦争は避けられた。廃仏毀釈はなかったし、日清戦争や日露戦争や先の敗戦は無かっただらう。
戊辰戦争の発端は、私的感情による薩摩藩邸焼き討ちとその後の薩摩への悪感情だった。私的感情は有害。これが今回の結論である。
近代で 最も悔やむ
出来事は 明治維新で
その結果 神仏分離 先の敗戦

(反歌) 神仏の 分離と廃仏 毀釈とは 原理主義にて 歴史分断

二月二十五日(木)
私的感情は有害で、その理由は二重敵対になる。このことを思ふきっかけがもう一つある。私が二十八年前に中途入社し、その直後から次々と現れる人たちの言動だった。
まづ「とにかくプログラマーで」と大声を張り上げる上層部がゐた。もし私がプログラマーとして入社したのなら、大声を出す必要はない。つまりプログラマーではないのに、無理にプログラマーにしようとするから、奇声になる。しかし現場は、上層部より賢い。私がプログラマーとして送り込まれても困る。だから次に、派遣へ出さうとした。
(教訓一)現場の意見は聞くべきだ。上層部がすべきは(1)現場が既得権で主張する、(2)全体の整合を考慮してゐない、(3)現場ではできない長期戦略。以上三つの補正だ

このあと、延々と労働者派遣法を巡る攻防が続いた。或るとき担当ではない営業職が私のゐる客先に来た。私の顔を見るなり「まづいな」と慌てて帰った。だからこのことを会社に報告した。これは営業職どほしで競合したため、一つを譲る代はりに、別の受注を回した。会社に知られても、さう説明をすれば何の問題もない。
それなのに担当の営業が聞こえよがしに「この職場はほとんど退職するからなあ」「残業手当は十時間までしか支給しないから、もうかるなあ」と云った。このとき会社は派遣業届け出をしておらず、私は派遣業務に同意をしてゐないため、このあと派遣業務を拒否し、その騒動は十年以上続いた。
(教訓ニ)私的感情は有害。二重敵対になるため


二月二十六日(金)
私の場合は入社した直後に悪い噂を流されたが、その噂が本当かどうかは、話すうちに判るはずだ。
或る人の 性格人格
能力は 短時間では
建前に 終始するので
判らぬが 毎週顔を
合はせれば 判るはずだし
その力 上層部には 必須のはずだ

(教訓三)人を見る目が必要。人員配置と意欲向上方法も


二月二十七日(土)
私を辞めさせようと十年以上騒動が続いたが、労務に詳しい人がゐればそんなことにはならなかった。例へば私を人事担当にすれば、他の人について私のやうなことにはならなかった。
因みに私は、人を辞めさせるのではなく、配置と使ひ方で解決する。転職がいい場合が万一あっても、双方納得で円満解決する。
(教訓四)労働法の知識が無い人や私心のある人が、他人を辞めさせようと考へてはいけない


二月二十八日(日)
或る会社は、ゴルフ練習機の販売を始めたことがあったが、失敗に終はった。自由に意見を出せるのなら、反対意見が出たはずだ。
意見を自由に言ってはいけない会社は、意見をまとめる能力、意見を採用すべきかどうかを判断する能力に欠ける。しかし一番恐ろしい会社は、下請けに頼る会社だ。これだと意見が要らない。
(教訓五)意見を自由に出せなくてはいけない。間違った意見は採用しなければいい
(終)

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